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不斉触媒、光学活性アルコールの製造方法及びビナフトール誘導体 コモンズ

国内特許コード P05P002851
整理番号 B12P13
掲載日 2006年3月7日
出願番号 特願2004-220084
公開番号 特開2006-035125
登録番号 特許第4570920号
出願日 平成16年7月28日(2004.7.28)
公開日 平成18年2月9日(2006.2.9)
登録日 平成22年8月20日(2010.8.20)
発明者
  • 石原 一彰
  • 波多野 学
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 不斉触媒、光学活性アルコールの製造方法及びビナフトール誘導体 コモンズ
発明の概要 【課題】化学収率及び不斉収率がともに高く、チタン系の活性化剤を用いる必要がなく、加熱条件下であっても化学収率や不斉収率がそれほど下がることはなく、反応時間を大幅に短縮させることができ、不斉触媒の使用量も少なくてすむ不斉触媒及び光学活性アルコールの製造方法を提供する。
【解決手段】ビナフトール骨格の3位と3’位にジフェニルホスフィンオキシドユニットが結合した下記化合物を不斉触媒とする。
【化1】



【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


生理活性物質や機能性物質の中には、不斉炭素原子を持ったキラル分子であるものが多い。このため、望みの絶対配置をもつ光学異性体を選択的に合成する不斉合成反応の開発は、医薬品等の有機化学工業において、重要な課題となっている。



こうした、不斉合成反応の一つとして、ジアルキル亜鉛によるアルデヒドへの不斉付加反応がある。この不斉付加反応では、不斉触媒が重要な役割を果たしている。すなわち、この反応において用いられる不斉触媒は、不斉な場を提供するだけでなく、触媒コア周辺部に亜鉛活性部位を新たに設けることにより、反応律速段階を促進する。このため、この反応によれば、高い化学収率と高い不斉収率で光学活性アルコールを製造することができる。



従来、ジアルキル亜鉛によるアルデヒドへの不斉付加反応における不斉触媒として、ビナフトール骨格を有する不斉触媒が知られている。この不斉触媒は、ビナフトール骨格の3位及び3’位に結合する配位ユニットが亜鉛活性部位を新たに設ける作用を奏し、これによって反応が促進されると考えられている。このため、ビナフトール骨格の3位及び3’位に様々な配位ユニットを導入した不斉触媒が合成され、その不斉触媒としての特性が調べられている。



例えば、非特許文献1、2及び特許文献1には、配位ユニットとしてアミドを導入した下記化合物Aを不斉触媒として用いた、光学活性アルコールの合成が報告されている。
【化1】


【非特許文献1】
H. Kitajima, K. Ito, Y. Aoki, T. Katsuki Bull. Chem. Soc. Jpn. 1997, 70, 207-217
【非特許文献2】
H. Kitajima, K. Ito, Y. Aoki, T. Katsuki Chem. Lett. 1996, 343-344
【特許文献1】
特開2002-316961号公報



非特許文献1、2では、ジエチル亜鉛を用いた芳香族アルデヒドへの不斉付加反応において、化合物Aを10mol%使用すれば、化学収率88%、不斉収率91~99%で反応が進行する旨報告されている。また、X線構造解析によって上記錯体Cが検出されていることから、上記化合物Bのキレーションモデルが中間体として提唱されている。



また、非特許文献3には、配位ユニットとしてオキサゾリン誘導体を導入した、下記化合物D及び化合物Eによる不斉合成が報告されている。
【化2】


【非特許文献3】
K. Kodama, J. Ito, A. Nagaki, T. Ohta, I. Furukawa Appl. Organometal. Chem. 2000, 14, 709-714
【特許文献2】
特開2002-316966号公報



上記文献では、上記化合物D又は化合物Eを不斉触媒として用い、ジエチル亜鉛の芳香族アルデヒドへの不斉付加反応を行い、光学活性アルコールを得たと報告されている。



さらに、非特許文献4、5及び特許文献3、4では、配位ユニットとしてポリフェノールあるいはポリフェノールエーテルを導入した、下記化合物Fによる不斉合成が報告されている。
【化3】


【非特許文献4】
W.-S. Huang, Q.-S. Hu, L. Pu J. Org. Chem. 1998, 63, 1364-1365
【非特許文献5】
W.-S. Huang, Q.-S. Hu, L. Pu J. Org. Chem. 1999, 64, 7940-7956
【特許文献3】
米国特許第5889134号
【特許文献4】
米国特許第6020452号



ジアルキル亜鉛によるアルデヒドへの不斉付加反応において、この化合物Fを基質に対して5mol%存在させるだけで、チタン系の活性化剤を併用することなしに、99%という高い不斉収率で光学活性アルコールを得ることができると報告されている。

産業上の利用分野


本発明は、アルデヒドから光学活性アルコールを製造するための不斉触媒、及びその不斉触媒を用いた光学活性アルコールの製造方法、不斉触媒に利用可能なビナフトール誘導体に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ビナフトール骨格の3位と3’位に配位ユニットを有するキラルな化合物からなる不斉触媒において、
前記配位ユニットはホスフィンオキシドユニット又はホスフィンスルフィドユニットであり、アルデヒドにアルキル基を不斉付加させて光学活性アルコールとする反応の触媒となることを特徴とする光学活性アルコール製造用不斉触媒。

【請求項2】
次式で示されるビナフトール誘導体からなる請求項1記載の光学活性アルコール製造用不斉触媒。
【化1】



【請求項3】
次式で示されるビナフトール誘導体からなる請求項1記載の光学活性アルコール製造用不斉触媒。
【化2】



【請求項4】
不斉触媒としてビナフトール骨格の3位と3’位に配位ユニットを有するキラルな化合物を用い、ジアルキル亜鉛をアルデヒドへ不斉付加させる光学活性アルコールの製造方法において、
前記配位ユニットはホスフィンオキシドユニット又はホスフィンスルフィドユニットであることを特徴とする光学活性アルコールの製造方法。

【請求項5】
不斉触媒として次式で示されるビナフトール誘導体を用いることを特徴とする請求項4記載の光学活性アルコールの製造方法。
【化3】



【請求項6】
不斉触媒として次式で示されるビナフトール誘導体を用いることを特徴とする請求項4記載の光学活性アルコールの製造方法。
【化4】


国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) SORST 平成12年度採択課題
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