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スーパーリゾリューションアンテナ

国内特許コード P05A007970
整理番号 2000
掲載日 2005年12月2日
出願番号 特願2001-398743
公開番号 特開2003-194919
登録番号 特許第3557463号
出願日 平成13年12月28日(2001.12.28)
公開日 平成15年7月9日(2003.7.9)
登録日 平成16年5月28日(2004.5.28)
発明者
  • 外園 博一
  • 福江 敏彦
  • 渡部 勉
出願人
  • 防衛装備庁長官
発明の名称 スーパーリゾリューションアンテナ
発明の概要 【課題】 高い相関性を有する複数目標からの受信信号を信号分離し、それぞれの信号から信号到来方向を高精度に測角演算することを可能とするスーパーリゾリューションアンテナを提供する。
【解決手段】 素子アンテナ11~1Mで受信されたnパルス分の受信信号は、各PRI毎のパルス列における同一レンジセルの受信信号について目標信号分離回路21~2Mによりn個の周波数成分に分離し、更に分離した信号をn分岐してウェイト設定回路3により設定された各々異なるウェイト関数W0~Wn-1でそれぞれ重み付けされる。目標信号分離回路21~2Mから同一ウェイト関数が設定された出力信号を同一の測角演算回路41~4nに入力してそれぞれの測角演算回路で信号到来方向を求めて出力する。
従来技術、競合技術の概要


図5に従来方式の構成を示す。従来の3Dレーダでは送信パルスを一定周期毎に送信し、目標からの反射信号を繰り返し受信する。この繰り返し周期をPRIとし、連続するパルス数をnとする。1PRI目~nPRI目の受信信号は順次素子アンテナ11~1Mで受信され、これらM個の素子アンテナで受信された受信信号は相関行列計算部401にて相関行列計算され、その計算結果を用いて固有値演算部403にて固有値を算出した後、MDL規範やAIC規範(Mati Wax, Thomas Lailath,‘Detection of Signals by Information Theoretic Criteria’, IEEE Trans.Acoust. ,Speech, and Signal Processing, Vol. ASSP-33, pp.387-392, 1985)等の公知文献に記載の方式により信号数検出部404にて到来信号数を検出する。前記固有値演算部403で演算した固有値に対応する固有ベクトルと方向ベクトル(素子アンテナ配置により定まる)を用いた評価関数を定義する。この評価関数は方向ベクトルが信号到来方向に一致するとき評価関数が極値を取るように設定することにより、信号到来方向検出部4051~405Lにて到来信号数(L個)毎に信号到来方向を検出する。なお、図5の従来方式における相関行列計算乃至固有値算出等については公知文献(R.O.Schmidt,“Multiple Emitter Location and Signal Parameter Estimation”,IEEE Trans, Antennas and Propagation, Vol. AP-34, No.3, pp276-280(特にFig.2及びこれに関する記載), Mar. 1986.)に述べられている。



また、それら信号到来方向の推定アルゴリズムは公知技術であり、MUSICアルゴリズム等の各種方式が報告されている。従来のモノパルスビームによる信号到来方向推定に対し、測角精度が優れており、また、同一のビーム幅内同一レンジセル内の複数目標からの受信信号に対しても、各々の到来信号毎に測角することができる。



前記MUSICアルゴリズムの場合の評価関数は、前記公知文献(R.O.Schmidt,“Multiple Emitter Location and Signal Parameter Estimation”,IEEE Trans, Antennas and Propagation, Vol. AP-34, No.3, pp276-280, Mar. 1986.)に記載されており、次式で示される。



