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ルテニウム錯体触媒及びα,β-不飽和カルボン酸誘導体の製造方法 コモンズ

国内特許コード P05A008278
整理番号 335
掲載日 2006年2月24日
出願番号 特願2004-093650
公開番号 特開2005-279340
登録番号 特許第4389024号
出願日 平成16年3月26日(2004.3.26)
公開日 平成17年10月13日(2005.10.13)
登録日 平成21年10月16日(2009.10.16)
発明者
  • 光藤 武明
  • 浦 康之
  • 近藤 輝幸
  • 和田 健司
  • 辻田 寛
出願人
  • 学校法人京都大学
発明の名称 ルテニウム錯体触媒及びα,β-不飽和カルボン酸誘導体の製造方法 コモンズ
発明の概要

【課題】オレフィンとα,β-不飽和カルボン酸エステルとの共二量化反応において、β位が置換されたα,β-不飽和カルボン酸誘導体を、高収率且つ高選択的に得ることができるルテニウム錯体触媒等を提供する。
【解決手段】0価のルテニウムに多座配位子が配位したルテニウム錯体触媒の存在下で、又は、2価、3価、又は4価のルテニウムに多座配位子が配位したルテニウム錯体触媒、該ルテニウム錯体触媒に含有されるルテニウムを還元する還元剤、及び還元助剤として作用する溶媒の存在下で、歪みのある環状オレフィンと、α,β-不飽和カルボン酸エステルとを反応(共二量化)させて、β位が置換されたα,β-不飽和カルボン酸誘導体を製造する。
【選択図】なし



























従来技術、競合技術の概要


有機工業化学の分野では、石油原料から得られる安価なオレフィン類の二量化又は共二量化反応は、重要な研究課題の1つであり、種々の二量化又は共二量化反応が提案されている。



石油原料から得られる安価なオレフィンの1つに、エチレンとシクロペンタジエンとから合成されるノルボルネンがある。このノルボルネンを出発物質として得られるノルボルネン誘導体は、橋かけ結合を有する特殊な構造により、種々の有用な機能を発現する可能性がある。そこで、発明者等は、金属錯体触媒を用いたノルボルネン類とα,β-不飽和カルボン酸誘導体との共二量化反応について検討を重ねてきた。



従来、ノルボルネンのハイドロアルケニル化の方法として、パラジウム触媒下でのクロスカップリング反応を用いた合成手法が提案されている(非特許文献1)。この方法によれば、α,β-不飽和カルボン酸誘導体のβ位にノルボルニル基を導入して、エキソ(exo)体を高い選択率で得ることができる。



また、鉄触媒下で光照射によりノルボルナジエンとアクリル酸エステルとを反応させて、アクリル酸エステルのβ位にノルボルネニル基を導入する反応が報告されている(非特許文献2)。

【非特許文献1】小沢文幸ら、「ノルボルネンのパラジウム触媒不斉ハイドロアルキル化反応」、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティ、ケミカル・コミュニケーション、p1323-1324、(1994)(Fumiyuki Ozawa, et al., J.Chem.Soc.,Chem.Comumun.,1994.p1323-1324.)

【非特許文献2】シュミットら、ヘルベチカ・ケミカル・アクタ、第61巻、p1427(1978)(H.Schmid,et al., Helv.Chim.Acta,61,1427(1987))

産業上の利用分野


本発明は、ルテニウム錯体触媒及びα,β-不飽和カルボン酸誘導体の製造方法に係り、特に、低原子価のルテニウム錯体触媒と、この触媒を用いて歪みのある環状オレフィンとα,β-不飽和カルボン酸エステルとからβ位が置換されたα,β-不飽和カルボン酸誘導体を製造する製造方法とに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
オレフィンとα,β-不飽和カルボン酸エステルとの共二量化反応に用いるルテニウム錯体触媒であって、0価、2価、3価、又は4価のルテニウムに多座配位子が配位したことを特徴とするルテニウム錯体触媒。

