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走行振動耐久性が改善されたRC構造物及びその製法

国内特許コード P05A007873
整理番号 NUBIC-2003000084
掲載日 2005年11月25日
出願番号 特願2003-332175
公開番号 特開2005-097939
登録番号 特許第4320430号
出願日 平成15年9月24日(2003.9.24)
公開日 平成17年4月14日(2005.4.14)
登録日 平成21年6月12日(2009.6.12)
発明者
  • 阿部 忠
  • 木田 哲量
出願人
  • 日本大学
発明の名称 走行振動耐久性が改善されたRC構造物及びその製法
発明の概要 【要約】   
【課題】 繰り返し動的荷重が載荷される場所に用いられ、脆性破壊的な剥離状せん断力に対して優れた耐久性を示すRC構造物及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 裏面両端が支持され、表面側から動的荷重が繰り返し載荷される場所に用いられ、該裏面側を支持する支点から表面側の前記荷重位置に向けて斜め上方向に剥離状せん断力が加えられるせん断領域を有し、スパン方向に鉄筋が予め埋設されたRC構造物であって、該RC構造物は更に繊維シートと鉄筋コア・アンカーとの併用により補強され、前記繊維シートは、前記動的加重が該RC構造物の厚み方向に載荷されるときに該RC厚みのうち少なくとも外側のいずれかのレベル面に展開して設けられ、前記鉄筋コア・アンカーは、該RC構造物のせん断領域に厚み方向に設けられ、該せん断領域はせん断スパン比a/d≦3.0を満たす範囲にある。<EMI LX=1100 HE=034 WI=068 ID=000002 LY=1742>
従来技術、競合技術の概要 【背景技術】 RC構造物を繊維シートにより補強することは従来周知であり、また鉄筋コア・アンカーにより補強することも従来周知である。例えば、東京工業大学の二羽らの研究グループは、超軽量人工骨材を使用した普通強度RCはりの静的せん断力、超軽量人工骨材と普通骨材を使用したRCはりの静的せん断力を補強鉄筋及びビニロン短繊維で補強することを提案(2000年度JCI優秀講演賞)している。また、道路橋RC床版のひび割れ損傷に対する補修および補強方法は、施工性、工期短縮などの利点があるシート(炭素繊維、アラミドなど)接着工法が用いられ、その施工実績も年々増加している。道路橋RC床版のひび割れ損傷に対するシート接着工法は床版の橋軸直角方向に発生した貫通ひび割れを補修する工法である。その効果は曲げによるたわみや応力度の低減、コンクリートのひび割れの拘束、疲労寿命の向上など、多くの利点があることが報告されている(非特許文献1、非特許文献2参照)。 また、特許文献1には、構造的に簡単で剛性に優れ、柱との接合施工性のよい合成梁とするため、鉄骨柱や鋼管コンクリート柱に接合する合成梁で、柱に接合する端部をH形鋼又はI形鋼の鉄骨のみで形成し、該端部に続く近傍部はH形鋼又はI形鋼の鉄骨の周囲にせん断補強筋を配するとともにこれらをコンクリートで被覆し、この近傍部に続く中央部はH形鋼の鉄骨のウエブ材を除いた上下のフランジ材の間にせん断補強筋を配して合成梁とすることが記載され、特許文献2には、鉄骨梁とスラブを完全一体化したメガストラクチャー構造のための梁を、梁の上面に現場打ちコンクリートにより形成されるスラブに一体化させて合成梁とし、この梁は一方向に延在する構造部材本体と、これに沿って一体に形成された板状の補強部とからなる構部材によって構成し、該補強部及びその上面に形成する突条(凸状)部をコンパクト強化複合材のような鋼繊維補強超高強度モルタル/コンクリートで形成してなるスラブ一体化鉄骨梁が記載されており、特許文献3には、鋼材とコンクリートとの一体化を容易に可能とし、極めて大きな静的または衝撃外力に対する耐力及び変形能力に優れた、コンクリート構造物を提供するため、コンクリート躯体の内部または外部に板体を付着させたコンクリート構造物において、前記板体は有孔構造物を呈し、前記板体の孔内にコンクリート躯体と連続性を持つコンクリートが位置し、前記孔内のコンクリートを介して板体とコンクリート躯体間のせん断抵抗を増加させたコンクリート構造物が記載されており、特許文献4には、FRPを使用したコンクリート部材の破壊性状が塑性変形を示すよう改善して脆性破壊を防止し、これにより鉄筋に比して種々の利点を備えたFRPを引張応力を負担すべく用いることを可能にして、耐久性に富み施工性に優れたコンクリート部材を提供するため、曲げ応力を受けるコンクリート部材において、コンクリート部材の引張領域にはFRP(繊維強化プラスチック)を配設するとともに、圧縮領域には円環スパイラル状の拘束鉄筋を、各円環が所定間隔をおいて配設されるよう配置することが記載されており、特許文献5には、構造部材において曲げ変形が集中する部材端部に限定して、塑性化しやすい鉛、極低降伏点鋼などの減衰材料を一体化してなり、減衰性能の効きが良く、しかも経済性の高い制震構造部材を提供するため、柱、梁などの鋼管コンクリート構造部材において曲げ変形が集中する部材端部に限定して、鋼管とコンクリートの境界部位に、塑性化しやすい鉛、極低降伏点鋼などの減衰材料による円筒形減衰材を配置し、充填コンクリートによって鋼管と一体化することが記載されており、特許文献6には、破壊性状が塑性変形を示すよう改善して脆性破壊を防止し、これにより鉄筋に比して種々の利点を備えたFRPを引張応力を負担すべく用いることを可能にして、耐久性に富み施工性に優れたコンクリート部材を提供するため、該コンクリート部材の引張領域にはFRP(繊維強化プラスチック)を配設するとともに、圧縮領域には拘束鉄筋を配設することが記載されている。 