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有機エレクトロルミネッセンス素子 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P06P002924
整理番号 K014P53
掲載日 2006年4月14日
出願番号 特願2004-246143
公開番号 特開2006-066562
登録番号 特許第4214482号
出願日 平成16年8月26日(2004.8.26)
公開日 平成18年3月9日(2006.3.9)
登録日 平成20年11月14日(2008.11.14)
発明者
  • 村田 英幸
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 有機エレクトロルミネッセンス素子 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】 エネルギー移動を用いて高輝度の発光が得られ、低コストで製造が可能な有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。
【解決手段】 キャリアの注入によって発光する発光層を備え、発光層が第1の有機化合物と第2の有機化合物とを含む。発光層を構成する有機化合物に占める第1の有機化合物の割合が50モル%以上であり、第1の有機化合物が、室温において安定な励起三重項状態を形成する有機化合物である。そして、発光層へのキャリアの注入によって第2の有機化合物が蛍光を発する。
【選択図】 なし
従来技術、競合技術の概要


情報化社会の急速な進展に伴い、軽量で消費電力の小さなフラットパネルディスプレイ(FDP)へのニーズが益々高まっている。FDPの候補として様々な表示方式が知られているが、その中でも、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」という場合がある)が注目されている。有機EL素子では、発光材料を選択することによって様々な発光色が得られる。また薄膜化が容易でプラスティック基板などのフレキシブル基板上にも作製できるため、フルカラーのフレキシブルディスプレイを実現する際に有利な特徴を持っている。



有機EL素子では、素子に注入された電子と正孔が発光層内部や発光層と他の有機層との界面で再結合して発光する。従って発光層は素子の発光効率を決定する重要な部分である。具体的には、正孔注入電極と電子注入電極から素子に注入された正孔と電子は、正孔輸送層と電子輸送層を通過して発光層へと運ばれそこで再結合する。この再結合によって発光層材料の一部が励起状態を形成する。この時、励起一重項状態と励起三重項状態とがそれぞれ25%:75%の割合で生成する。生成した励起状態から効率よく発光を得るために発光層の材料としては蛍光量子収率の高い蛍光色素や燐光色素が使用される。蛍光は励起一重項状態からの発光であるので再結合によって生成した励起状態の中で25%だけが利用可能である。これに対して、励起三重項状態からの発光である燐光を用いれば、生成する励起状態の75%を利用できるため非常に高い発光効率を実現することができる。



室温において強い燐光を示す材料として、イリジウムや白金を中心金属にもつ有機金属錯体が知られている(非特許文献1参照)。これらの材料は有機EL素子の発光材料として用いられ高効率の発光を示す。しかしながら、励起三重項状態からの発光は本来禁制遷移のため、室温で強い燐光を示す材料は、イリジウム錯体(Ir(ppy)3)や白金ポルフィリン錯体など一部の特殊で高価な化合物に限られるといった問題があった。



また、従来から、燐光材料から蛍光材料へのエネルギー移動を用いて蛍光材料を発光させる有機EL素子も提案されてきた(非特許文献2、特許文献1)。
【特許文献1】
特開2002-50483号公報
【非特許文献1】
バルドー(M. A. Baldo)ら、「Very high-efficiency green organic light-emitting devices based on electrophosphorescence」、アプライド フィジックス レターズ(Applied Physics Letters)、米国、1999年、Vol. 75、No. 1、p.4-6
【非特許文献2】
バルドー(M. A. Baldo)ら、「High-efficiency fluorescent organic light-emitting devices using a phosphorescent sensitizer」、レターズ トゥー ネイチャー(letters to nature)、米国、2000年、Vol. 403、p.750-753

産業上の利用分野


本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
キャリアの注入によって発光する発光層を備える有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
前記発光層が第1の有機化合物と第2の有機化合物とを含み、
前記発光層を構成する有機化合物に占める前記第1の有機化合物の割合が50モル%以上であり、
前記第1の有機化合物が、4-フェニルベンゾフェノンまたは4,4’-ジブロモベンゾフェノンであり、
前記第1の有機化合物の最低励起三重項状態のエネルギー準位よりも前記第2の有機化合物の最低励起一重項状態のエネルギー準位が低く、
前記第2の有機化合物の励起一重項状態のエネルギー準位であって前記最低励起一重項状態のエネルギー準位よりも高い準位の中に、前記第1の有機化合物の最低励起三重項状態のエネルギー準位に対して±0.3eVの範囲にある準位が存在し、
前記発光層へのキャリアの注入によって前記第2の有機化合物が蛍光を発する有機エレクトロルミネッセンス素子。

【請求項2】
前記第1の有機化合物の燐光スペクトルのピークと前記第2の有機化合物の吸収スペクトルのピークとが少なくとも一部で重なっている請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。

【請求項3】
前記発光層を構成する有機化合物に占める前記第2の有機化合物の割合が、0.01モル%~20モル%の範囲である請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。

【請求項4】
前記第2の有機化合物が、多環式芳香族化合物である請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。

【請求項5】
キャリアの注入によって発光する発光層を備える有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
前記発光層が第1の有機化合物と第2の有機化合物とを含み、
前記発光層を構成する有機化合物に占める前記第1の有機化合物の割合が50モル%以上であり、
前記第1の有機化合物が、4-フェニルベンゾフェノンまたは4,4’-ジブロモベンゾフェノンであり、
前記第2の有機化合物がルブレン、クマリン540、クマリン6、DCM、ローダミンB、またはナイルレッドであり、
前記発光層へのキャリアの注入によって前記第2の有機化合物が蛍光を発する有機エレクトロルミネッセンス素子。

【請求項6】
前記第1の有機化合物が4-フェニルベンゾフェノンであり、
前記第2の有機化合物がルブレンである請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。

【請求項7】
前記発光層を構成する有機化合物に占める前記第2の有機化合物の割合が、0.01モル%~20モル%の範囲である請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ 秩序と物性 領域
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