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信号処理装置、方法およびプログラム コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P06P002850
整理番号 A222P18
掲載日 2006年4月14日
出願番号 特願2004-231091
公開番号 特開2006-050429
登録番号 特許第4035120号
出願日 平成16年8月6日(2004.8.6)
公開日 平成18年2月16日(2006.2.16)
登録日 平成19年11月2日(2007.11.2)
発明者
  • 寅市 和男
  • 袁 浩
  • 中村 浩二
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 信号処理装置、方法およびプログラム コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】 周波数特性を調整することができる信号処理装置、方法およびプログラムを提供すること。
【解決手段】 着目点を挟んで存在する前後2個の離散データを抽出する離散データ抽出部10と、4個の離散データのそれぞれについて着目点と各離散データまでの距離をtとして標本化関数の値を計算する標本化関数処理部20と、計算されたそれぞれの標本化関数の値を加算して畳み込み演算を行う畳み込み演算部30と、標本化関数の形状を決定するために必要なシフト量を可変設定するシフト量設定部50とが備わっている。標本化関数処理部20は、少なくとも1回以上微分可能な有限台の基本波形に対して、この基本波形に対して極性反転と利得調整を行った補助波形を前後に可変のシフト量だけシフトして加算することにより決定される標本化関数を用いて計算を行う。
【選択図】 図3
従来技術、競合技術の概要


従来、デジタル信号をアナログ信号に変換して再生する際にはシャノンの標本化定理に基づいて導出されたシャノンの標本化関数が広く用いられてきた。しかしながら、シャノンの標本化関数は、その振動が無限に続くため実現不可能であって有限の範囲のみを用いると打ち切り誤差が発生するという問題や、再生されるアナログ信号が帯域制限されてしまうという問題があった。このような不都合を回避するために、打ち切り誤差がなく、しかも、高次の帯域成分までも再生可能な、有限の範囲で集束する標本化関数が考え出されている(例えば、特許文献1参照。)。この標本化関数は、原点から前後2個先の標本点で0に集束するため、少ない計算量で信号再生を行うことができ、しかも、高周波まで帯域を有することが確かめられている。
【特許文献1】
国際公開第99/38090号パンフレット(第4-9頁、図1-4)

産業上の利用分野


本発明は、入力されたデジタルデータを用いた補間処理やオーバーサンプリング処理等を行う信号処理装置、方法およびプログラムに関する。なお、本明細書においては、関数の値が局所的な領域で0以外の有限の値を有し、それ以外の領域で0となる場合を「有限台」と称して説明を行うものとする。

特許請求の範囲 【請求項1】
補間演算の対象となる着目点を挟んで存在する前後2個合計4個の離散データを抽出する離散データ抽出手段と、前記離散データ抽出手段によって抽出された前記4個の離散データのそれぞれについて前記着目点と各離散データまでの距離をtとして標本化関数φ(t)の値を計算する標本化関数処理手段と、前記標本化関数処理手段によって計算された前記4個の離散データのそれぞれに対応する前記標本化関数の値を加算して畳み込み演算を行うことより、前記着目点の値を計算する畳み込み演算手段とを有する信号処理装置において、
前記標本化関数処理手段は、
標本間隔τよりも広い局所的な範囲が0以外の値に、それ以外の範囲の値が0となる少なくとも1回以上微分可能な基本波形について、前記着目点に対応する値を計算する基本波形計算手段と、
前記基本波形の極性を反転させるとともに利得調整し、さらに前記基本波形の前後に所定のシフト量でシフトさせた前後2つの補助波形について、前記着目点に対応する値を計算する補助波形計算手段と、
前記基本波形計算手段および前記補助波形計算手段の各計算結果を加算する加算手段とを有し、
前記シフト量を可変設定するシフト量設定手段をさらに備えることを特徴とする信号処理装置。

【請求項2】
請求項1において、
前記基本波形は、3階Bプライン関数に対応する波形であることを特徴とする信号処理装置。

【請求項3】
請求項1において、
前記基本波形は、全範囲で1回だけ微分可能な凸形状の波形であることを特徴とする信号処理装置。

【請求項4】
請求項1~3のいずれかにおいて、
前記局所的な範囲は、標本間隔τの2倍以上3倍以下の幅Wに対応する範囲であり、
前記シフト量設定手段によって設定されるシフト量は、(4τ-W)/2と同じかそれ以下の時間であることを特徴とする信号処理装置。

【請求項5】
請求項1~4のいずれかにおいて、
前記基本波形に対して前にシフトされる前記補助波形のシフト量と、後にシフトされる前記補助波形のシフト量とが等しい関係を維持しながら前記シフト量設定手段による前記シフト量の可変設定が行われることを特徴とする信号処理装置。

【請求項6】
請求項1~4のいずれかにおいて、
前記基本波形に対して前にシフトされる前記補助波形の利得調整値と、後にシフトされる前記補助波形の利得調整値とが等しい関係を維持しながらシフト量設定手段による前記シフト量の可変設定が行われることを特徴とする信号処理装置。

