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高周波用配線構造及び高周波用配線構造の形成方法並びに高周波信号の波形整形方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P05P001969
整理番号 Y2003-P222
掲載日 2005年6月24日
出願番号 特願2003-390010
公開番号 特開2005-150644
登録番号 特許第4972270号
出願日 平成15年11月19日(2003.11.19)
公開日 平成17年6月9日(2005.6.9)
登録日 平成24年4月13日(2012.4.13)
発明者
  • 安永 守利
  • 吉原 郁夫
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
発明の名称 高周波用配線構造及び高周波用配線構造の形成方法並びに高周波信号の波形整形方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要

【課題】 VLSI等を実装する高周波用実装基板用の新たな配線構造を提供する。
【解決手段】 高周波信号が伝送される伝送線を構成する配線パターンを形状の相違により特性インピーダンスが異なる複数のセグメントS~S11により構成する。そして複数のセグメントのそれぞれの特性インピーダンスZ~Z11を、伝送線を伝播する信号の波形歪を減少させる反射波を隣接する二つのセグメントどうしの境界で発生させるように定める。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


VLSI(超大規模集積回路)の内部信号の高速化に伴い、VLSIを実装するプリント基板やセラミック基板(高周波用実装基板)上の信号も高速化(高周波化)する必要がある。最近では、高周波用実装回路基板の伝送線上を伝播する信号の周波数がMHzからGHzへと増加しようとしている。このような高速化により、基板上の高周波信号(200MHz以上の周波数)の電気長(波長)は基板上の配線の平均的な長さに比べて短くなっており、従って、基板上の配線は伝送線と見なして設計する必要がある。この点に関しては非特許文献1及び2に記載されている。実際に伝送線として見ると、伝送線となる配線上には様々な特性インピーダンスの不整合箇所が存在するために伝送線上では反射ノイズが発生する。そして、これが原因で配線を伝搬する信号に波形歪みが発生する。波形歪みは信号の品質を著しく劣化させることになり、特に、最も重要な信号であるクロック信号にこれらの歪みが発生した場合、VLSI(超大規模集積回路)の誤動作に直結することが多い。従って、クロック信号については特に歪みの少ない理想に近い信号品質を保つ必要がある。また高周波化が進むと、クロック信号だけでなく、データバスやアドレスバス上を伝送する信号でも波形歪は誤動作の原因となる。



インピーダンス不整合によって生ずる波形歪みの問題を図21に示す。VLSIから送出された信号(ディジタル信号)は、特性インピーダンスZの配線を伝わり、終端抵抗で終端される。ここで、配線にVLSIやモジュールなどの部品が接続された場合、これらの部品は等価的に容量性負荷Cと見なすことができる。これらの負荷は一様な特性インピーダンスZの配線上においてインピーダンス不整合点となり、この点で反射ノイズが発生する。反射ノイズは配線上を反射しながら伝搬し、これがディジタル信号に重畳されて大きな波形歪みを引き起こす。



従来より基板上配線のインピーダンス整合には、インピーダンス不整合点の近傍でインピーダンスを調整する「負荷トレース手法」(非特許文献3)や「Stub Series Terminated Logic法」(非特許文献4)が用いられてきた。



また従来技術として、反射波を打ち消す信号を発生する集積回路を伝送線に付加するという技術も提案されている(非特許文献5)。

【非特許文献1】碓井有三著の“ギガヘルツ時代の高速伝送線路設計”、信学技報 FTS2001-34, Vol.101, No.475, pp.21-28, 2001年発行

【非特許文献2】遠矢弘和著の“高速/微細プロセスに適する、信号を電磁波とみなした配線設計法”、信学論(C),Vol. J85-C No.3, PP.117-124,2002年発行

【非特許文献3】上野典彦及び中村祥恵著の“高速デジタルシステム設計法詳説”、日経BP社,2001年発行

【非特許文献4】Masao TAGUCHI著の“High-Speed, Small-Amplitude I/O Interface Circuits for Memory Bus Applicatio” IEICE Trans. Electronics,Vol. E77-C, No.12, pp.1944-1950,1994年発行

