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導電性材料、電子回路基板、および、電子回路基板の製造方法

国内特許コード P05P002814
掲載日 2005年10月4日
出願番号 特願2004-064789
公開番号 特開2005-252208
登録番号 特許第4500995号
出願日 平成16年3月8日(2004.3.8)
公開日 平成17年9月15日(2005.9.15)
登録日 平成22年4月30日(2010.4.30)
発明者
  • 大下 浄治
  • 九内 淳堯
  • 飯田 敏行
出願人
  • 学校法人広島大学
発明の名称 導電性材料、電子回路基板、および、電子回路基板の製造方法
発明の概要

【課題】 材料の無駄や加工処理工程の煩雑化を伴うことなく、導電性が比較的高い導電性部分と、それに対する十分な抵抗比率を有する絶縁性部分とを備える電子回路基板を製造する方法、その電子回路基板の製造に用いられる導電性材料などを提供する。
【解決手段】 本発明の導電性材料は、一般式(1)
【化1】

に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む原料を、薄膜化した後に加熱処理することによって得られるものである。また、本発明の電子回路基板は、基板と、当該基板上に積層された導電性膜とから構成される電子回路基板であって、当該導電性膜は、上記のポリマーを含む原料を上記基板表面に塗布した後、塗布された上記原料の表面の所定の位置に、酸素存在下で紫外光を照射し、その後加熱処理することによって、部分的に絶縁性を有するように形成されたものである。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要


基板上への電子回路の形成方法に関しては、従来から種々の方法、例えば、導電性物質で形成された導体部の間を機械的な方法によって遮断して回路部を形成する方法、形成した金属膜の一部を化学的な反応を利用して除去し、回路部を形成する方法等が実用化されている。特に、微細加工を必要とするエレクトロニクスの分野では化学的方法が多用されている。



化学的方法は導電性物質で形成された導体部の一部を除去することによって回路を形成するため、材料に無駄が発生する、加工ステップが多くなるという欠点があり、簡単な加工ステップで高精度な微細加工が可能な電子回路形成方法の実用化が望まれている。



このような要求に応える方法として、近年、有機ケイ素系ポリマー(特にオルガノシラン類)を用いた電子回路形成方法が提案されている。



これは、導電性を有するオルガノシラン類に紫外線を照射することによってSi-Siが遮断され、この紫外線照射を空気中で実施する事によって光酸化が起こり、それによって生じたポリオルガノシロキサンが絶縁性を有することを利用して基板上に導電性回路(紫外線の照射部が絶縁性部分、非照射部が導電性部分になる)を形成するという技術である。このような技術を用いた電子回路形成方法としては、例えば特許文献1、特許文献2に示されるような方法が提案されている。



特許文献1に示された方法は、オニウム塩類を添加した直鎖状ポリオルガノシラン組成物を基板上にスピンコートし、その一部を露光して、現像処理などをすることによって、ポリオルガノシラン膜のパターニングを行う方法である。この方法によれば、高い解像性は得られる。しかしながら、その精度にも限界があるとともに、溶解物のリンス処理等を行う必要があり、加工処理工程が煩雑になってしまうという問題点がある。



特許文献2に示された方法では、先ず、固体ポリオルガノシランと導電性有機ポリマーを主成分として含む薄膜に、部位選択的にコヒーレント光および非コヒーレント紫外光を照射し、さらに導電性を向上させる。その後、酸または酸化性物質でドーピングすることによって、導電性が比較的高い導電部とそれに対する十分な抵抗率比を示す絶縁部とから構成される電子回路を形成することができる。この方法によれば、未露光部位が導電性部分として1.0S/cm以上を有し、露光部位が絶縁性部分として1×10-14S/cmを有する電子回路が得られる。しかしながら、この方法では、コヒーレント光および非コヒーレント光の照射という段階的な光照射が必要であるとともに、その後に酸または酸化性物質のドーピングを行わなければならず、加工処理工程が複雑になってしまうという問題点がある。

【特許文献1】特開平5-230380号公報(公開日:平成5年9月7日)

【特許文献2】特開2001-308415号公報(公開日:平成13年11月2日)

産業上の利用分野


本発明は、ポリカルボシランを主成分として含み、電極や電子回路基板などの電子部品の材料として用いられる導電性材料、および、この導電性材料を含む電子回路基板とその製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
一般式(1)
【化学式1】


(上記式中、Arは、フェニレン基、ピリジレン基、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される2価の炭化水素基または複素環基であり、R1およびR2は、それぞれに独立して水素原子または炭化水素誘導基である。また、Xは1~3の整数であり、nは整数である。)
に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む原料であって、
上記R1およびR2の少なくとも何れかは、一般式(2)
【化学式2】