【請求項7】
請求項6において、
前記利得調整値は、前記シフト量に応じて値が変化し、
前記補助波形計算手段は、前記シフト量設定手段によって設定された前記シフト量に応じて前記利得調整値を計算することを特徴とする信号処理装置。

【請求項8】
請求項1~7のいずれかにおいて、
前記シフト量設定手段による前記シフト量の設定は、前記加算手段から出力されるデータの周波数特性を調整するシフトパラメータの値を可変設定することにより行うことを特徴とする信号処理装置。

【請求項9】
請求項8において、
前記シフトパラメータの値に連動させて前記補助波形計算手段による前記基本波形に対する前記補助波形の利得調整値およびシフト量を調整することにより、前記加算手段から出力されるデータの周波数特性を調整することを特徴とする信号処理装置。

【請求項10】
請求項1~9のいずれかにおいて、
前記距離tを所定の時間間隔で更新する更新手段とをさらに備えることを特徴とする信号処理装置。

【請求項11】
請求項10において、
前記離散データ抽出手段は、前記標本間隔τに対応する周期Tで入力される前記離散データを4個分保持し、同時に保持された4個分の前記離散データを出力するとともに、前記離散データが入力される毎に保持対象となる4個分の前記離散データの組み合わせを更新し、
前記更新手段は、前記周期Tの1/Nの周期で前記距離tを更新することを特徴とする信号処理装置。

【請求項12】
請求項11において、
前記周期Tの1/Nの周期で値が更新されて前記畳み込み演算手段から出力される演算結果データをアナログ信号に変換するとともに平滑するデジタル-アナログ変換手段をさらに備えることを特徴とする信号処理装置。

【請求項13】
補間演算の対象となる着目点を挟んで存在する前後2個合計4個の離散データを抽出する離散データ抽出ステップと、前記離散データ抽出ステップにおいて抽出された前記4個の離散データのそれぞれについて前記着目点と各離散データまでの距離をtとして標本化関数φ(t)の値を計算する標本化関数処理ステップと、前記標本化関数処理ステップにおいて計算された前記4個の離散データのそれぞれに対応する前記標本化関数の値を加算して畳み込み演算を行うことより、前記着目点の値を計算する畳み込み演算ステップとを有する信号処理方法において、
前記標本化関数処理ステップは、標本間隔τよりも広い局所的な範囲が0以外の値に、それ以外の範囲の値が0となる少なくとも1回以上微分可能な基本波形について、前記着目点に対応する値を計算する基本波形計算ステップと、前記基本波形の極性を反転させるとともに利得調整し、さらに前記基本波形の前後に所定のシフト量でシフトさせた前後2つの補助波形について、前記着目点に対応する値を計算する補助波形計算ステップと、前記基本波形計算ステップおよび前記補助波形計算ステップの各計算結果を加算する加算ステップとを有し、
前記シフト量を可変設定するシフト量設定ステップをさらに備えることを特徴とする信号処理方法。

【請求項14】
請求項13において、
前記基本波形は、3階Bプライン関数に対応する波形であることを特徴とする信号処理方法。

【請求項15】
請求項13において、
前記基本波形は、全範囲で1回だけ微分可能な凸形状の波形であることを特徴とする信号処理方法。

【請求項16】
請求項13~15のいずれかにおいて、
前記局所的な範囲は、標本間隔τの2倍以上3倍以下の幅Wに対応する範囲であり、
前記シフト量設定ステップによって設定されるシフト量は、(4τ-W)/2と同じかそれ以下の時間であることを特徴とする信号処理方法。

【請求項17】
請求項13~16のいずれかにおいて、
前記基本波形に対して前にシフトされる前記補助波形のシフト量と、後にシフトされる前記補助波形のシフト量とが等しい関係を維持しながら前記シフト量設定ステップによる前記シフト量の可変設定が行われることを特徴とする信号処理方法。

【請求項18】
請求項13~16のいずれかにおいて、
前記基本波形に対して前にシフトされる前記補助波形の利得調整値と、後にシフトされる前記補助波形の利得調整値とが等しい関係を維持しながらシフト量設定ステップによる前記シフト量の可変設定が行われることを特徴とする信号処理方法。

【請求項19】
請求項18において、
前記利得調整値は、前記シフト量に応じて値が変化し、
前記補助波形計算ステップは、前記シフト量設定ステップによって設定された前記シフト量に応じて前記利得調整値を計算することを特徴とする信号処理方法。

【請求項20】
請求項13~19のいずれかにおいて、
前記シフト量設定ステップによる前記シフト量の設定は、前記加算ステップにおいて出力されるデータの周波数特性を調整するシフトパラメータの値を可変設定することにより行うことを特徴とする信号処理方法。

【請求項21】
請求項20において、
前記シフトパラメータの値に連動させて前記補助波形計算ステップにおける前記基本波形に対する前記補助波形の利得調整値およびシフト量を調整することにより、前記加算ステップにおいて出力されるデータの周波数特性を調整することを特徴とする信号処理方法。

