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α-アミノオキシケトン化合物及びα-ヒドロキシケトン化合物の製造方法 コモンズ

国内特許コード P05P002385
整理番号 B12P11
掲載日 2005年9月9日
出願番号 特願2004-044540
公開番号 特開2005-232100
登録番号 特許第4362388号
出願日 平成16年2月20日(2004.2.20)
公開日 平成17年9月2日(2005.9.2)
登録日 平成21年8月21日(2009.8.21)
発明者
  • 斎藤 進
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 α-アミノオキシケトン化合物及びα-ヒドロキシケトン化合物の製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】単糖やペントースの合成等価体であり、様々な生理活性物質の合成中間体となるα-ヒドロキシケトン化合物の等価体であるα-オキシアミノケトン化合物を、簡単に高収率で得ることができる方法を提供し、得られるα-オキシアミノケトン化合物から誘導されるα-ヒドロキシケトン化合物から、単糖、更にオリゴ糖への合成の道を拓き、抗ガン剤、抗血栓症剤、抗HIV薬剤、コレステロール合成阻害剤、ベロ毒素中和剤等の多様な糖医薬の合成の可能性を開くこと。
【解決手段】一般式(I)
【化1】



(式中、X1~X3は、独立して、窒素原子、炭素原子、酸素原子、又は硫黄原子を表し、Zは、未置換又は置換基を有する5~10員環を表す。)で示される複素環化合物を含有する触媒を用い、カルボニル化合物とニトロソ化合物とを反応させα-アミノオキシケトン化合物を製造する。

従来技術、競合技術の概要


α-ヒドロキシカルボニル化合物は天然有機化合物や医薬の分子骨格に頻繁に見られ、単糖やペントースの合成等価体であり、種々の生理活性物質や、医薬、液晶材料の合成の中間体となり得る極めて重要な合成ビルディングブロックである。かかるα-ヒドロキシカルボニル化合物はカルボニル化合物の不斉酸素化によって、高純度で光学異性体を簡便に合成することができる。しかしながら、従来の方法によるカルボニル基のα-位の不斉酸素化は、カルボニル化合物からエノラート中間体を合成・単離したのち、比較的高価な酸素導入試薬を用いて行うため、2段階の工程を要し、原子効率が低い等の問題点がある。



一方、ケトンの不斉酸素化方法として、エノラート中間体を合成・単離せずに直接ケトンの不斉酸素化物を得る方法が報告されている。かかる不斉酸素化は、アミノ酸であるプロリンを触媒とし、ニトロソベンゼンを酸素化剤として用い、α-オキシアミノケトンを得るものである(例えば、非特許文献1~3参照)。しかしながら、これらの系では、触媒効率が悪い(10~20mol%必要)、再現性に乏しいなど解決すべき課題が多く残されている。そのうえ、ニトロソベンゼンによる二重酸素化によって、副反応が進行することも知られている。



一方、アルキルシリルエノールエーテルとニトロソベンゼンから、ルイス酸としてアルキルシリルトリフレートを触媒として用いると、高収率でα-オキシアミノケトンを得ることができ(例えば、非特許文献4参照)、更に、アルキルスズエノレートとニトロソベンゼンから、BINAP銀錯体を触媒として用いると、高収率でα-オキシアミノケトンを得ることができること(例えば、非特許文献5参照)が報告されている。その他、カルボニル化合物の縮合によりアルドール化合物を製造する方法として、液体二酸化炭素または超臨界二酸化炭素中、特定の一分子内にエーテルユニット及びアルコールユニットを有する化合物と酸触媒下でアルドール化合物を製造する方法(例えば、特許文献1参照。)や、ホウ素酸、界面活性剤、ブレーンステッド酸の存在下、水媒体中で反応を行う方法(例えば、特許文献2参照。)や、トリフルオロメタンスルホン酸ランタニドとキラルなクラウンエーテル触媒を使用する方法(例えば、特許文献3参照。)等が提案されている。
【特許文献1】
特開2002-284729号公報
【特許文献2】
特開2002-275120号公報
【特許文献3】
特開2002-200428号公報
【非特許文献1】
Brown, S. P., Brochu, M. P., Sinz, C. J., & MacMillan, D. W. C. (2003) J. Am. Chem. Soc. 125, 10808-10809.
【非特許文献2】
Zhong, G. (2003) Angew. Chem. Int. Ed. 42, 4247-4250.
【非特許文献3】
Hayashi, Y., Yamaguchi, J., Hibino, K., & Shoji, M. (2003) Tetrahedron Lett. 44, 8293-8296.
【非特許文献4】
Momiyama,N.,Yamamoto,H.(2002) Angew. Chem. Int. Ed. 41,2986-2987
【非特許文献5】
Momiyama,N.,Yamamoto,H.(2003) J. Am. Chem. Soc. 125, 6038-6039.

