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応力測定方法とその装置 外国出願あり

国内特許コード P05A008186
整理番号 TDU-059
掲載日 2006年1月27日
出願番号 特願2004-007599
公開番号 特開2005-201749
登録番号 特許第3746287号
出願日 平成16年1月15日(2004.1.15)
公開日 平成17年7月28日(2005.7.28)
登録日 平成17年12月2日(2005.12.2)
発明者
  • 新津 靖
  • 一瀬 謙輔
  • 五味 健二
出願人
  • 東京電機大学
発明の名称 応力測定方法とその装置 外国出願あり
発明の概要 【課題】試料あるいは光学系全体を回転させずに、試料半導体ウエハの応力を高精度に絶対値として検出する。
【解決手段】PEM6でレーザ光Rに光弾性変調を受けて、複屈折位相差を発生し、第1及び第2の1/4波長板を通過した後に検出する。この基準信号データは信号処理装置に記憶される。PEM6で光弾性変調を受けて1/4波長板を通過した偏光波のレーザ光Rは複屈折位相差があり、残留応力を有する半導体ウエハDを通過する。試験片に透過させた場合は、試験片の応力の方向は、直線偏光とのなす角が互いに0度と90度の時に検出する。この透過電気信号をアナログ/デジタル変換器16に送る。この信号を信号処理装置に入力して、そこで透過信号データを生成する。信号処理装置は、記憶された基準信号データとこの透過信号データとを読み出し、これらから、基準複屈折位相差と複屈折位相差の絶対値とを算出する。<EMI LX=1100 HE=083 WI=069 ID=000002 LY=1742>
従来技術、競合技術の概要 【背景技術】 近年、多くの商品分野で高密度化、高集積化された多機能集積回路のシステムLSI即ちナノテク超VLSI(以下単に新半導体デバイスという)の使用が増加し、その利用範囲は携帯電話などのデジタル家電の日用品から宇宙機器まで多岐に渡っている。そのため現代社会を支えるためには、新半導体デバイスはなくてはならない部品である。 その一方で、超低電力消費・超高速演算・超小型で高密度、高集積化された最近の電子デバイスの性能を制約している原因の一つとして、デバイスの製造時と使用時に生ずる回路パターンの剥離、配線の断線パッケージの破損、半導体ウエハの微小な変形などの材料力学的問題がある。このようなデバイスの製造時と使用時に生ずる材料力学的問題を克服するための評価技術の確立が望まれている。 同時に新半導体デバイスのさらなる効率的な生産、すなわち歩留まりの向上が切望され続けている。この要求を制約する一因は、新半導体デバイスの原料である単結晶ウエハの品質にある。単結晶ウエハの品質の一つは、ウエハを構成する原子における配列の完全性で評価されるが、この配列を乱す原因として現在特に問題となっていることは、ウエハの残留応力である。 ウエハからデバイスチップを製造するプロセスで700°C程度~1000°C度に昇温することが少なくない。このとき、高温のために ウエハの臨界せん断応力(σCRSS ;critical resolved shear stress)は著しく降下する。このとき、熱応力と残留応力の重畳がσCRSS を超過すれば、単結晶は結晶すべり(crystalgliding、 translation gliding)を誘起する。このような理由から、ウエハの残留応力をできるだけ低く抑える必要があることがわかる。 半導体ウエハの一般的な製造プロセスでは、シリコンSi(以降Si)ウエハの場合は、主にラッピングおよびポリッシング工程で残留応力を導入することが多い。長い筒状(円柱状)のインゴットから円盤状に多くのウエハを切り出す努力がなされているため、切りだし面を研磨する際の量は可能な限り少なく設定される。逆に、研磨量の不足は残留応力の導入および増加を招くことが知られている。 さて、半導体ウエハは、クリーンルームで製造、加工されるために、残留応力の測定方法は非接触方式であることが望ましい。そのために従来から、半導体ウエハの残留応力測定には光弾性測定法が用いられてきた。 初期の頃は、10mm程度に厚切りされた半導体ウエハの試料に当てた(透過させた)時に生じる干渉縞から試料に働く残留応力を測定していた。しかし、この場合、ウエハは厚すぎるために残留応力測定専用となり、製造ラインに戻せず、無駄となっていた。この理由から、全数検査もできなかった。 従来のレーザ光を用いる光弾性測定法は、次の2つに大別することができる。光弾性フリンジを用いる方法(フリンジ法)と光弾性フリンジを用いない方法(サブ・フリンジ法)とがある。 フリンジ法は、試料に分布する応力の全体像を大局的に把握する場合に適した方法で、直線偏光器から得られる等傾線図(主応力方向の分布図)と円偏光器から得られる等色線図(主応力差の分布図)という2つのフリンジパターンから、試料の応力分布を実験解析的に求める方法である。この方法は微小領域に分布する応力や微小な応力の測定には一般的には適さない。 このフリンジ法で半導体インゴットやウエハの応力分布を測定する方法には、次のものが挙げられる。 LederhandlerはCZ法(Czochralski technique;引上げ法の一種)で育成されたSiインゴットの残留応力分布をフリンジ法で測定し、結晶育成時の温度勾配がSiの降伏応力を超過していることを指摘している(例えば、非特許文献1参照。)。
【非特許文献1】S.R. Lederhandler, Infrared Studies of Birefringence inSilicon, J.Appl. Phys.,30-11 (1959), 16311638. フリンジ法で半導体インゴットやウエハの応力分布を測定する方法には、他にも以下のものがある(例えば、非特許文献2~6参照。)。
【非特許文献2】K.Date, Stress Measurement with High Sensitivity in Wafer UsingInfraredPhotoelasticity, Proc. of Advanced in Elec.Pack.,Vol.2 (1992), 985-989.
