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人工血液用酸素輸液

国内特許コード P05P003796
整理番号 DP1073
掲載日 2006年2月24日
出願番号 特願2004-181125
公開番号 特開2006-002077
登録番号 特許第4803631号
出願日 平成16年6月18日(2004.6.18)
公開日 平成18年1月5日(2006.1.5)
登録日 平成23年8月19日(2011.8.19)
発明者
  • 加納 航治
  • 北岸 宏亮
出願人
  • 学校法人同志社
発明の名称 人工血液用酸素輸液
発明の概要

【課題】 水中で分子状酸素を可逆的に吸脱着することができるヘムタンパク質モデルの構成材料として利用可能性のある包接錯体及びその製造方法、その包接錯体の構成材料であるシクロデキストリン二量体を提供する。
【解決手段】 以下の化学式(1)で示されるシクロデキストリン二量体が、水溶性金属ポルフィリン、例えば5,10,15,20-テトラキス(4-スルホナトフェニル)ポルフィリン(II)鉄錯体を包含する包接錯体である。なお、この包接錯体は、化学式(1)で示されるシクロデキストリン二量体と水溶性金属ポルフィリンとを水で混合することにより製造される。
【化1】

【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


生命活動において最も重要な役割を演じている生体分子の一つに金属タンパク質を挙げることができ、これら金属タンパク質は活性中心を構成する金属錯体(ヘム)や金属イオンとそれを立体的に取り囲むタンパク質からなる。



例えば、酸素の貯蔵を担う金属タンパク質であるミオグロビンは、ヘムと呼ばれるポルフィリン鉄錯体とそれを酸素結合サイトに埋め込んでいるグロビンタンパク質とを含んでいる。そして、この酸素結合サイトは疎水的アミノ酸残基によって構成されているため疎水的環境であり、ヘムに酸素がついたり離れたりしてもヘム鉄(II)は酸化されることなく、ヘムは可逆的に酸素を吸脱着することができる。



また、酸素運搬を行うヘモグロビンは、ヘムとミオグロビンのグロビンタンパク質ときわめて類似した構造をもつ4つのサブユニットからなり、ミオグロビンと同様にヘムに酸素がついたり離れたりしてもヘム鉄(II)が酸化されることなく、可逆的かつ酸素分圧が一定になるように酸素を吸脱着できる。なお、酸素分圧が一定に保たれるのは、ヘム鉄への酸素の結合によって引き起こされるヘム周辺の局所的な構造変化がタンパク全体に伝達して酸素との結合力が変化すること、いわゆる正のアロステリック効果による。



このように多くの金属タンパク質が生体において様々な働きを果たしているが、そのほとんどが基質の活性中心への配位結合の形成を駆動力とし、金属イオンと周囲のタンパク質との共同作業によって基質特異的な反応を行っている。そのため、従来から金属タンパク質の活性中心の構造に注目し、これを人工的に合成した分子を用いて模倣する試みを数多くの研究者が行っている。なかでも、分子状の酸素を吸脱着するヘムタンパク質のモデル化は、人工ミオグロビン、人工ヘモグロビン、酸素貯蔵材料及び、酸素選択膜の開発などにとって重要であるため、これまでに様々なアプロ-チによりモデル化が試みられている。



例えば、グローブス(Groves)らは、シクロデキストリンの内側の水酸基をピリジンに置換し、外側の水酸基を疎水性基に置換した化合物にポルフィリン系化合物を包接させた包接錯体を製造し、その包接錯体が酸素を吸着することを報告している(非特許文献1参照)。

【非特許文献1】「バイオフィジカル ケミストリ(Biophysical Chemistry)」 ,(米国), 2003年 105巻 p.639-648

産業上の利用分野


この発明は、シクロデキストリン二量体水溶性金属ポルフィリンを抱接してなる包接錯体を、有効成分として含有する人工血液用酸素輸液に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記の化学式(1)で示されるシクロデキストリン二量体が水溶性金属ポルフィリンを包接してなる包接錯体を有効成分として含有する人工血液用酸素輸液。
【化学式1】


(式中、mは1又は2の何れかの数字を表し、nは1、2又は3の何れかの数字を表す。)

【請求項2】
シクロデキストリン二量体が、m=1、かつn=2である請求項1に記載の人工血液用酸素輸液。

【請求項3】
水溶性金属ポルフィリンが、下記の化学式(2)又は(3)で示される請求項1又は請求項2の何れかに記載の人工血液用酸素輸液。
【化学式2】


【化学式3】


(式中、R1及びR2は、それぞれカルボキシル基、スルホニル基、水酸基の何れかを表し、MはFe2+、Mn2+、Co2+、Zn2+の何れかを表す。)

【請求項4】
水溶性金属ポルフィリンが、5,10,15,20-テトラキス(4-スルホナトフィニル)ポルフィリン(II)鉄錯体である請求項3に記載の人工血液用酸素輸液。
産業区分
  • 高分子化合物
  • 有機化合物
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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