しかし、これらは、主に静的荷重に対する補強であって、動的荷重が繰り返し載荷されせん断力が支配的となって破壊する場所に用いられる場合の補強ではない。 一方、本発明者らは、せん断補強筋を配置しないRCはりの底面をCFS補強した場合の耐力および破壊メカニズムについての実験研究を行い、その結果、静荷重に対しては曲げ耐力は向上するが、移動荷重に対してはせん断領域でぜい性的なせん断破壊となる結果を得、既に公表済み(非特許文献3参照)であるが、そのような事態に対応する好ましい補強の態様については未だ、確立したものがなかった。
【特許文献1】特開平9-158326号公報
【特許文献2】特開2000-291145号公報
【特許文献3】特開平9-317180号公報
【特許文献4】特開平7-17754号公報
【特許文献5】特開2001-193305号公報
【特許文献6】特開平5-311811号公報
【非特許文献1】高橋義幸ほか:コンクリート工学年次論文報告集、vol.20、No.3、pp.509-514(1998)
【非特許文献2】三上浩ほか:コンクリート工学年次論文報告集、vol.21、No.3、pp.1549-1554(1999)
【非特許文献3】木田哲量ほか:CFS補強したRCはりの走行荷重に対する耐力、コンクリート工学年次論文報告集、vol.24、(pp.1447-1452(2002)
産業上の利用分野 本発明は、繊維シートと鉄筋コア・アンカーとの併用により補強されたRC構造物に関し、特に、そのような補強により、裏面両端が支持され、表面側から動的荷重が繰り返し載荷される場所に用いられたときに非常に高い耐久性を示すRC構造物に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】裏面両端が支持され、表面側から動的荷重が繰り返し載荷される場所に用いられ、該裏面側を支持する支点から表面側の前記荷重位置に向けて斜め上方向に剥離状せん断力が加えられるせん断領域を有し、スパン方向に鉄筋が予め埋設されたRC構造物であって、該RC構造物は更に繊維シートと鉄筋コア・アンカーとの併用により補強され、前記繊維シートは、前記動的加重が該RC構造物の厚み方向に載荷されるときに該RC厚みのうち外側のいずれかのレベル面(該RC構造物が延伸弾性変形されるレベル面)に展開して設けられ、前記鉄筋コア・アンカーは、該RC構造物のせん断領域に厚み方向に設けられ、該せん断領域はせん断スパン比a/dが次式を満たす範囲にのみあることを特徴とするRC構造物;
【数1】<EMI LX=0250 HE=009 WI=095 ID=000010 LY=2359>(但し、aは前記裏面側支点と前記荷重位置との間の水平方向のせん断スパン、dはRC構造物の高さ又は版の厚さHから、前記スパン方向に予め埋設された鉄筋までのかぶりa’を差し引いた有効高さ、をそれぞれ表わす)。
【請求項2】裏面両端が支持され、表面側から動的荷重が繰り返し載荷される場所に用いられ、該裏面側を支持する支点から表面側の前記荷重位置に向けて斜め上方向に剥離状せん断力が加えられるせん断領域を有し、スパン方向に鉄筋が予め埋設され、更に繊維シートと鉄筋コア・アンカーとの併用により補強され、前記繊維シートは、前記動的荷重が該RC構造物の厚み方向に載荷されるときに該RC厚みのうち外側のいずれかのレベル面(該RC構造物が延伸弾性変形されるレベル面)に展開して設けられ、前記鉄筋コア・アンカーは、該RC構造物のせん断領域に厚み方向に設けられ、該せん断領域はせん断スパン比a/dが次式を満たす範囲にのみあるRC構造物の現場補強法であって、既存のRC部材の鉄筋配置位置を鉄筋探査器等で確認し、次に、RC部材の上面から引張鉄筋の配置位置(有効高d)とする深さ以内、かつ使用鉄筋径+3mm~5mmの直径の鉄筋挿入用の孔をドリルでせん孔し、せん孔後、必要に応じて孔内を清掃してせん孔によるコンクリート微粉を排出し、次に、穿孔された部分に、硬化後圧縮強度が普通コンクリートのそれより高く、常温硬化性であって未硬化状態で補強筋が挿入され得る程度の低粘度であるが硬化後圧縮強度が普通コンクリートのそれより高い硬化型樹脂液を注入した後、該孔部に鉄筋を挿入して樹脂を硬化養生させる、各段階を含むRC構造物の現場補強法;
【数2】<EMI LX=0250 HE=009 WI=095 ID=000011 LY=0920>(但し、aは前記裏面側支点と前記荷重位置との間の水平方向のせん断スパン、dはRC構造物の高さ又は版の厚さHから前記スパン方向に予め埋設された鉄筋までのかぶりa’を差し引いた有効高さ、をそれぞれ表わす)。
産業区分
  • 建造物
  • 高分子化合物
  • その他建築
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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