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貴金属系触媒担持炭素化物の製造方法及び貴金属系触媒担持炭素化物 コモンズ

国内特許コード P06P003708
整理番号 KP04-034
掲載日 2006年4月21日
出願番号 特願2004-261784
公開番号 特開2006-075709
登録番号 特許第4423420号
出願日 平成16年9月9日(2004.9.9)
公開日 平成18年3月23日(2006.3.23)
登録日 平成21年12月18日(2009.12.18)
発明者
  • 出来 成人
  • 水畑 穣
出願人
  • 学校法人神戸大学
発明の名称 貴金属系触媒担持炭素化物の製造方法及び貴金属系触媒担持炭素化物 コモンズ
発明の概要

【課題】金属炭化物などの副生成物を形成させることなく、炭素ネットワークの微細構造の制御を行うことができる貴金属系触媒担持炭素化物の製造方法と、この製造方法により作製された貴金属系触媒担持炭素化物を提供する。
【解決手段】ニトリル基、アミノ基、ピリジン環、又はアミド結合を有する高分子、若しくはポリイミド系高分子を180~300℃で加熱処理し、この高分子を貴金属錯体の水溶液中に浸漬して、その表面に貴金属イオンを吸着させ、貴金属系触媒を析出させ、表面に貴金属系触媒が析出された高分子を洗浄・乾燥し、この高分子を、不活性ガス雰囲気下、400~800℃で加熱処理して、貴金属系触媒を高分子内部に分散させ、高分子を炭素化させる製造方法である。本方法により、燃料電池用触媒等として用いられる貴金属系触媒担持炭素化物を提供する。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


ナノサイズの金属微粒子は高い表面活性や量子サイズ効果を示すなど、バルク材料とは異なる興味深い性質を有することから、基礎物性あるいは応用展開を目指した幅広い研究分野において注目を集めている。しかしながら、金属微粒子は高い表面エネルギを有するために単体での取り扱いは困難であり、金属微粒子表面の安定化並びに機能性の向上を目的とした各種マトリクスヘの担持あるいは分散など、複合化の手法の確立が不可欠である。その中でもマトリクスとして炭素薄膜を用いた複合材料は触媒、電気電子材料及び磁性材料などへの応用が期待されており、特に金属微粒子にPtを用いた複合材料は、燃料電池の電極用材料への応用が期待されている。



この炭素薄膜は、高い電気伝導度特性、光学的異方性といった様々な興味深い物理的性質を示し、また化学的安定性といった見地からも工業的に最も重要な材料のひとつである。さらに、薄膜を構成する炭素ネットワークの微細構造により炭素薄膜自体の物性値が大きく変化する点も特筆すべき特徴である。このような特異性質は、6つの電子を持つ炭素原子の電子構造の特異性に由来する。また、炭素は2s22軌道の価電子がspn混成軌道(n=1,2,3)を形成するため、作製条件によって様々な軌道により構成される微細構造の炭素薄膜が得られる。さらに、アモルファス状炭素の結晶化過程において、発達する軌道(sp2あるいはsp3)の種類によっては、得られる薄膜の電気伝導度などの性質は大きく異なることが知られている。



炭素薄膜及びその作製方法としては、例えば、下記特許文献1に開示されているナノ金属微粒子含有炭素薄膜電極やいわゆる同時スパッタ法が挙げられる。この特許文献1のナノ金属微粒子含有炭素薄膜電極は、少なくとも一部が測定対象となる溶液に接触されて該溶液の電気化学反応により生じる電気的変化を検出する電気化学測定用のものであって、ナノメータのサイズのナノ金属微粒子が均一に分散したアモルファスのものである。この炭素薄膜電極の製造方法は、スパッタリング装置において、カーボンターゲットとメタルターゲットとを用いて、同時に炭素と金属とをスパッタして絶縁性基板上に炭素薄膜電極を形成するものである。