産業上の利用分野


本発明は、医薬、生理活性を有する有機材料や、液晶等の原料となるα-アミノオキシケトン化合物やこれから誘導されるα-ヒドロキシケトン化合物の製造方法や、α-アミノオキシケトン化合物の製造に使用する触媒に関し、詳しくは、光学異性体を高純度で得ることができるα-アミノオキシケトン化合物やこれから誘導されるα-ヒドロキシケトン化合物の製造方法や、α-アミノオキシケトン化合物の製造に使用する触媒に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
一般式(I)
【化1】


(式中、X1~X3は、独立して、窒素原子、炭素原子、酸素原子、又は硫黄原子を表し、Zは、未置換又は置換基を有する5~10員環を表す。)で示される複素環化合物を含有する触媒を用い、カルボニル化合物とニトロソ化合物とを反応させることを特徴とするα-アミノオキシケトン化合物の製造方法。

【請求項2】
複素環化合物が、一般式(II)
【化2】


(式中、Zは、未置換又は置換基を有する5~10員環を表す。)で示されるテトラゾール誘導体であることを特徴とする請求項1記載のα-アミノオキシケトン化合物の製造方法。

【請求項3】
テトラゾール誘導体が、式(III)
【化3】


で表される化合物であることを特徴とする請求項2記載のα-アミノオキシケトン化合物の製造方法。

【請求項4】
ニトロソ化合物が、ニトロソベンゼンであることを特徴とする請求項1~3のいずれか記載のα-アミノオキシケトン化合物の製造方法。

【請求項5】
カルボニル化合物が、一般式(IV)
【化4】


(式中、R1、R2は、独立して、水素原子、あるいは、未置換若しくは置換基を有するアルキル基、未置換若しくは置換基を有するアルケニル基、未置換若しくは置換基を有するアルコキシ基、未置換若しくは置換基を有するアミド基、又は未置換若しくは置換基を有するアリール基を表し、R1、R2は相互に結合して環を形成していてもよい。)で示される化合物であることを特徴とする請求項1~4のいずれか記載のα-アミノオキシケトン化合物の製造方法。

【請求項6】
一般式(IV)中、R1が水素原子を表すとき、α-アミノオキシケトン化合物が、R不斉炭素を有することを特徴とする請求項5記載のα-アミノオキシケトン化合物の製造方法。

【請求項7】
一般式(IV)中、R1が、未置換若しくは置換基を有するアルキル基、未置換若しくは置換基を有するアルケニル基、未置換若しくは置換基を有するアルコキシ基、未置換若しくは置換基を有するアミド基又は未置換若しくは置換基を有するアリール基を表し、又はこれらの基がR2と相互に結合して環を形成しているとき、α-アミノオキシケトン化合物が、S不斉炭素を有することを特徴とする請求項5記載のα-アミノオキシケトン化合物の製造方法。

【請求項8】
ジメチルスルホキシド若しくはメチルニトリル、又はこれらを含有する溶媒を用いることを特徴とする請求項1~7のいずれか記載のα-アミノオキシケトン化合物の製造方法。

【請求項9】
室温(20~30℃)で反応させることを特徴とする請求項1~のいずれか記載のα-アミノオキシケトン化合物の製造方法。

【請求項10】
請求項1~9のいずれか記載の方法により得られたα-アミノオキシケトン化合物を、触媒として硫酸銅を用い、溶媒中で反応させることを特徴とするα-ヒドロキシケトン化合物の製造方法。

【請求項11】
カルボニル化合物とニトロソ化合物とを反応させるα-アミノオキシケトン化合物製造用触媒であって、一般式(I)
【化5】


(式中、X1~X3は、独立して、窒素原子、炭素原子、酸素原子、又は硫黄原子を表し、Zは、未置換又は置換基を有する5~10員環を表す。)で示される複素環化合物を含有することを特徴とするα-アミノオキシケトン化合物製造用触媒。

【請求項12】
複素環化合物が、一般式(II)
【化6】


(式中、Zは、未置換又は置換基を有する5~10員環を表す。)で示されるテトラゾール誘導体であることを特徴とする請求項11記載のα-アミノオキシケトン化合物製造用触媒。

【請求項13】
テトラゾール誘導体が、式(III)
【化7】


で表される化合物であることを特徴とする請求項12記載のα-アミノオキシケトン化合物製造用触媒。

【請求項14】
ニトロソ化合物が、ニトロソベンゼンであることを特徴とする請求項11~13のいずれか記載のα-アミノオキシケトン化合物製造用触媒。

【請求項15】
カルボニル化合物が、一般式(IV)
【化8】


(式中、R1、R2は、独立して、水素原子、あるいは、未置換若しくは置換基を有するアルキル基、未置換若しくは置換基を有するアルケニル基、未置換若しくは置換基を有するアルコキシ基、未置換若しくは置換基を有するアミド基又は未置換若しくは置換基を有するアリール基を表し、R1、R2は相互に結合して環を形成していてもよい。)で示される化合物であることを特徴とする請求項11~14のいずれか記載のα-アミノオキシケトン化合物製造用触媒。

【請求項16】
一般式(IV)中、R1が水素原子を表すとき、α-アミノオキシケトン化合物が、R不斉炭素を有することを特徴とする請求項15記載のα-アミノオキシケトン化合物製造用触媒。

【請求項17】
一般式(IV)中、R1が、未置換若しくは置換基を有するアルキル基、未置換若しくは置換基を有するアルケニル基、未置換若しくは置換基を有するアルコキシ基、未置換若しくは置換基を有するアミド基又は未置換若しくは置換基を有するアリール基を表し、又はこれらの基がR2と相互に結合して環を形成しているとき、α-アミノオキシケトン化合物が、S不斉炭素を有することを特徴とする請求項15記載のα-アミノオキシケトン化合物製造用触媒。
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) SORST 平成12年度採択課題
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