【請求項2】
前記多座配位子が、窒素原子によりルテニウムに配位する請求項1に記載のルテニウム錯体触媒。

【請求項3】
前記多座配位子が、置換若しくは無置換のターピリジンである請求項1又は2に記載のルテニウム錯体触媒。

【請求項4】
前記多座配位子が、置換若しくは無置換のビピリジンである請求項1又は2に記載のルテニウム錯体触媒。

【請求項5】
下記一般式(1)で表される請求項1乃至4のいずれか1項に記載のルテニウム錯体触媒。
【化学式1】


式中、Xはアニオン性配位子、Lmは多座配位子を表す。mは1又は2の整数を表し、nは0乃至4のいずれかの整数を表す。mが2のとき、2個のLmは互いに異なる多座配位子であってもよい。

【請求項6】
Ru(Cl)3(terpy)である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のルテニウム錯体触媒。

【請求項7】
0価のルテニウムに多座配位子が配位したルテニウム錯体触媒の存在下で、
歪みのある環状オレフィンと、α,β-不飽和カルボン酸エステルとを反応させて、
β位が置換されたα,β-不飽和カルボン酸誘導体を製造するα,β-不飽和カルボン酸誘導体の製造方法。

【請求項8】
2価、3価、又は4価のルテニウムに多座配位子が配位したルテニウム錯体触媒、該ルテニウム錯体触媒に含有されるルテニウムを還元する還元剤、及び還元助剤として作用する溶媒の存在下で、
歪みのある環状オレフィンと、α,β-不飽和カルボン酸エステルとを反応させて、
β位が置換されたα,β-不飽和カルボン酸誘導体を製造するα,β-不飽和カルボン酸誘導体の製造方法。

【請求項9】
前記還元剤は、亜鉛を含む請求項8に記載のα,β-不飽和カルボン酸誘導体の製造方法。

【請求項10】
前記溶媒が、第1級アルコール又は第2級アルコールである請求項8又は9に記載のα,β-不飽和カルボン酸誘導体の製造方法。

【請求項11】
前記歪みのある環状オレフィンが、3員環、4員環、及び5員環の少なくとも1種を含んで構成される請求項7乃至10のいずれか1項に記載のα,β-不飽和カルボン酸誘導体の製造方法。

【請求項12】
前記歪みのある環状オレフィンが、ビシクロ化合物である請求項7乃至10のいずれか1項に記載のα,β-不飽和カルボン酸誘導体の製造方法。

【請求項13】
前記歪みのある環状オレフィンが、下記一般式(2)で表されるノルボルネン類である請求項7乃至12のいずれか1項に記載のα,β-不飽和カルボン酸誘導体の製造方法。
【化学式2】


式中、R1~R6は、互いに独立して水素原子又は低級アルキル基を表す。

【請求項14】
前記歪みのある環状オレフィンが、下記一般式(3)で表されるノルボルナジエン類である請求項7乃至12のいずれか1項に記載のα,β-不飽和カルボン酸誘導体の製造方法。
【化学式3】


式中、R7~R12は、互いに独立して水素原子又は低級アルキル基を表す。

【請求項15】
前記α,β-不飽和カルボン酸エステルが、下記一般式(4)で表されるα,β-不飽和カルボン酸エステルである請求項7乃至14のいずれか1項に記載のα,β-不飽和カルボン酸誘導体の製造方法。
【化学式4】


式中、R13~R15は、互いに独立して水素原子又は低級アルキル基を表す。また、R16は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基又はアリール基を表す。

【請求項16】
前記α,β-不飽和カルボン酸エステルが、下記一般式(5)で表されるアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルである請求項7乃至15のいずれか1項に記載のα,β-不飽和カルボン酸誘導体の製造方法。
【化学式5】


式中、R15は、水素原子又は低級アルキル基を表す。また、R16は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基又はアリール基を表す。

【請求項17】
前記歪みのある環状オレフィンが、前記一般式(3)で表されるノルボルナジエン類である場合に、ホスフィンを更に添加する請求項14乃至16のいずれか1項に記載のα,β-不飽和カルボン酸誘導体の製造方法。

【請求項18】
前記ホスフィンが、第3級ホスフィンである請求項17に記載のα,β-不飽和カルボン酸誘導体の製造方法。

【請求項19】
前記α,β-不飽和カルボン酸エステルが、メチルエステル又はエチルエステルである請求項7乃至18のいずれか1項に記載のα,β-不飽和カルボン酸誘導体の製造方法。
産業区分
  • その他無機化学
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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