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無電解めっき廃液の処理方法

国内特許コード P05A008116
掲載日 2005年12月26日
出願番号 特願2003-279801
公開番号 特開2005-042183
登録番号 特許第4399529号
出願日 平成15年7月25日(2003.7.25)
公開日 平成17年2月17日(2005.2.17)
登録日 平成21年11月6日(2009.11.6)
発明者
  • 河野 恵宣
  • 塩盛 弘一郎
  • 真 隆志
出願人
  • 国立大学法人 宮崎大学
発明の名称 無電解めっき廃液の処理方法
発明の概要 【課題】無電解めっき廃液に含まれるリン酸類、有機酸類などを効率良く除去することができ、しかも特定成分を選択的に除去することも可能な新規な無電解めっき液の処理方法を提供する。
【解決手段】次亜リン酸塩を還元剤とする無電解めっき液の廃液のpHを調整した後、長鎖アルキルアミン系抽出剤を含む有機溶媒と接触させ、その後有機相と水相に分離し、再度、無電解ニッケル液の廃液からなる水相のpH値を調整し、長鎖アルキルアミン系抽出剤を含む有機溶媒と接触させる工程を繰り返すことを特徴とする無電解めっき廃液の処理方法。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


従来、無電解ニッケルめっき廃液の処理方法としては、以下に示す各種方法が知られているが、それぞれ改善すべき問題点がある。



(イ)中和沈殿法:
廃液をアルカリ性にして金属水酸化物を形成させる中和沈殿法では、廃液中に無機系のCOD物質や金属有機錯体が多量に含まれているため、金属水酸化物の生成が妨げられ、凝集沈殿処理が満足すべき程度に行われ難い。また、BODおよびCODの処理も充分には行われない。



(ロ)生物学的酸化法:
微生物の存在下に廃液の空気曝気を行う生物学的酸化法(活性汚泥法など)では、有機系物質は処理できるものの、無機系のCOD物質や重金属は殆ど処理できない。



(ハ)電気的酸化分解法:
廃液を電気的に酸化分解する方法によれば、重金属の処理は可能であるが、無機系のCOD物質等を充分に処理することができないので、処理液が高いCOD値を示すことになる。



その他に、下記特許文献1には、溶媒抽出法を利用した化学めっき廃液の処理方法が開示されている。この方法では、無電解ニッケルめっき廃液中に含まれる有機酸およびリン酸類をイオン交換で処理しているため、抽出剤中の陰イオン(鉱酸イオン)が廃液中に蓄積する。このため、鉱酸イオンを取り除かないと運転操作が困難になり、これを除去するための処理が更に必要になる。しかも、抽出量は抽出剤濃度で大きく左右されるため、特定抽出物の抽出量の制御範囲が狭く、また、特定のリン酸類を分離することは困難である。



一方、無電解ニッケルめっき液中に蓄積した副生物などを除去して、無電解ニッケルめっき液を長寿命化する方法としては、次亜リン酸ニッケルを用いた電気透析法が知られている。この方法は、イオン交換膜を介して電気透析を行う方法であり、再生された無電解めっき液の浴組成がほとんど変動しないために、良好なめっき液として再利用が可能である。



しかしながら、再生に用いる次亜リン酸ニッケルが高価であり、イオン交換膜の劣化が生じるために、コストが高くイオン交換膜の取り扱いが難しい等の問題点がある。更に、再生されためっき液は安定ではあるが、亜リン酸が再生液中に混在しており、常に、老化状態であるという欠点がある。
【特許文献1】
特開2003-80268号公報

産業上の利用分野


本発明は、無電解めっき廃液の処理方法、無電解めっき液の再生処理方法、及びこれらの方法に使用できる抽出装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
次亜リン酸塩を還元剤とする無電解めっき液の廃液のpHを調整した後、長鎖アルキルアミン系抽出剤を含む有機溶媒と接触させ、その後有機相と水相に分離し、再度、無電解めっき液の廃液からなる水相のpH値を調整し、長鎖アルキルアミン系抽出剤を含む有機溶媒と接触させる工程を繰り返すことを含み、該長鎖アルキルアミン系抽出剤が一般式
【化1】


(式中、R1、R2及びR3は、同一又は異なって、それぞれ、水素原子又は炭素数1~24のアルキル基である。但し、R1、R2及びR3のうちの少なくとも一個はアルキル基であって、R1、R2及びR3の合計炭素数は18以上である。)
で表される長鎖アルキルアミンであることを特徴とする無電解めっき廃液の処理方法。

【請求項2】
無電解めっき液の廃液のpHを1~3に調整する請求項1に記載の方法。

【請求項3】
請求項1又は2の方法によって無電解めっき液の廃液中の酸成分濃度を低下させた後、該廃液中の金属イオンを除去することを特徴とする無電解めっき廃液の処理方法。

【請求項4】
廃液中の金属イオンを除去する方法が、該廃液をキレート系抽出剤及び酸性抽出剤を含む有機溶媒からなる抽出液と接触させる方法である請求項3に記載の方法。

【請求項5】
請求項4の方法で金属イオンを抽出した抽出液を溶離液と接触させて、該抽出液中の金属イオンを溶離液中に逆抽出した後、該溶離液を長鎖アルキルアミン系抽出剤を含む有機溶媒と接触させることにより、該溶離液中の硫酸イオンを除去することを含み、該長鎖アルキルアミン系抽出剤が一般式
【化2】


(式中、R1、R2及びR3は、同一又は異なって、それぞれ、水素原子又は炭素数1~24のアルキル基である。但し、R1、R2及びR3のうちの少なくとも一個はアルキル基であって、R1、R2及びR3の合計炭素数は18以上である。)
で表される長鎖アルキルアミンであることを特徴とする金属分の回収方法。

【請求項6】
次亜リン酸塩を還元剤とする無電解めっき液を、亜リン酸が優先的に抽出されるpH値に調整した後、長鎖アルキルアミン系抽出剤を含む有機溶媒と接触させ、その後有機相と水相に分離し、再度、無電解めっき液からなる水相のpHを亜リン酸が優先的に抽出されるpH値に調整し、長鎖アルキルアミン系抽出剤を含む有機溶媒と接触させる工程を繰り返すことを含み、該長鎖アルキルアミン系抽出剤が一般式
【化3】


(式中、R1、R2及びR3は、同一又は異なって、それぞれ、水素原子又は炭素数1~24のアルキル基である。但し、R1、R2及びR3のうちの少なくとも一個はアルキル基であって、R1、R2及びR3の合計炭素数は18以上である。)
で表される長鎖アルキルアミンであることを特徴とする無電解めっき液の再生方法。

【請求項7】
請求項6の方法で無電解めっき液を処理した後、めっき液の組成を調整することを特徴とする無電解めっき液の再生方法。

【請求項8】
無電解めっき液が、無電解ニッケルめっき液である請求項1~7のいずれかに記載の方法。

【請求項9】
pH調整槽と、抽出操作のための反応槽と、水相と油相を分離するための油水分離槽を有し、該pH調整槽においてpH調整された無電解めっき液を該反応槽に供給する経路、抽出液を該反応槽に供給する経路、該反応槽中の反応液を該油水分離槽に供給する経路、及び該油水分離槽中で分離された水相を該pH調整槽に供給する経路を備えた抽出装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003279801thum.jpg
出願権利状態 登録


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