【非特許文献3】R.O.Denicola and R.N.Tauber,Effect of Growth Parameters the Residual Stress and Dislocation Density of Czochralski-Grown Silicon Crystal, J. Appl.Phys., 42-11 (1971), 4262-4270.
【非特許文献4】P. Dobrilla and J. S. Blakemore, Optical mapping of residual stressin Czochralski grown GaAs, Appl. Phys. Lett., 48(19) (1986), 1303-1305.
【非特許文献5】G. Qin, H. Liang, S. Zhao and H.Yin, Measurement of Stresses in Silicon Wafer with Infrared PhotoelasticMethod, Chin. J. Infrared and Millimeter Waves, 7(2) (1987), 139-144.
【非特許文献6】M.Yamada, M. Fukuzawa, N. Kimura, K. Kaminakaand M. Yokogawa, Quantitative photoelasticcharacterization of residual strain and its correlation with dislocationdensity profile in semi-insulating LEC-grown GaAswafers, Proc. 7th Conf. on Semi-insulating III-V Materials, Ixtapa, mexico, (1992), 201210. 次に、光弾性フリンジを用いない方法は、光弾性フリンジが確認できない場合に有効であり、微小領域に分布する微小な応力の測定に適している。この方法は、応力が微小であるためにフリンジの観測が不可能な場合やフリンジ間の正確な応力を測定する場合に使われる方法である。 試料に入射する前のレーザ偏光と透過した後の偏光の相違から複屈折量を求め、応力に換算する。したがって、レーザのスポット径内の平均応力を測定することとなるため、微小領域に分布する応力を測定する場合にはスポット径の小さいレーザを用いてpoint-by-pointの測定を行うこととなる。 例えば、半導体ウエハ1枚の応力分布の全体像を得たい場合には、XYステージでウエハを送り、多点の応力状態を測定し、そこから全体像を得る必要がある。 このサブ・フリンジ法で微小応力の分布を測定した方法には、次のものが挙げられる。Claytonらは、応力の測定中に試料の回転操作を必要とする Scanning birefringencemappingsystemを開発し、LEC法で育成されたGaAsウエハの残留応力を測定している(例えば、非特許文献7参照。)。
【非特許文献7】R.D. Clayton, I. C. Bassignana, D.A. Macquistan and C. J. Miner, Scanning birefringence mappingof semi-insulating GaAs wafers, Semi-insulating III-V Materials, Ixtapa, mexico, (1992), 211216 Yamadaは、応力の測定中に2つの光学素子(偏光子5および検光子10)の回転操作を必要とするComputer-controlledinfrared polariscopeを開発し、LEC法で育成されたGaAsウエハの残留応力を測定している(例えば、非特許文献8参照。)。
【非特許文献8】M.Yamada, High-sensitivitycomputer-controlled infrared polariscope, Rev.Sci. Instrum., 647 (1993),1815-1821. Liangらは、検光子10を常時回転させる方式の直線偏光器を開発し、Siウエハにおける残留応力測定の可能性まで言及している(例えば、非特許文献9参照。)。
