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フェノール誘導体の製造方法 コモンズ

国内特許コード P05P002513
整理番号 A121P286
掲載日 2005年11月11日
出願番号 特願2004-088314
公開番号 特開2005-272356
登録番号 特許第4491263号
出願日 平成16年3月25日(2004.3.25)
公開日 平成17年10月6日(2005.10.6)
登録日 平成22年4月9日(2010.4.9)
発明者
  • 鈴木 啓介
  • 松本 隆司
  • 山内 孝仁
出願人
  • 科学技術振興機構
発明の名称 フェノール誘導体の製造方法 コモンズ
発明の概要 【要約】
【課題】 芳香環に2つの糖を一度に導入する手法、及び/又は、芳香環と炭素-炭素結合で結合した置換基を有する芳香環、なかでも電子求引性置換基を有する芳香環をダブルC-グリコシル化する手法の提供。
【解決手段】 スカンジウム塩存在下、フェノール類(2)と、環化合物(3a)と、環化合物(3b)とを反応させ、フェノール誘導体(1)を得る方法により、上記課題を解決する。
【化1】[式中、A1及びA2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよいC1~C10炭化水素基等であり、X1及びX2は、水酸基、置換基を有していてもよいC1~C10アシルオキシ基等であり、P環基及びQ環基は、置換基を有していてもよい、酸素含有環基である。]
従来技術、競合技術の概要 【背景技術】 従来、炭素がグリコシル化されたC-グリコシド誘導体には、生理活性作用を示す類縁体が数多く知られている。 例えば、芳香環中の2箇所の炭素がグリコシル化されたダブルC-グリコシド誘導体として、下記に示すような天然物が抗腫瘍抗生物質として有用であることが見出されている(非特許文献1:Helv. Chim. Acta 70, 1217-1228 (1987))。
【化14】<EMI LX=0200 HE=077 WI=156 ID=000002 LY=0252> これらの化合物および類似構造をもつ非天然化合物を合成するためには、芳香環をダブルC-グリコシル化することが不可欠である。このため、上述したような天然物および医薬品のリード化合物を合成するのに有用な、官能基を有する芳香環をダブルC-グリコシル化する手法が望まれていた。 このような手法として、従来、電子豊富な芳香環およびフェノールに対し、BF3・OEt2や(CH3)3SiOTfを活性化剤として用いると、ダブルC-グリコシル化が進行することが知られている(非特許文献2:Carbohydrate Research 297, 379-383 (1997)、非特許文献3:Carbohydrate Research 306, 463-467 (1998))。
【化15】<EMI LX=0200 HE=164 WI=150 ID=000003 LY=0252>しかしながら、上記例では、いずれの場合も、芳香環に、糖を順次導入する必要があり、反応工程が多く煩雑であるという問題があった。 また、上記のいずれの場合も、アルコキシ基のような電子供与性基を持つフェノールを用いる必要があった。しかしながら、このような電子供与性を持つフェノールは、多環性の芳香族を母核にもつC-グリコシド型天然物やその非天然型類縁体などを合成するための中間体として用いるには実用的でないという問題があった。たとえば、上記のプルラマイシン類を含め、多環性の芳香族を母核にもつC-グリコシド型天然物やその非天然型類縁体などを合成する場合には、生成物であるC-グリコシドの芳香環にさらに芳香環を融着する必要があるが、その際には必然的にC-グリコシドの芳香環と融着させる芳香環との間に炭素-炭素結合を形成させることになる。ここで、C-グリコシド芳香環が当該芳香環と炭素-炭素結合で結合した置換基を有する場合や、なかでも特に当該置換基が電子求引性基である場合には、この置換基を足掛かりとして、C-グリコシド芳香環にさらに芳香環を融着させることが極めて容易となる。しかしながら、C-グリコシド芳香環と炭素-ヘテロ原子結合で結合した置換基が電子供与性基である場合に、これを足掛かりとして炭素-炭素結合を形成させることは非常に困難を伴うという問題があった。 更に、活性化剤としてBF3・OEt2を用いる場合、反応を進めるためには量論量の活性化剤が必要であった。 したがって、芳香環に2つの糖を一度に導入する手法、及び/又は、芳香環と炭素-炭素結合で結合した置換基を有する芳香環、なかでも特に電子求引性置換基を有する芳香環をダブルC-グリコシル化する手法が望まれていた。
【非特許文献1】Helv. Chim. Acta 70, 1217-1228 (1987)
【非特許文献2】Carbohydrate Research 297, 379-383 (1997)
【非特許文献3】Carbohydrate Research 306, 463-467 (1998)
産業上の利用分野 本発明は、フェノール誘導体の製造方法に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】下記式(1)で示されるフェノール誘導体の製造方法であって、
【化1】<EMI LX=0250 HE=065 WI=070 ID=000035 LY=1948>[式中、A1は、水素原子であり、A2は、水素原子、置換基を有していてもよいC1~C10炭化水素基、置換基を有していてもよいC1~C10アルコキシ基、置換基を有していてもよいC6~C10アリールオキシ基、置換基を有していてもよいC1~C10アシル基、置換基を有していてもよいC1~C10アルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいC6~C10アリールオキシカルボニル基、置換基を有していてもよいカルバモイル基、又はシアノ基(-CN)であり、P環基及びQ環基は、同一であり、下記式(4a)で示される6員環基
