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混合反応剤及びそれを用いたアセタール類のアルキル化方法 コモンズ

国内特許コード P05A008293
掲載日 2006年3月3日
出願番号 特願2003-321451
公開番号 特開2005-089319
登録番号 特許第3918062号
出願日 平成15年9月12日(2003.9.12)
公開日 平成17年4月7日(2005.4.7)
登録日 平成19年2月23日(2007.2.23)
発明者
  • 細見 彰
出願人
  • 学校法人筑波大学
発明の名称 混合反応剤及びそれを用いたアセタール類のアルキル化方法 コモンズ
発明の概要

【課題】マンガン反応剤の反応性を広げつつ、かつ安定した混合反応剤の提供及び、当該混合反応剤を用いたアルキル化方法を提供することにある。
【解決手段】本発明の混合反応剤は、マンガン反応剤(例えばトリブチルマンガンマグネシウムブロマイド)とルイス酸(例えば三フッ化ジエチルエーテル)とを混合して得られた混合系からなることを特徴とする。この反応剤を用いてアセタール類(例えば3-フェニルプロピオンアルデヒドジメチルアセタール)のアルキル化(例えばブチル化)することができる。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


これまで知られているアルキル化剤には、アリルシラン-ルイス酸反応系、エノールシランールイス酸系、有機マグネシウム反応剤又はリチウム反応剤とルイス酸からの新反応剤の生成系、有機銅反応剤-ルイス酸反応系などを挙げることができる。



「アリルシラン- ルイス酸」反応系および「エノールシラン- ルイス酸」反応系 は、本来 ルイス酸(Lewis acid)を用いる ルイス酸性が支配的な酸性の反応系であり、塩基性の反応系であるリチウムやマグネシウム反応剤の反応系とは対照的な反応系である。



アリルシランやエノールシラン類は、そのままではアルデヒドなどのカルボニル基に対して付加反応を起こさず、ルイス酸により活性化を受けたカルボニル基に対して初めて反応する程度の求核性を有している ([化1]式(3) 、(4))。



【化学式1】





一方でルイス酸により活性化を受けたアセタールに対してもアリル化やアルドール形式の反応を起こす点は ルイス酸を用いる反応の特徴的反応性と言える。ルイス酸は生成物には取り込まれないため、求核反応剤と ルイス酸の間でのトランスメタル化が起こらず、 ルイス酸が再生可能な工夫をすることにより、ルイス酸に関する触媒化も達成された。



また、有機マグネシウム反応剤またはリチウム反応剤と ルイス酸からの新反応剤の生成系は、高い塩基性を示すアルキルリチウム反応剤や Grignard 反応剤と ルイス酸性の強い四塩化チタンを混合するとトランスメタル化を経て新しい有機チタン反応剤が生成する事を利用するものである。トランスメタル化により四塩化チタンに比べてチタンの ルイス酸性は低下するが、依然としてチタン中心は ルイス酸性を示すため、アセタールに対してアルキル化を起こす ([化2]Scheme 2)。式2は、TiCl4の存在下におけるアセタールとGrignard試薬とのアルキル化を示す。



【化学式2】



また、「有機銅反応剤- ルイス酸」反応系 は、RCu又はRCuLiとルイス酸とからなる反応剤である。



【化学式3】





有機銅反応剤と混合してもトランスメタル化などの反応を起こさない ルイス酸が知られており、この系ではアセタールのアルキル化も進行する。ルイス酸と有機銅反応剤がそれぞれ個別にアセタールに対して作用することによりアルキル化が進行するのか、トランスメタル化(酸-塩基中和反応)による失活とは異なる過程を経て生成した新たな反応剤の反応性に基づくアルキル化なのか等不明な点もあるが、両者から反応剤が新たに生成したものと同等の結果を与えることから「複合反応剤」と称することもある。



有機金属反応剤の反応では、ルイス酸の使用がその有機金属反応剤の求電子剤に対する求核的な反応性をしばしば向上させる(ルイス酸により活性化を受けた求電子剤に対する有機金属反応剤の求核的反応)。(共鳴)安定化を受けたアリル基やベンジル基の求核的な導入反応に比べて、単純なアルキル化反応(安定化を受けていないアルキル基がルイス酸の補助を受けて導入される)は、有機金属反応剤(アルキル化剤)とルイス酸との共存が困難なために(反応性が高いアルキル化剤はルイス酸と直接反応し易く、反応性の低い反応剤になってしまう。一種の酸塩基中和反応であり、失活、分解とも見ることができる)、限られた例しかない(有機銅反応剤K.Maruyama,Y.Yamamoto,J.Am.Chem.Soc.,99,8068(1977)、有機チタン反応剤M.T.Reetz,B.Westermann,R.Steinbach,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,19,900(1980)等)。

産業上の利用分野


本発明は、混合反応剤及びそれを用いたアセタール類のアルキル化方法であって、特に、マンガン反応剤を使用した混合反応剤及びそれを用いたアセタール類のアルキル化方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
マンガン反応剤とルイス酸とを混合して得られた混合系からなる混合反応剤であって、
前記マンガン反応剤が、RMnBr,R2Mn、R3MnMgBr,R4Mn(MgBr)2(但し、R、R2、R3及びR4は、アルキル基、フェニル基、アリール基、アルケニル基、フェニル基を示す。)からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする混合反応剤

【請求項2】
混合を、エーテルの存在下で行なう請求項1記載の反応剤。

【請求項3】
ルイス酸が、BF3・OEt2であることを特徴とする請求項1又は2記載の反応剤。

【請求項4】
さらに、ヨードメチルスルフィドを含む請求項1~3のいずれか1項に記載の反応剤。

【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の反応剤と、アセタール、ケタール、又はアセタートのいずれか1種とを反応させることを特徴とするアセタール類をアルキル化する方法。
産業区分
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
この特許について質問等ある場合は、電子メールによりご連絡ください。


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