TOP > 国内特許検索 > シュート維管束特異的発現プロモーター

シュート維管束特異的発現プロモーター

国内特許コード P06A008357
整理番号 植物バイオ-202
掲載日 2006年4月14日
出願番号 特願2004-033362
公開番号 特開2005-224112
登録番号 特許第4474540号
出願日 平成16年2月10日(2004.2.10)
公開日 平成17年8月25日(2005.8.25)
登録日 平成22年3月19日(2010.3.19)
発明者
  • 市川 裕章
  • 田中 宥司
  • 中村 英光
  • 佐々木 卓治
  • 菊池 尚志
出願人
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 シュート維管束特異的発現プロモーター
発明の概要 【課題】 目的遺伝子をシュート維管束で特異的に発現させるプロモーター活性を有するDNA、該DNAを含有し、目的遺伝子をシュート維管束で特異的に発現させることを可能にした組換えプラスミド、該組換えベクターを導入した形質転換植物体を提供すること。
【解決手段】 イネ由来の特定の塩基配列からなるDNA、該DNA塩基配列において、1若しくは数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなり、かつ目的遺伝子をシュート維管束で特異的に発現させるプロモーター活性を有するDNA。
【選択図】 なし
従来技術、競合技術の概要


植物細胞内で機能可能なプロモーターの下流に発現させたい目的タンパク質をコードする遺伝子を連結させた融合遺伝子を植物細胞に導入し、得られた植物細胞を通常の植物組織培養技術により再生させる方法によって、所望の形質を有する改良植物体を作出することが行われている。植物で一般に用いられるプロモーターとしては、例えば、カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)35S RNA遺伝子のプロモーター、アグロバクテリウムTiプラスミド由来ノパリン合成酵素遺伝子のプロモーター(Pnos)、トウモロコシ由来ユビキチン遺伝子のプロモーター、イネ由来のアクチン遺伝子のプロモーターなどが知られている。これらのプロモーターは、植物細胞内で目的とするタンパク質を構成的(constitutive)に発現させることが知られており、汎用されている。



しかしながら、植物を改良する場合、例えば、目的タンパク質を局所的に発現させることにより効果的な改良が行えることがあり、このような改良により新しいタイプの高機能性植物を開発する一環として、組織特異的な発現をもたらす植物プロモーターの探索が望まれている。



これまでに、植物において目的タンパク質を組織特異的に発現させることのできるプロモーターとしては、イネを例にすると、葯特異的プロモーターRA8(特許文献1)、葯又は花粉特異的プロモーターCatA(特許文献2)、雄ずい特異的プロモーターT72, T23, T42, T155, E1(特許文献3)、花器特異的プロモーターRPC213(特許文献4)、葉肉細胞特異的プロモーターrbcS(非特許文献1)、胚乳特異的プロモーターGluB-1、GluA-2(非特許文献2、3)、カルス特異的プロモーターPRO3(特許文献5)等が報告されている。



植物は光合成によって葉において糖(炭水化物)を生産し、また根から水分や窒素源等の養分を吸収する。植物はこれらの物質を材料あるいはエネルギー源に用いて新しい器官を次々と作って成長し、成熟期に入ると次の世代の繁殖に備えて貯蔵器官に再配分して種々の貯蔵物質として貯蔵する。このように、同化・吸収した物質の輸送(転流)、再配分による貯蔵は、光合成と共に植物の成長や生命活動維持の基盤となる機能である。維管束は、根、茎、葉を貫通する植物体の連続した構造であり、同化・吸収した物質の通路として重要な役割を担っている。



一方、植物病理学的な見地からも維管束系は重要である。すなわち、植物病原細菌(イネ白葉枯れ病菌、ナス科植物青枯れ病菌、トマトかいよう病菌など)は植物の葉や根の傷口から侵入した後、維管束系に到達し、その導管内などで増殖し、発病させ、やがて植物を枯らしてしまう。また、植物の生育は、乾燥、高塩濃度、低温といったような環境ストレスの影響を顕著に受ける。環境ストレスは、植物に様々な生化学的及び生理学的な応答を引き起こす。植物は、これらの環境ストレス条件下で生き抜くために、環境ストレスに対する応答性及び順応性を獲得する。環境ストレスに応答して根などの維管束に発現する遺伝子も知られており、そのようなストレス誘導性遺伝子の機能解析や発現制御は、環境ストレス抵抗性が強化された植物の作出を図る上で重要である。



従って、植物における物質輸送・分配の制御、植物における物質輸送・分配機構の解明、有用物質の生産性向上、病害や環境ストレス抵抗性の付与、植物の生長制御等のために、維管束に特異的発現をもたらすプロモーターの新規開発・実用化が強く望まれている。



【特許文献1】
特表2002-528125号
【特許文献2】
国際公開WO00/58454
【特許文献3】
特表平06-504910号
【特許文献4】
国際公開WO99/43818
【特許文献5】
特開2003-265182号
【非特許文献1】
Plant Physiol. 102, 991-1000 (1993)
【非特許文献2】
Plant Mol. Biol. 30, 1207-1221 (1996)
【非特許文献3】
Plant J. 4, 357-366 (1993)

産業上の利用分野


本発明は、目的遺伝子をシュート維管束で特異的に発現させるプロモーター及びその使用に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の(a)又は(b)に示すDNAからなる、目的遺伝子をシュート維管束で特異的に発現させるプロモーター。
(a)配列表の配列番号1、4、7、10、又は13に示す塩基配列からなるDNA
(b)配列表の配列番号1、4、7、10、又は13に示す塩基配列において、1若しく
は数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるDNA

【請求項2】
請求項に記載のプロモーターを含有する組換えベクター。

【請求項3】
請求項に記載のプロモーターと目的タンパク質をコードする遺伝子を含有する組換えベクター。

【請求項4】
請求項2又は3に記載の組換えベクターを導入した形質転換植物体。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

12599_01SUM.gif
出願権利状態 登録


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close