【特許文献1】特開2003-121407号公報

産業上の利用分野


本発明は、貴金属系触媒が内部に均一に分散してなる貴金属系触媒担持炭素化物の製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
ニトリル基を有する高分子、アミノ基を有する高分子、ピリジン環を含む高分子、アミド結合を有する高分子又はポリイミド系高分子を180~300℃で加熱処理する工程と、
加熱処理した前記高分子を貴金属錯体の水溶液中に浸漬して、その表面に貴金属イオンを吸着させ、貴金属系触媒を析出させる工程と、
表面に貴金属系触媒が析出された前記高分子を洗浄・乾燥する工程と、
洗浄・乾燥された前記高分子を、不活性ガス雰囲気下、400~800℃で加熱処理して、貴金属系触媒を前記高分子内部に分散させるとともに前記高分子を炭素化させる工程とを含む貴金属系触媒担持炭素化物の製造方法。

【請求項2】
前記貴金属系触媒を析出させる工程において、前記貴金属錯体に加えて遷移金属錯体をさらに用いる請求項1記載の貴金属系触媒担持炭素化物の製造方法。

【請求項3】
前記貴金属錯体が、白金錯体、パラジウム錯体、ロジウム錯体、ルテニウム錯体、イリジウム錯体及びレニウム錯体のうちから選択されるものである請求項1に記載の貴金属触媒担持炭素化物の製造方法。

【請求項4】
前記遷移金属錯体が、塩化鉄、塩化コバルト、塩化ニッケル、塩化クロム及び塩化マンガンのうちから選択されるものである請求項2記載の貴金属触媒担持炭素化物の製造方法。

【請求項5】
ニトリル基を有する高分子、アミノ基を有する高分子、ピリジン環を含む高分子、アミド結合を有する高分子又はポリイミド系高分子を180~300℃で加熱処理する工程と、
加熱処理した前記高分子の表面に蒸着又はスパッタリングによって貴金属又は貴金属イオンを吸着させ、貴金属系触媒を析出させる工程と、
貴金属系触媒が表面に析出した前記高分子を、不活性ガス雰囲気下、400~800℃で加熱処理して、貴金属系触媒を前記高分子内部に分散させるとともに前記高分子を炭素化させる工程とを含む貴金属系触媒担持炭素化物の製造方法。

【請求項6】
前記貴金属系触媒を析出させる工程において、前記貴金属又は貴金属イオンに加えて遷移金属をさらに用いる請求項5記載の貴金属系触媒担持炭素化物の製造方法。

【請求項7】
前記貴金属又は貴金属イオンが、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム及びレニウムから選択されるものである請求項5記載の貴金属触媒担持炭素化物の製造方法。

【請求項8】
前記遷移金属が、鉄、コバルト、ニッケル、クロム及びマンガンのうちから選択されるものである請求項6記載の貴金属触媒担持炭素化物の製造方法。

【請求項9】
前記貴金属系触媒が、貴金属触媒又は貴金属同士の合金触媒である請求項1又は5に記載の貴金属系触媒担持炭素化物の製造方法。

【請求項10】
前記貴金属系触媒が、貴金属と遷移金属との合金触媒である請求項2又は6に記載の貴金属系触媒担持炭素化物の製造方法。

【請求項11】
前記貴金属触媒が、白金触媒、ロジウム触媒、ルテニウム触媒、イリジウム触媒、パラジウム触媒及びレニウム触媒のうちから選択されるものである請求項9記載の貴金属系触媒担持炭素化物の製造方法。

【請求項12】
貴金属と遷移金属との前記合金触媒が、金-鉄触媒、白金-鉄触媒、白金-クロム触媒、白金-マンガン触媒、白金-コバルト触媒及び白金-ニッケル触媒のうちから選択されるものである請求項10記載の貴金属系触媒担持炭素化物の製造方法。

【請求項13】
前記ニトリル基を有する高分子が、ポリアクリロニトリルである請求項1又は5に記載の貴金属系触媒担持炭素化物の製造方法。

【請求項14】
前記アミノ基を有する高分子が、ポリエチレンオキサイドである請求項1又は5に記載の貴金属系触媒担持炭素化物の製造方法。

【請求項15】
前記ピリジン環を含む高分子が、ポリビニルピロリドンである請求項1又は5に記載の貴金属系触媒担持炭素化物の製造方法。

【請求項16】
請求項1~15のいずれかに記載の製造方法により製造された貴金属系触媒担持炭素化物。
産業区分
  • その他無機化学
  • 高分子化合物
  • その他電子
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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