【請求項22】
請求項13~21のいずれかにおいて、
前記距離tを所定の時間間隔で更新する更新ステップとをさらに備えることを特徴とする信号処理方法。

【請求項23】
請求項22において、
前記離散データ抽出ステップは、前記標本間隔τに対応する周期Tで入力される前記離散データを4個分保持し、同時に保持された4個分の前記離散データを出力するとともに、前記離散データが入力される毎に保持対象となる4個分の前記離散データの組み合わせを更新し、
前記更新ステップは、前記周期Tの1/Nの周期で前記距離tを更新することを特徴とする信号処理方法。

【請求項24】
請求項23において、
前記周期Tの1/Nの周期で値が更新されて前記畳み込み演算ステップから出力される演算結果データをアナログ信号に変換するとともに平滑するデジタル-アナログ変換ステップをさらに備えることを特徴とする信号処理方法。

【請求項25】
コンピュータを、補間演算の対象となる着目点を挟んで存在する前後2個合計4個の離散データを抽出する離散データ抽出手段と、前記離散データ抽出手段によって抽出された前記4個の離散データのそれぞれについて前記着目点と各離散データまでの距離をtとして標本化関数φ(t)の値を計算する標本化関数処理手段と、前記標本化関数処理手段によって計算された前記4個の離散データのそれぞれに対応する前記標本化関数の値を加算して畳み込み演算を行うことより、前記着目点の値を計算する畳み込み演算手段として機能させる信号処理プログラムにおいて、
前記標本化関数処理手段は、
標本間隔τよりも広い局所的な範囲が0以外の値に、それ以外の範囲の値が0となる少なくとも1回以上微分可能な基本波形について、前記着目点に対応する値を計算する基本波形計算手段と、
前記基本波形の極性を反転させるとともに利得調整し、さらに前記基本波形の前後に所定のシフト量でシフトさせた前後2つの補助波形について、前記着目点に対応する値を計算する補助波形計算手段と、
前記基本波形計算手段および前記補助波形計算手段の各計算結果を加算する加算手段とを有し、
コンピュータを、さらに、前記シフト量を可変設定するシフト量設定手段として機能させる信号処理プログラム。

【請求項26】
請求項25において、
前記基本波形は、3階Bプライン関数に対応する波形であることを特徴とする信号処理プログラム。

【請求項27】
請求項25において、
前記基本波形は、全範囲で1回だけ微分可能な凸形状の波形であることを特徴とする信号処理プログラム。

【請求項28】
請求項25~27のいずれかにおいて、
前記局所的な範囲は、標本間隔τの2倍以上3倍以下の幅Wに対応する範囲であり、
前記シフト量設定手段によって設定されるシフト量は、(4τ-W)/2と同じかそれ以下の時間であることを特徴とする信号処理プログラム。

【請求項29】
請求項25~28のいずれかにおいて、
前記基本波形に対して前にシフトされる前記補助波形のシフト量と、後にシフトされる前記補助波形のシフト量とが等しい関係を維持しながら前記シフト量設定手段による前記シフト量の可変設定が行われることを特徴とする信号処理プログラム。

【請求項30】
請求項25~28のいずれかにおいて、
前記基本波形に対して前にシフトされる前記補助波形の利得調整値と、後にシフトされる前記補助波形の利得調整値とが等しい関係を維持しながらシフト量設定手段による前記シフト量の可変設定が行われることを特徴とする信号処理プログラム。

【請求項31】
請求項30において、
前記利得調整値は、前記シフト量に応じて値が変化し、
前記補助波形計算手段は、前記シフト量設定手段によって設定された前記シフト量に応じて前記利得調整値を計算することを特徴とする信号処理プログラム。

【請求項32】
請求項25~31のいずれかにおいて、
前記シフト量設定手段による前記シフト量の設定は、前記加算手段から出力されるデータの周波数特性を調整するシフトパラメータの値を可変設定することにより行うことを特徴とする信号処理プログラム。

【請求項33】
請求項32において、
前記シフトパラメータの値に連動させて前記補助波形計算手段による前記基本波形に対する前記補助波形の利得調整値およびシフト量を調整することにより、前記加算手段から出力されるデータの周波数特性を調整することを特徴とする信号処理プログラム。

【請求項34】
請求項25~33のいずれかにおいて、
コンピュータを、さらに、前記距離tを所定の時間間隔で更新する更新手段として機能させる信号処理プログラム。

【請求項35】
請求項34において、
前記離散データ抽出手段は、前記標本間隔τに対応する周期Tで入力される前記離散データを4個分保持し、同時に保持された4個分の前記離散データを出力するとともに、前記離散データが入力される毎に保持対象となる4個分の前記離散データの組み合わせを更新し、
前記更新手段は、前記周期Tの1/Nの周期で前記距離tを更新することを特徴とする信号処理プログラム。
国際特許分類(IPC)
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