TOP > 国内特許検索 > 非同相雑音の除去方法及び装置

非同相雑音の除去方法及び装置

国内特許コード P05A007950
整理番号 1999
掲載日 2005年12月2日
出願番号 特願2000-378337
公開番号 特開2002-181914
登録番号 特許第3549836号
出願日 平成12年12月13日(2000.12.13)
公開日 平成14年6月26日(2002.6.26)
登録日 平成16年4月30日(2004.4.30)
発明者
  • 武捨 貴昭
  • 菊池 達夫
出願人
  • 防衛装備庁長官
  • ジェイ・アール・シー特機株式会社
発明の名称 非同相雑音の除去方法及び装置
発明の概要 【課題】 水中及び空中において、受波素子に到来する、遠距離及び受波素子近傍からの捜索方向以外の雑音源から到来する非同相雑音を除去する。
【解決手段】 受信機の整相器7の出力に雑音除去用信号を乗ずることにより雑音を除去する。雑音除去用信号を生成する雑音除去信号生成器は、整相器7への入力信号であって、遅延器4、5、…、6の出力である遅延音波信号のそれぞれの位相成分のみを抽出し、一定の振幅を有し、それぞれ複数の遅延音波信号のそれぞれと同じ位相を持つ位相成分信号を生成し、この位相成分信号を加算し、正規化した信号を任意のべき乗係数wでべき乗する。
従来技術、競合技術の概要


特定の捜索方向からの反射音や放射音を受信し分析する受信機等の音響機器において、水中または空中に設置される受波素子から得られる受波音波信号には通常各種の雑音が含まれており、捜索目標からの受信信号を検出するためには、これらの雑音を除去する必要がある。



図1は、従来のこの種の音響機器の概念図で、線上、面上もしくは立体的に適宜分散配置された多数(m組)の受波素子1、2、…、3の受波音波信号のそれぞれに、特定の捜索方向からの受波音波信号について位相が揃うようm組の遅延器4、5、…、6で所要の遅延をかけ、整相器7で加算し、信号処理器8で所望の信号処理を行う。
この時、捜索方向から到来する、位相が同じ信号成分の加算値は受波素子の数に比例するのに対し、位相が無相関である雑音成分の加算値は受波素子の数の平方根に比例する。従ってm組の受波素子を適宜配置することにより、雑音の除去率は√mだけ向上する。



また、受波素子から遠距離に存在する雑音源から到来する雑音の場合には、整相器7で、m組の遅延器4、5、…、6の出力である遅延音波信号のそれぞれにこの周辺雑音特性に対応するシェーディング係数を乗じて重み付け加算することにより、さらに雑音の除去率の向上を図ることも行われてきた。



しかしながら、このような従来の方法によれば特定の捜索方向以外の方向にあり、受波素子近傍に存在する雑音源から到来する雑音の除去ができなかった。
また、従来の方法によれば雑音の除去率は、基本的には受波素子の個数及びその周辺雑音特性の如何によって定まり、従って雑音の除去率を向上するためには受波素子数を増加させる必要があり、また、屋外の様々な環境下で使用される音響機器においては、例えば受信機の設置される船舶の航行環境や速度によって受波素子の周辺雑音特性が大きく変化するため、希望する雑音の除去率を自由に、また安定して得ることができない問題点があった。



本発明は、このような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、受波素子数を増加させることなく任意のレベルまで雑音を除去することができ、また使用環境の雑音特性が時間的に変化する環境においても、雑音を設定したレベルまで自動的かつ安定的に除去できる雑音除去方法および雑音除去装置を提供することを目的とする。

産業上の利用分野


本発明は、水中及び空中において、特定の捜索方向からの反射音や放射音を受信し分析する受信機等の音響機器において、受信音波信号に含まれる捜索方向以外から到来する雑音の除去方法および除去装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
水中及び空中において、複数の受波素子から得られる受波音波信号を合成し、特定の捜索方向から到来する受波音波信号を抽出する音響機器の非同相雑音除去方法であって、
前記複数の受波素子の受波音波信号を前記捜索方向から到来する音波の位相が整合するようにそれぞれ遅延させて、複数の遅延受波音波信号を得る受波音波信号遅延段階と、
前記複数の遅延受波音波信号のそれぞれにシェーディング係数を乗じて加算し整相出力を得る整相段階と、
複数の遅延受波音波信号からそれぞれの位相成分のみを抽出し、一定の振幅を有し、それぞれ前記複数の遅延受波音波信号のそれぞれと同じ位相をもつ複数の位相成分信号を得る位相成分抽出段階と、
この複数の位相成分信号を加算して位相成分信号加算出力を算出する位相成分信号加算段階と、
この位相成分信号加算出力の包絡線高さを求め、前記複数の位相成分信号の位相が全て同一であったとした場合の位相成分信号加算出力の包絡線高さで除して正規化することにより正規化信号を得る正規化信号算出段階と、
実数wをべき乗係数の値とし、前記正規化信号の包絡線高さをべき乗した値を前記整相出力に乗ずることによって雑音除去信号を算出する雑音除去信号算出段階と、
を備えたことを特徴とする音響機器の非同相雑音除去方法。

【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記べき乗係数は1以上の実数wとし、予め設定される雑音許容レベルに従って、前記整相出力の包絡線高さと前記正規化信号の包絡線高さから、算出されることを特徴とする音響機器の非同相雑音除去方法。

【請求項3】
請求項2に記載の方法において、前記べき乗係数は、前記正規化信号の包絡線高さの対数変換値を入力とし、前記予め設定される雑音許容レベルの対数変換値と前記整相出力の包絡線高さの対数変換値との差を希望応答とする適合処理のLMS(least-mean-square)アルゴリズムによるタップ係数の適合値として算出されることを特徴とする音響機器の非同相雑音除去方法。

【請求項4】
水中及び空中において、複数の受波素子から得られる受波音波信号を合成し、特定の捜索方向から到来する受波音波信号を抽出する音響機器の非同相雑音除去装置であって、
前記複数の受波素子の受波音波信号を前記捜索方向から到来する音波の位相が整合するようにそれぞれ遅延させて、複数の遅延受波音波信号を得る遅延器と、
前記複数の遅延受波音波信号のそれぞれにシェーディング係数を乗じて加算し整相出力を得る整相器と、
複数の遅延受波音波信号からそれぞれの位相成分のみを抽出し、一定の振幅を有し、それぞれ前記複数の遅延受波音波信号のそれぞれと同じ位相をもつ複数の位相成分信号を得る位相成分抽出器と、
この複数の位相成分信号を加算して位相成分信号加算出力を算出する位相成分信号加算器と、
この位相成分信号加算出力の包絡線高さを求め、前記複数の位相成分信号の位相が全て同一であったとした場合の位相成分信号加算出力の包絡線高さで除して正規化することにより正規化信号を得る正規化信号算出器と、
実数wをべき乗係数の値とし、前記正規化信号の包絡線高さをべき乗した値を前記整相出力に乗ずることによって雑音除去信号を算出する雑音除去信号算出器と、
を備えたことを特徴とする音響機器の非同相雑音除去装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2000378337thum.jpg
出願権利状態 登録
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、問合せボタンを押してください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close