【非特許文献5】田村泰考,後藤公太郎,斎藤美寿,張 子誠,若山繁俊,小川淳二,加藤好治,田口眞男及び今村 健共著の“チップ間高速信号伝送用イコライズ技術”、信学論(C-II), Vol. J82-C-II No.5, PP.239-246, 1999年及び情報処理 Vol.40, No.8, pp.795-800, 1999年発行

産業上の利用分野


本発明は、高周波用配線構造、該高周波配線構造を用いた高周波用実装基板、集積回路及び高周波用実装基板、高周波用配線構造の形成方法並びに高周波信号の波形整形方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
高周波信号が伝送される伝送線を構成する配線パターンを備えた高周波用配線構造であって、
前記配線パターンは形状の相違により特性インピーダンスが異なる複数のセグメントにより構成され、
前記複数のセグメントのそれぞれの前記特性インピーダンスは、前記伝送線を伝播する前記信号の波形歪を減少させる反射波を隣接する二つの前記セグメントどうしの境界で発生させ、各境界で発生する反射波が、重畳し合い、互いに打ち消しあって、前記伝送線を伝播する前記信号の波形が整形されるように定められていることを特徴とする高周波用配線構造。

【請求項2】
請求項1に記載の高周波配線構造を絶縁基板上に備えた高周波用実装基板。

【請求項3】
請求項1に記載の高周波配線構造を内部の配線パターン中に備えた集積回路。

【請求項4】
前記絶縁基板が、表面上に200MHz以上の高周波信号が伝送される伝送線を構成する配線パターンを備えている請求項2に記載の高周波用実装基板。

【請求項5】
前記セグメントの前記特性インピーダンスは、前記セグメントの幅寸法、長さ寸法及び厚み寸法の少なくとも一つを変えることにより所定の値に設定されている請求項に記載の高周波用実装基板。

【請求項6】
前記セグメントの前記特性インピーダンスは、前記セグメントの長さ寸法を一定として、その幅寸法を変えることにより設定されている請求項2に記載の高周波用実装基板。

【請求項7】
高周波信号が伝送される伝送線を構成する配線パターンを備えた高周波用配線構造を、形状の相違により特性インピーダンスが異なる複数のセグメントにより形成する方法であって、
最適化アルゴリズムを用いて、前記伝送線を伝播する前記信号の波形歪を減少させる反射波を隣接する二つの前記セグメントどうしの境界で発生させ、各境界で発生する反射波が、重畳し合い、互いに打ち消しあって、前記伝送線を伝播する前記信号の波形が整形されるように、前記複数のセグメントのそれぞれの前記特性インピーダンスを設計することを特徴とする高周波用配線構造の形成方法。

【請求項8】
前記セグメントの長さ寸法を一定として、その幅寸法を設計することにより前記特性インピーダンスを設計することを特徴とする請求項7に記載の高周波用配線構造の形成方法。

【請求項9】
前記最適化アルゴリズムが遺伝的アルゴリズムである請求項7に記載の高周波用配意線構造の形成方法。

【請求項10】
高周波信号が伝送される伝送線を構成する配線パターンを備えた高周波用配線構造を変えることにより前記高周波信号を波形整形する方法であって、
前記配線パターンを形状の相違により特性インピーダンスが異なる複数のセグメントにより構成し、
前記複数のセグメントのそれぞれの前記特性インピーダンスを、記伝送線を伝播する前記信号の波形歪を減少させる反射波を隣接する二つの前記セグメントどうしの境界で発生させ、各境界で発生する反射波が、重畳し合い、互いに打ち消しあって、前記伝送線を伝播する前記信号の波形を整形するように定めることを特徴とする高周波信号の波形整形方法。

【請求項11】
最適化アルゴリズムを用いて、前記複数のセグメントの形状を設計することを特徴とする請求項10に記載の高周波信号の波形整形方法。
産業区分
  • 固体素子
  • 電子部品
  • 伝送回路空中線
  • 計算機応用
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003390010thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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