TOP > 国内特許検索 > 熱型センサの製造方法

熱型センサの製造方法

国内特許コード P05A007957
整理番号 1976
掲載日 2005年12月2日
出願番号 特願2001-171225
公開番号 特開2002-365128
登録番号 特許第3476443号
出願日 平成13年6月6日(2001.6.6)
公開日 平成14年12月18日(2002.12.18)
登録日 平成15年9月26日(2003.9.26)
発明者
  • 和田 英男
  • 曽根 孝典
  • 兼田 修
  • 木股 雅章
出願人
  • 三菱電機株式会社
  • 防衛装備庁長官
発明の名称 熱型センサの製造方法
発明の概要 【課題】 熱絶縁構造の熱コンダクタンスおよび熱容量を低減させた熱型センサを得る。
【解決手段】 主回路が形成されたシリコン基板1と、シリコン基板1の上部に空隙を介して配設された熱絶縁構造2と、シリコン基板1の上部に熱絶縁構造2を支持するための支持脚3とを備え、熱絶縁構造2は、熱絶縁構造2に照射された赤外線による上昇温度を検知するための熱検知回路を含み、支持脚3は、熱検知回路からの検出信号を主回路に伝えるための配線を含み、支持脚3の配線の上には、1層のみの絶縁膜が形成されており、シリコン基板1上に形成される熱絶縁構造2の不要な積層部を除去するとともに、熱絶縁構造2を基板上に支持するための支持脚3における不要な積層部の残存を回避する。
従来技術、競合技術の概要


一般に、赤外線の照射吸収による上昇温度を検知する熱型センサは、2次元固体撮像素子などに用いられており、たとえば特開平10-209418号公報や「SPIE、Vol.3224」(1997年)の第40頁~第50頁などに参照することができる。
この種の熱型センサは、平面的大きさが50μm程度、厚さが1μm程度であり、その熱検知部にはボロメータ薄膜などが用いられており、信頼性の高い熱絶縁構造が要求されている。
図5はたとえば「SPIE、Vol.3224」(1997年)の第45頁に記載された従来の熱型センサおよびその製造方法を示す側断面図である。図5において、100は主回路が形成されたシリコン基板である。
101はシリコン基板100上に形成されたスペーサ層であり、ポリシリコンからなり、熱型センサの完成時の最終工程(c)において除去される。102はボロメータ(酸化バナジウムVOxなど)の薄膜からなるセンサ層であり、赤外線照射による上昇温度を検知するための熱検知回路を構成する。
103はセンサ層102を被覆して熱的且つ電気的に絶縁保護するための積層部であり、SiNx-3およびTiNの薄膜により形成されている。ここでは、簡略的に図示されているが、絶縁保護用の積層部103は、さらなる多層構造により形成され得る。
図5(b)において、104は熱絶縁構造200と支持脚300とを分離するために形成されるエッチングスリットである。
図5(c)において、最終的に完成された熱型センサが示されており、シリコン基板100の上部には、空隙を介して配設された熱絶縁構造200と、シリコン基板100の上部に熱絶縁構造200を支持するための支持脚300とが構成される。
103aはセンサ層102(熱絶縁構造200)上に位置する積層部、103bは支持脚300上に位置する積層部である。支持脚300は、図示されない一端で熱絶縁構造200を支持するとともに、図示されない他端においてシリコン基板100に固定されている。
熱絶縁構造200内のセンサ層102(熱検知回路)は、シリコン基板100上の空隙部と、絶縁保護膜からなる積層部103とにより熱絶縁構造を有している。支持脚300は、熱絶縁構造200内の熱検知回路からの検出信号をシリコン基板100上の主回路に伝えるための配線を含む。
次に、従来の熱型センサの製造工程について、概略的に説明する。図5(a)において、まず、主回路が形成されたシリコン基板100上にスペーサ層101を成膜し、さらにスペーサ層101の上に、熱絶縁構造部および支持脚部(センサ層102および積層部103)を同時に形成する。
続いて、図5(b)において、エッチングによりエッチングスリット104を形成して、熱絶縁構造部と支持脚部とを同時に加工する。次に、図5(c)の最終工程において、スペーサ層101を除去して熱絶縁構造200を得る。
このとき、熱絶縁構造200および支持脚300上に積層部103が残されるが、センサ層102上の積層部103aは、熱絶縁構造200の本来の目的達成用に必要なものである。
しかしながら、支持脚300上に残された積層部103bは、不要なものであり、熱型センサの絶縁層容積を増大させて熱絶縁機能に支障を与えるものである。