【非特許文献9】H. Liang, S. Zhao and K. Chin, A new method of determining the stressstate in microelectronic materials, Meas. Sci Technol., 7 (1996), 102-105. 特に、Siウエハの残留応力は、前述のLiangらが光弾性測定法によって実験的に明らかにしている。Liangらは、研磨工程などで誘起される残留応力を定量的に調べ、主応力差にして数MPaの応力が残留していることを報告している。 また、現在日本やドイツではTePla AG JenaOffice (日本代理店:株式会社 アイメック) のSIRDがレーザを利用したSiウエハの残留応力測定装置として販売されている。
産業上の利用分野 本発明は、応力測定方法とその装置に関し、詳しくは、レーザ光弾性法を利用した複屈折位相差測定方法とその装置に関する。半導体産業全般、結晶製造分野などにおける材料の物性の定量測定方法と、半導体ウエハのプロセス誘起応力測定装置、半導体レーザ素子動作時の応力測定装置、各種単結晶の完全性評価装置、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって分離された物質の検出装置に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 レーザ光を発生するレーザ光源と当該レーザ光が順番に透過する偏光子と光弾性変調器と第1の1/4波長板と第2の1/4波長板と検光子と、透過して来たレーザ光を受けて電気信号を発生するフォトディテクタと、前記電気信号を入力して検出した数値を表示する直流電圧計と、前記電気信号の交流信号成分から位相差を検出する信号処理装置と、前記位相差が入力される計算処理装置からなる応力測定装置において、 前記レーザ光の振動方向Fと前記偏光子の透過主軸方向Sとが直交するように前記偏光子を前記レーザ光の光路軸に垂直な平面上で回転し、前記フォトディテクタに届くレーザ光Rを減少させ、前記直流電圧計の値が最小Mになるようにし、 前記偏光子を第1角度目盛に合わせて+45度回転(反時計回り)させて、半分のレーザ光を以後の光路に伝達させ、フォトディテクタに届くレーザ光を増加させ、直流電圧計の表示が所定値M0(M0>M)になるようにし、 前記偏光子を固定し、前記検光子を前記光路軸に垂直な平面上で回転する事により前記直流電圧計の値が最小Mm1になるようにし、次に、前記検光子を固定し、前記偏光子を回転する事により前記直流電圧計の値が最小Mm2になるようにし、この操作を繰り返し行い、前記偏光子の主軸方向Sと前記検光子の主軸方向S2を直交させるようにして、前記フォトディテクタに届くレーザ光が減少して、前記直流電圧計の値が最小Mmn(Mm1>Mm2>…>Mmn)になるようにし、 前記光弾性変調器に電源を入れて機能させ、今度は前記光弾性変調器(主軸方向W)を前記光路軸に垂直な平面上で回転させて、前記直流電圧計の値が最小Mdになるようにし、前記偏光子の主軸方向Sと前記光弾性変調器の主軸方向Wとを一致位置に収斂させ、 前記光弾性変調器の電源を遮断して非機能とし、前記直流電圧計の前記最小値Mdに変化がないことを確認し、その後に電源を入れて機能させ、 前記光弾性変調器を透過して来たレーザ光の変調偏光波が入射される位置にある前記第1の1/4波長板を前記光路軸に垂直な平面上で回転させ、前記直流電圧計の値が最小Mdmになるように調節して、前記偏光子の主軸方向Sと前記光弾性変調器の主軸方向Wと前記第1の1/4波長板の主軸方向Hとを近似的に一致させ、 前記第1の1/4波長板を前記第2角度目盛に合わせて+45度回転させ、レーザ光が一部透過して前記直流電圧計の値が増加して最小Md1>Mdmになるように調節し、 前記第1の1/4波長板と前記検光子の間にある前記第2の1/4波長板を前記光路軸に垂直な平面上で回転させて、前記第2の/4波長板の主軸方向Jと前記第1の1/4波長板の主軸方向Hとを直交(に収斂)させるようにして、前記直流電圧計の値が減少して最小Md1m<Md1になるように調整し、 前記偏光子を前記第1角度目盛に合わせて更に+45度回転させ、前記直流電圧計の値が最小Md1mから増加してd1mになるようにし、 この状態で前記フォトディテクタで発生した基準電気信号を前記信号処理装置に入力して基準位相差を検出し、次に前記第1の1/4波長板と前記第2の1/4波長板との間に検査試料を配置して前記変調偏光波を透過させて、前記フォトディテクタで発生した透過電気信号を前記信号処理装置に入力して、透過電機信号の交流信号成分から追加分の複屈折位相差を検出し、その後前記基準位相差と前記追加分の複屈折位相差とを前記計算処理装置に入力して比較し、前記検査試料の応力を決定することを特徴とする応力測定方法。