【数1】


また、評価関数としては、式(1)を規格化したものとして、次式が用いられる場合もある。



【数2】




図6は、図5の従来方式における信号到来方向推定の概要を示す。図6(a)は1目標からの到来信号の場合における評価関数のスペクトラム(横軸:角度、縦軸:強度)を示している。評価関数は目標1の信号到来方向に鋭いピーク値を持つ。図6(b)は目標数が2つの場合で互いの相関性が低い場合における評価関数のスペクトラムを示している。評価関数は2つの信号到来方向(目標1及び目標2)にピークを有し、それぞれの目標の方向を推定できる。但し、測角精度は1目標時に比べ劣化する。ここで、相関性が低いとは2目標からの信号がインコヒーレント(PRI毎に2信号間の位相が一定でない)であることを意味している。図6(c)は目標数が2つの場合で互いの相関性が高い場合における評価関数のスペクトラムを示している。評価関数は2つの信号到来方向(目標1及び目標2)にピークを有さず、それぞれの目標を正しく測角することができず、測角誤差が大きくなる。ここで、相関性が高いとは2目標からの信号がコヒーレントであり、2目標の相対速度成分が小さく、ドップラ周波数差がパルス繰り返し周波数(PRF=1/PRI)に比べ、十分小さい場合を示す。



以上より、従来のMUSICアルゴリズム等を用いた高精度測角方式の場合は、同一ビーム幅かつ同一レンジセル内に複数の目標が存在するときに1目標時に比べ測角精度は劣化する。さらに、目標間の相関性が高い場合は測角精度が劣化するばかりか、正しく2目標の方向を推定できない問題が生じる。

産業上の利用分野


本発明は、同一ビーム内、同一レンジセル内に存在する複数目標に対し、それぞれの目標の信号到来方向を高精度に検出するスーパーリゾリューションアンテナに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
複数の素子アンテナからの受信信号を用いて信号到来方向を探知するスーパーリゾリューションアンテナにおいて、
各素子アンテナ毎に設けられていて、当該素子アンテナで受信されるパルス列の受信信号が入力される目標信号分離手段と、ウェイト設定手段と、各目標信号分離手段の出力信号が入力される測角演算手段とを具備し、
前記目標信号分離手段は、前記素子アンテナで受信されるパルス列の受信信号をフーリエ変換して、ドップラ周波数に応じたフィルタバンク毎の信号成分を生成するフーリエ変換手段と、
前記ドップラ周波数に応じたフィルタバンク毎の信号成分に対して、前記ウェイト設定手段により重み付けした信号成分から所望のフィルタバンク成分のみを抽出する逆フーリエ変換手段とを有し、
前記測角演算手段は、所望のフィルタバンクの信号成分のみを抽出した前記各素子アンテナの信号成分から信号到来方向を推定することを特徴とするスーパーリゾリューションアンテナ。

【請求項2】
前記測角演算手段は、各素子アンテナに対応する信号成分から、相関行列計算を行う相関行列計算処理部と、その相関行列計算結果から固有値を計算する固有値計算部と、前記固有値に対応する固有ベクトルと方向ベクトルから信号到来方向を推定する信号到来方向検出部とを具備する請求項1記載のスーパーリゾリューションアンテナ。

【請求項3】
前記信号到来方向検出部の後段に、前記信号到来方向検出部の出力信号強度を検出し予め設定した値を越えた場合のみ信号到来方向を出力する信号強度計算部を設けてなる請求項2記載のスーパーリゾリューションアンテナ。

【請求項4】
前記信号到来方向検出部は、MUSICアルゴリズムの評価関数を用いてピーク値の方向を信号到来方向に推定する請求項2又は3記載のスーパーリゾリューションアンテナ。

【請求項5】
前記フーリエ変換手段により生成されたドップラ周波数に応じたフィルタバンク毎の信号を複数に分岐し、分岐単位毎に前記ウェイト設定手段にて異なる重み付けを行い、それぞれを逆フーリエ変換することにより、特定のフィルタバンク成分のみを抽出した複数の出力信号を、当該フィルタバンク成分毎に設けられた前記測角演算手段に出力して、信号到来方向をそれぞれ推定する請求項1記載のスーパーリゾリューションアンテナ。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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