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回転翼航空機のロータ・ブレード

国内特許コード P05A007954
整理番号 2019
掲載日 2005年12月2日
出願番号 特願2001-116627
公開番号 特開2002-308192
登録番号 特許第3644497号
出願日 平成13年4月16日(2001.4.16)
公開日 平成14年10月23日(2002.10.23)
登録日 平成17年2月10日(2005.2.10)
発明者
  • 杉田 親美
  • 森 重樹
  • 才上 隆
  • 永吉 力
  • 小生方 正裕
出願人
  • 防衛装備庁長官
  • 富士重工業株式会社
発明の名称 回転翼航空機のロータ・ブレード
発明の概要 【課題】 飛行速度性能向上のための失速回避としてダイナミックリフト特性に優れた回転翼航空機のロータ・ブレードを提供する。
【解決手段】 基端部11からフェザリング軸Fに沿って平行に直線状で延在する前縁12a及び後縁12bを有する内翼部12と、内翼部12の前縁12a及び後縁12bの外端から各々前方に変移する平行な直線状の前縁14a及び後縁14bを有する前進部14と、前進部14の前縁14a及び後縁14bの外端から各々後方に変移する平行な直線状の前縁15a及び後縁15bを有する後退部部15とを備え、内翼部の1/4翼弦線の延長線と前進部の1/4翼弦線と後退部の1/4翼弦線に囲まれた翼面積Sfと、内翼部の1/4翼弦線の延長線と後退部の1/4翼弦線に囲まれた翼面積Srとを略等しく設定する。
従来技術、競合技術の概要


ヘリコプター等の回転翼航空機のロータ・ブレードの平面形状は、回転翼航空機の空中停止飛行及び前進飛行中の空力作用に大きく影響する。



図12は、回転翼航空機が高速前進飛行するときのロータ・ブレードの空力環境を示す図である。



図12に示すように、ロータ半径Rのロータ・ブレードWが角速度Ωで回転する回転翼航空機が飛行速度Vで前進する場合には、前進側ブレードWaではロータ・ブレードの速度ΩRに対して飛行速度Vが加算された状態になる一方、後退側ブレードWbではロータ・ブレードの速度ΩRに対して飛行速度Vが減算された状態になり、前進側ブレードWaと後退側ブレードWbでは対気速度が大きく相違し、前進側ブレードWa側では高マッハ数、低迎角のため遷音速領域では抵抗が少ないことが要求される一方、後退側ブレードWbでは低マッハ数、高迎角のため亜音速領域では失速しにくいことが要求される。特に、低騒音化の要求からロータ回転速度が比較的低く抑えられるため、後退側ブレードWbでの失速の回避が重要な課題になってきている。加えて、操縦系統に及ぼす荷重を低減するため空力モーメントが少ないことも重要な課題となっている。



例えば、図13(a)に示すような矩形翼端のロータ・ブレードWを備えた回転翼航空機が高速で飛行する場合、前進側ブレードの翼端では、対気速度が遷音速となり、強い衝撃波が発生する。この強い衝撃波によって大きな騒音が発生する。この対策として図13(b)に示すようにロータ・ブレードWの翼端部に後退角をつけることによって対気速度を低減させて衝撃波を弱めて衝撃騒音を低減する方策がある。



しかし、図13(a)に示す矩形翼端の場合には、風圧合力中心、換言すると翼端部の揚力Lの中心がロータ・ブレードWのフェザリング軸Fと一致することから空力モーメントMの発生が極力抑えられるものの、図13(b)に示すように翼端部に単純な後退角をつけた場合には、翼端部に発生する揚力Lの中心とフェザリング軸Fとが寸法aだけずれることから、L×aの空力モーメントM即ち、フェザリング軸Fまわりに強い頭下げモーメントMが発生し、特に、対気速度が大きく低下する後退側ブレードにおいて、頭下げモーメントMの発生によりブレードの迎角が減少して揚力の低下が誘発される。



更に、頭下げモーメントMの発生に伴い、操縦系統に作用する荷重が増大し、機体重量の増加を招くと共に、疲労により使用耐久時間、即ち廃棄時間が制限されることがある。



この対策としてロータ・ブレード翼端の平面形状の高性能設計において種々の研究がなされている。



例えば、特開昭56-167599号公報に開示されるロータ・ブレードWは、図14(a)にロータ・ブレードWの翼端部の平面図を示すように、後退角及びテーパを備え、かつ同図(b)にその側面図を示すように下反角δを設けることによって、空中停止飛行中の性能を改善すると共に、後退角を有する先端部分が翼前縁に対して垂直な方向のマッハ数を減じることにより前進飛行中の性能向上を図っている。



また、特公平3-66198号公報に開示されるロータ・ブレードWは、図15にロータ・ブレードWの翼端部平面図を示すように、前縁の後退開始位置に対して後縁の後退開始位置をロータ・ブレードWの外方にずらして、前進飛行中の衝撃波を除去或いは減衰させることによって騒音の減少を可能にしている。



更に、特開平2-60898号公報に開示されるロータ・ブレードWは、図16にロータ・ブレードWの翼端部の平面図を示すように、後退した翼端部の前縁に前方に湾曲して突出したブレード・ドループWaを設けることによって、空力モーメントを減じるようにしている。

産業上の利用分野


本発明は、回転翼航空機のロータ・ブレードに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
回転駆動部のロータヘッドに取り付けられて回転する回転翼航空機のロータ・ブレードにおいて、
上記ロータヘッドに基端部が取り付けられ、1/4翼弦線がフェザリング軸上に位置し該フェザリング軸に沿って互いに平行な直線状で延在する前縁及び後縁を有する内翼部と、
該内翼部の外端に内端が連続形成され、内翼部の前縁及び後縁の外端から各々前方に変移する互いに平行な直線状の前縁及び後縁を有する前進部と、
該前進部の外端に内端が連続形成され、前進部の前縁及び後縁の外端から各々後方に変移する互いに平行な直線状の前縁及び後縁を有する後退部と、を備え、
上記フェザリング軸より前方における該フェザリング軸と1/4翼弦線とに囲まれる上記前進部及び後退部の翼面積と、上記フェザリング軸より後方において該フェザリング軸と1/4翼弦線とに囲まれる上記後退部の翼面積とが略等しいことを特徴とする回転翼航空機のロータ・ブレード。

【請求項2】
ロータ・ブレードの回転中心から上記ロータ・ブレード全長の約80%近傍に上記前進部の内端が位置し、前進部の前縁及び後縁が上記フェザリング軸に対して10~25度の前進角で延在し、後端部の前縁及び後縁がフェザリング軸に対して20~50度の後退角で延在することを特徴とする請求項1に記載の回転翼航空機のロータ・ブレード。

【請求項3】
上記後退部の外端に連続形成され、後退部の前縁の外端に滑らかに連続して後退部の後退角より大なる後退角を有する翼端及び後退部の後縁に連続形成された後縁を有する翼端成形部を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の回転翼航空機のロータ・ブレード。

【請求項4】
上記翼端成形部の翼端の後退角は、上記フェザリング軸に対して50~85度であることを特徴とする請求項3に記載の回転翼航空機のロータ・ブレード。
国際特許分類(IPC)
画像

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出願権利状態 登録
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