【請求項2】 直線偏光波で振動方向Fの赤外線のレーザ光を発生するレーザ光源と、このレーザ光が入射されてその進む光路軸に垂直な平面上で透過主軸Sの方向に振幅する直線偏光波にして出射する偏光子と、この直線偏光波が入射されて所定振動数で直線偏光から円偏光まで連続的に変化する変調偏光波として出射するとともに主軸Wを備える光弾性変調器と、この変調偏光波が入射されとともに主軸Hを備える第1の1/4波長板と、この第1の1/4波長板から出射される変調偏光波が入射されるとともに主軸Jを備える第2の1/4波長板と、この第2の1/4波長板から出射される変調偏光波が入射され透過主軸S2の方向に振幅する直線変調偏光波にして出射する検光子と、 この検光子から出射される直線変調偏光波が入射されて前記第1の1/4波長板と第2の1/4波長板の物理特性に応じた基準電気信号を発生するフォトディテクタと、前記基準電気信号が入力されて電圧値を検出し、その数値を表示する直流電圧計と、前記基準電気信号を入力してその交流信号成分から基準位相差を検出する信号処理装置と、 前記第1の1/4波長板と第2の1/4波長板との間に検査試料を配置して前記変調偏光波を透過させ、前記フォトディテクタでは当該検査試料の物理特性に応じた透過電気信号を発生し、前記透過電気信号の交流信号成分から追加分の複屈折位相差を前記信号処理装置で検出し、前記基準位相差と前記追加分の複屈折位相差とを比較して、前記検査試料の応力を決定する計算処理装置とからなる応力測定装置において、 前記光路軸に垂直な平面上で、前記偏光子を回転させる際の角度を測定する第1角度目盛と前記第1の1/4波長板を回転させる際の角度を測定する第2角度目盛とを設け、 前記レーザ光の振動方向Fと前記偏光子の透過主軸方向Sとが直交するように前記偏光子を前記レーザ光の光路軸に垂直な平面上で回転し、前記フォトディテクタに届くレーザ光Rを減少させ、前記直流電圧計の値が最小Mになるようにし、 前記偏光子を前記第1角度目盛に合わせて+45度回転(反時計回り)させて、半分のレーザ光を以後の光路に伝達させ、フォトディテクタに届くレーザ光を増加させ、直流電圧計の表示が所定値M0(M0>M)になるようにし、 前記偏光子を固定し、前記検光子を前記光路軸に垂直な平面上で回転する事により前記直流電圧計の値が最小Mm1になるようにし、次に、前記検光子を固定し、前記偏光子を回転する事により前記直流電圧計の値が最小Mm2になるようにし、この操作を繰り返し行い、前記フォトディテクタに届くレーザ光が減少して、前記直流電圧計の値が最小Mmn(Mm1>Mm2>…>Mmn)になるように、前記偏光子の主軸方向Sと前記検光子の主軸方向S2を直交させるように配置し、 前記光弾性変調器に電源を入れて機能させ、今度は前記光弾性変調器(主軸方向W)を前記光路軸に垂直な平面上で回転させて、前記直流電圧計の値が最小Mdになるようにし、前記偏光子の主軸方向Sと前記光弾性変調器の主軸方向Wとを一致位置に収斂させて配置し、 前記光弾性変調器の電源を遮断して非機能とし、前記直流電圧計の前記最小値Mdに変化がないことを確認し、その後に電源を入れて機能させ、 前記変調偏光波が入射される位置にある前記第1の1/4波長板を前記光路軸に垂直な平面上で回転させ、前記直流電圧計の値が最小Mdmになるように調節して、前記偏光子の主軸方向Sと前記光弾性変調器の主軸方向Wと前記第1の1/4波長板の主軸方向Hとを近似的に一致させ、 前記第1の1/4波長板を前記第2角度目盛に合わせて+45度回転させて配置し、レーザ光が一部透過して前記直流電圧計の値が増加して最小Md1>Mdmになるようにし、 前記第2の1/4波長板を前記光路軸に垂直な平面上で回転させて、前記第2の/4波長板の主軸方向Jと前記第1の1/4波長板の主軸方向Hとを直交(に収斂)させるように配置し、前記直流電圧計の値が減少して最小Md1m<Md1になるように調整し、 前記偏光子を前記第1角度目盛に合わせて更に+45度回転させて配置し、前記直流電圧計の値が最小Md1mから増加してd1mになるようにしたことを特徴とする応力測定装置。
産業区分
  • 測定
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 権利存続中
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