【化2】<EMI LX=0250 HE=042 WI=064 ID=000036 LY=0457>[式中、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよいC1~C10炭化水素基、置換基を有していてもよいC1~C10アルコキシ基、置換基を有していてもよいC6~C10アリールオキシ基、置換基を有していてもよいC1~C10アシルオキシ基、アジド基又は置換基を有していてもよいアミノ基であり、R1、R2及びR9は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子又は置換基を有していてもよいC1~C10炭化水素基である。]である。]スカンジウム塩存在下、下記式(2)で示されるフェノール類と、
【化3】<EMI LX=0250 HE=042 WI=064 ID=000037 LY=1383>[式中、A1及びA2は、上記意味を有する。]下記式(3a)で示される環化合物と、
【化4】<EMI LX=0250 HE=030 WI=055 ID=000038 LY=1999>[式中、P環基は、上記意味を有する。X1は、水酸基、置換基を有していてもよいC1~C10アシルオキシ基、置換基を有していてもよいC1~C10アルコキシ基、置換基を有していてもよいC6~C10アリールオキシ基、又はハロゲン原子である。]下記式(3b)で示される環化合物と
【化5】<EMI LX=0250 HE=030 WI=055 ID=000039 LY=0252>[式中、Q環基は、上記意味を有する。X2は、水酸基、置換基を有していてもよいC1~C10アシルオキシ基、置換基を有していてもよいC1~C10アルコキシ基、置換基を有していてもよいC6~C10アリールオキシ基、又はハロゲン原子である。]を反応させることを特徴とする、フェノール誘導体の製造方法。
【請求項2】スカンジウム塩が、トリ(トリフラート)スカンジウムである、請求項1に記載のフェノール誘導体の製造方法。
【請求項3】A2が、置換基を有していてもよいC1~C10アシル基、置換基を有していてもよいC1~C10アルコキシカルボニル基又は置換基を有していてもよいC6~C10アリールオキシカルボニル基であって、下記式(5)で示される基である、請求項1または2に記載のフェノール誘導体の製造方法。
【化6】<EMI LX=0250 HE=030 WI=055 ID=000040 LY=1280>[式中、A3は、置換基を有していてもよいC1~C10炭化水素基、置換基を有していてもよいC1~C10アルコキシ基、又は置換基を有していてもよいC6~C10アリールオキシ基である。]
【請求項4】A3が、置換基を有していてもよいC1~C6アルキル基、置換基を有していてもよいC6~C10アリール基、又は置換基を有していてもよいC1~C10アルコキシ基である、請求項3に記載のフェノール誘導体の製造方法。
【請求項5】下記式(1a)で示されるフェノール誘導体の製造方法であって、
【化7】<EMI LX=0250 HE=068 WI=069 ID=000041 LY=0252>[式中、A1は、水素原子であり、A3は、水素原子、置換基を有していてもよいC1~C10炭化水素基、置換基を有していてもよいC1~C10アルコキシ基、又は置換基を有していてもよいC6~C10アリールオキシ基であり、P環基及びQ環基は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、下記式(4a)で示される6員環基
【化8】<EMI LX=0250 HE=044 WI=069 ID=000042 LY=1331>[式中、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよいC1~C10炭化水素基、置換基を有していてもよいC1~C10アルコキシ基、置換基を有していてもよいC6~C10アリールオキシ基、置換基を有していてもよいC1~C10アシルオキシ基、アジド基又は置換基を有していてもよいアミノ基であり、R1、R2及びR9は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子又は置換基を有していてもよいC1~C10炭化水素基である。]である。]スカンジウム塩存在下、下記式(2a)で示されるフェノール類と、
【化9】<EMI LX=0250 HE=044 WI=069 ID=000043 LY=2308>[式中、A1及びA3は、上記意味を有する。]下記式(3a)で示される環化合物と
【化10】<EMI LX=0250 HE=031 WI=056 ID=000044 LY=0355>[式中、P環基は、上記意味を有する。X1は、水酸基、置換基を有していてもよいC1~C10アシルオキシ基、置換基を有していてもよいC1~C10アルコキシ基、置換基を有していてもよいC6~C10アリールオキシ基、又はハロゲン原子である。]を反応させ、反応混合物を得る工程と、スカンジウム塩存在下、前記反応混合物と、下記式(3b)で示される環化合物と
【化11】<EMI LX=0250 HE=031 WI=056 ID=000045 LY=1074>[式中、Q環基は、上記意味を有する。X2は、水酸基、置換基を有していてもよいC1~C10アシルオキシ基、置換基を有していてもよいC1~C10アルコキシ基、置換基を有していてもよいC6~C10アリールオキシ基、ハロゲン原子である。]を反応させる工程とを含むことを特徴とする、フェノール誘導体の製造方法。
【請求項6】スカンジウム塩が、トリ(トリフラート)スカンジウムである、請求項5に記載のフェノール誘導体の製造方法。
【請求項7】A3が、水素原子、置換基を有していてもよいC1~C6アルキル基、置換基を有していてもよいC6~C10アリール基、又は置換基を有していてもよいC1~C10アルコキシ基である、請求項5または6に記載のフェノール誘導体の製造方法。
産業区分
  • 有機化合物
  • その他無機化学
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 分子複合系の構築と機能 領域
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