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超短パルスレーザー光を用いたステンレス鋼表面の応力腐食割れ防止方法

国内特許コード P06A008957
整理番号 6372
掲載日 2006年6月8日
出願番号 特願2004-212833
公開番号 特開2005-131704
登録番号 特許第4528936号
出願日 平成16年7月21日(2004.7.21)
公開日 平成17年5月26日(2005.5.26)
登録日 平成22年6月18日(2010.6.18)
優先権データ
  • 特願2003-349489 (2003.10.8) JP
発明者
  • 西村 昭彦
  • 峰原 英介
  • 塚田 隆
出願人
  • 独立行政法人 日本原子力研究開発機構
発明の名称 超短パルスレーザー光を用いたステンレス鋼表面の応力腐食割れ防止方法
発明の概要

【課題】
従来の表面改質技術ではいずれも残留する引っ張り応力を圧縮応力に変化させるという対処方法であるため、処理を施した材料の応力分布を測定し確認する必要があるが、金属試料を切り出して測定装置内に持ち込む破壊検査となってしまう。また、現在では、非破壊検査を行えるような原子炉格納容器内に持ち込める小型可搬のX線回折装置は開発され
ていない。
【解決手段】
応力腐食割れの原因となる研削加工や溶接により生じる引っ張り応力が残留するステンレス鋼に対して、超短パルスレーザー光を集光することにより引っ張り応力が残留する表面層部分を蒸発除去し、さらに圧縮応力を残留させることで応力腐食割れを防止する方法。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


従来より、沸騰水型原子炉の格納容器内部のシュラウドや再循環系配管などの交換不可能な部材に対しては、炭素含有量を減じたオーステナイト系ステンレス鋼で構成されており、溶接により生じる温度上昇によって粒界に沿って生じる炭素―クロム化合物の析出が抑制されているために長期にわたる粒界腐食割れに対する耐性を有している。



また、溶接や研削加工により材料表面に生じる引っ張り応力の残留は応力腐食割れを誘引するが、これに対しては1)ショットピーニング(特許文献1)、2)ウォータジェットピーニング、3)レーザーピーニング(特許文献2)等の種々の表面改質技術の開発が行われている。これらの技術はいずれも表面に対して、それぞれ、1)高圧空気あるいは遠心力により加速された微小鋼球の衝撃、2)1000気圧程度の超高圧による水撃作用とキャビテーションが破壊する際の衝撃、3)パルスレーザー光を水中で集光することによりプラズマの膨張が抑制されることで増強した衝撃など、材料表面を強く打撃することにより残留する引っ張り応力を圧縮応力に変化させるものである。



又、レーザーピーニングに関する成果をまとめた総合論文(非特許文献1)には、QスイッチYAGレーザーを用いて水中に置いたステンレス試料表面を照射し、材料内部に圧縮応力を生じさせることで応力腐食割れの現象を改善できることを示している。

【特許文献1】特開平7-266230号(ショットピーニング)

【特許文献2】特開平7-248397号(レーザーピーニング)

【非特許文献1】佐野雄二著、「高出力レーザの水中照射による金属材料表面の残留応力改善」、レーザー加工学会誌、第9巻2号、39-46頁、2002年

産業上の利用分野


この発明は、金属表面に残留した引っ張り応力の除去方法に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、ステンレス鋼表層部分に残留した引っ張り応力を超短パルスレーザー光による蒸発により除去する新たな応力除去方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
気体中または真空中で、引っ張り応力が残留するステンレス鋼に対して、1ピコ秒以下のパルス長さを有する超短パルスレーザー光を、ステンレス鋼表面でのエネルギーフルエンスが平方センチ当たり1ジュール以下となるように集光することにより引っ張り応力が残留する表面層部分を蒸発除去し、蒸発により新たに生じた表面層に熱による新たな引っ張り応力を生じさせないことを特徴とする応力腐食割れ防止方法

【請求項2】
ステンレス鋼が、原子炉圧力容器内のシュラウド及び再循環系配管のステンレス鋼材料である、請求項1に記載の方法

【請求項3】
引っ張り応力を除去した後、前記新たに生じた表面層に前記超短パルスレーザー光を繰り返し照射して、当該表面層に圧縮応力を導入する、請求項1または2に記載の方法。
産業区分
  • 加工
  • 原子力
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004212833thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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