産業上の利用分野


この発明は、たとえば2次元固体撮像素子などに適用するために赤外線を高精度に検知する熱型センサの製造方法に関し、特に熱コンダクタンスおよび熱容量を効果的に低減させて性能を向上させた熱型センサの製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
主回路が形成されたシリコン基板と、前記シリコン基板の上部に空隙を介して配設された熱絶縁構造と、前記シリコン基板の上部に前記熱絶縁構造を支持するための支持脚とを備え、
前記熱絶縁構造は、前記熱絶縁構造に照射された赤外線による上昇温度を検知するための熱検知回路を含み、前記支持脚は、前記熱検知回路からの検出信号を前記主回路に伝えるための配線を含み、前記支持脚の配線の上には、1層のみの絶縁膜が形成されている熱型センサの製造方法であって、
前記支持脚を作製する第1の工程と、
前記支持脚および前記熱絶縁構造の全面にエッチングストップ層を形成する第2の工程と、
前記エッチングストップ層のうち、前記熱絶縁構造の上部に位置して前記熱検知回路の形成に必要な部分のみを除去し、前記エッチングストップ層が除去された部分に前記熱検知回路を形成する第3の工程と、
前記第3の工程で形成された前記エッチングストップ層の上の不要な積層部を除去する第4の工程と、
前記前記エッチングストップ層の一部または全てを除去する第5の工程とを備えたことを特徴とする熱型センサの製造方法。

【請求項2】
前記エッチングストップ層は、金属を含む材料またはシリコンを含む材料により形成され、
前記支持脚および前記熱絶縁構造は、酸化シリコンまたは窒化シリコンを含む材料により形成されたことを特徴とする請求項1に記載の熱型センサの製造方法。

【請求項3】
前記エッチングストップ層は、窒化チタン、アルミニウム、白金、金、または、タングステンにより形成されたことを特徴とする請求項2に記載の熱型センサの製造方法。

【請求項4】
主回路が形成されたシリコン基板と、前記シリコン基板の上部に空隙を介して配設された熱絶縁構造と、前記シリコン基板の上部に前記熱絶縁構造を支持するための支持脚とを備え、
前記熱絶縁構造は、前記熱絶縁構造に照射された赤外線による上昇温度を検知するための熱検知回路を含み、前記支持脚は、前記熱検知回路からの検出信号を前記主回路に伝えるための配線を含み、前記支持脚の配線の上には、1層のみの絶縁膜が形成されている熱型センサの製造方法であって、
前記支持脚を作製する第1の工程と、
前記支持脚を覆うようにスペーサ層を形成する第2の工程と、
前記スペーサ層のうち、前記熱絶縁構造の上部に位置して前記熱検知回路の形成に必要な部分のみを除去し、前記熱検知回路を形成する第3の工程と、
前記熱絶縁構造にエッチングストップ層を形成する第4の工程と、
前記第4の工程で形成された前記エッチングストップ層および前記スペーサ層の上の不要な積層部を除去する第5の工程と、
前記エッチングストップ層および前記スペーサ層の一部または全てを除去する第6の工程とを備えたことを特徴とする熱型センサの製造方法。

【請求項5】
前記エッチングストップ層は、金属を含む材料またはシリコンを含む材料により形成され、
前記スペーサ層は、シリコンまたはポリイミドを含む材料により形成され、
前記支持脚および前記熱絶縁構造は、酸化シリコンまたは窒化シリコンを含む材料により形成されたことを特徴とする請求項4に記載の熱型センサの製造方法。

【請求項6】
前記エッチングストップ層は、窒化チタン、アルミニウム、白金、金、または、タングステンにより形成されたことを特徴とする請求項5に記載の熱型センサの製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

11950_01SUM.gif
出願権利状態 登録
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、問合せボタンを押してください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close