(但し、上記式中、-Yは、-O・または-OHである。)
に示す構造を有している原料を、
薄膜化した後に加熱処理することによって得られることを特徴とする導電性材料。

【請求項2】
上記導電性材料は、加熱処理される前に、酸素存在下で紫外光が部分的に照射されることによって、上記紫外光が照射された部分が絶縁性を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の導電性材料。

【請求項3】
一般式(1)
【化学式3】


(上記式中、Arは、フェニレン基、ピリジレン基、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される2価の炭化水素基または複素環基であり、R1およびR2は、それぞれに独立して水素原子または炭化水素誘導基である。また、Xは1~3の整数であり、nは整数である。)
に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む原料を、
薄膜化した後に加熱処理することによって得られる導電性材料であって、
上記導電性材料は、加熱処理される前に、酸素存在下で紫外光が部分的に照射されることによって、上記紫外光が照射された部分が絶縁性を有し、上記紫外光が照射されていない部分が導電性を有するものであることを特徴とする導電性材料。

【請求項4】
基板と、上記基板上に積層された導電性膜とから構成される電子回路基板であって、
上記導電性膜は、一般式(1)
【化学式4】


(上記式中、Arは、フェニレン基、ピリジレン基、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される2価の炭化水素基または複素環基であり、R1およびR2は、それぞれに独立して水素原子または炭化水素誘導基であり、Xは1~3の整数であり、nは整数である。)
に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む原料であって、
上記R1およびR2の少なくとも何れかは、一般式(2)
【化学式5】


(但し、上記式中、-Yは、-O・または-OHである。)
に示す構造を有している原料を、上記基板表面に塗布した後、
塗布された上記原料の表面の所定の位置に、酸素存在下で紫外光を照射し、その後加熱処理することによって、部分的に絶縁性を有するように形成されたものであることを特徴とする電子回路基板。

【請求項5】
基板と、上記基板上に積層された導電性膜とから構成される電子回路基板であって、
上記導電性膜は、一般式(1)
【化学式6】


(上記式中、Arは、フェニレン基、ピリジレン基、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される2価の炭化水素基または複素環基であり、R1およびR2は、それぞれに独立して水素原子または炭化水素誘導基であり、Xは1~3の整数であり、nは整数である。)
に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む原料を上記基板表面に塗布した後、
塗布された上記原料の表面の所定の位置に、酸素存在下で紫外光を照射し、その後加熱処理することによって、紫外光を照射した領域が絶縁性を有し、紫外光を照射していない領域が導電性を有するように形成されたものであることを特徴とする電子回路基板。

【請求項6】
基板上に電子回路が形成された電子回路基板の製造方法であって、
基板上に、一般式(1)
【化学式7】


(上記式中、Arは、フェニレン基、ピリジレン基、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される2価の炭化水素基または複素環基であり、R1およびR2は、それぞれに独立して水素原子または炭化水素誘導基であり、Xは1~3の整数であり、nは整数である。)
に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む原料であって、
上記R1およびR2の少なくとも何れかは、一般式(2)
【化学式8】


(但し、上記式中、-Yは、-O・または-OHである。)
に示す構造を有している原料を塗布する塗布工程と、
塗布された上記原料の表面の所定の位置に、酸素存在下で紫外光を照射する光照射工程と、
上記光照射工程の後に、上記原料が塗布された基板を加熱処理する加熱処理工程と、
からなることを特徴とする電子回路基板の製造方法。

【請求項7】
上記の製造方法では、上記光照射工程において、紫外光を照射した基板上に絶縁部が形成され、紫外光を照射していない基板上に導電部が形成されることを特徴とする請求項6に記載の製造方法。

【請求項8】
基板上に電子回路が形成された電子回路基板の製造方法であって、
基板上に、一般式(1)
【化学式9】


(上記式中、Arは、フェニレン基、ピリジレン基、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される2価の炭化水素基または複素環基であり、R1およびR2は、それぞれに独立して水素原子または炭化水素誘導基であり、Xは1~3の整数であり、nは整数である。)
に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む原料を塗布する塗布工程と、
塗布された上記原料の表面の所定の位置に、酸素存在下で紫外光を照射し、紫外光を照射した基板上に絶縁部が形成され、紫外光を照射していない基板上に導電部が形成される光照射工程と、
上記光照射工程の後に、上記原料が塗布された基板を加熱処理する加熱処理工程と、
からなることを特徴とする電子回路基板の製造方法。

【請求項9】
上記塗布工程は、スピンコート法によって実施されることを特徴とする請求項6から8の何れか1項に記載の製造方法。

【請求項10】
上記加熱処理工程は、高真空化あるいは不活性ガス雰囲気下で実施されることを特徴とする請求項6から9の何れか1項に記載の製造方法。
産業区分
  • 電子部品
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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11646_20SUM.gif
出願権利状態 権利存続中


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