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露光方法 UPDATE

国内特許コード P06A008979
整理番号 TDU-075
掲載日 2006年6月16日
出願番号 特願2004-174807
公開番号 特開2005-331893
登録番号 特許第4521539号
出願日 平成16年5月18日(2004.5.18)
公開日 平成17年12月2日(2005.12.2)
登録日 平成22年6月4日(2010.6.4)
発明者
  • 堀内 敏行
  • 橋本 浩平
  • 武内 翔
  • 松岡 敏治
  • 佐々木 信夫
出願人
  • 学校法人東京電機大学
発明の名称 露光方法 UPDATE
発明の概要 【課題】本発明が解決しようとする課題は、被露光試料の側表面に高い間隔精度で繰り返しパターンを形成できる露光方法を提供できるようにすることである。
【解決手段】 原図基板上の繰り返しパターンを被露光試料の側表面に露光するに際し、露光する工程と、被露光試料の側表面が該繰り返しパターンの1周期に相当する距離に露光倍率を乗じた距離またはその整数倍だけ回転するように該被露光試料を回転させる工程とを、交互に繰り返す。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


光リソグラフィ技術は、半導体ウエハなどの被露光試料の表面にレジストなどの感光性材料を付し、可視光や紫外光などによって該感光性材料の特定の場所を露光し、現像により露光した場所もしくは非露光の場所のみに前記感光性材料を残すことにより感光性材料の微細パターンを形成する技術である。



通常、光リソグラフィは半導体ウエハなどの平面度の良い平板状の被露光試料の表面に対して行われ、円柱面状、円錐面状、鼓面状、樽面状、瓢箪面状などの側面を持つ被露光試料の側表面に光リソグラフィを施す方法は確立されていない。



円柱状の被露光試料の側表面に露光を施す研究段階の方法としては、焦点深度が深いX線近接露光を用いる図8に示す方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照



この方法では、図8に示すように、円柱状の被露光試料41をチャック42で保持し、ラインアンドスペースパターン43を有するX線マスク44を該被露光試料41に近接して配置し、シンクロトロン放射光(SR光)のX線45を照射する。



被露光試料41の軸線に対してラインアンドスペースパターン43は形成しようとする螺旋パターンのリードに合わせてわずかに傾けて配置し、露光後、該被露光試料41を回転ステージ46により軸周りに矢印47のごとく180度回転させて反対側からも同様にラインアンドスペースパターン43を露光する。



しかし、X線近接露光は、X線マスクが高価格であるため、少量多品種生産には向かない。



また、図8のようにラインアンドスペースパターン43の方向がほぼ被露光試料41の軸に直角の方向の場合にはよいが、ラインアンドスペースパターン43の方向が軸方向に近い場合には、被露光試料41の中心部から離れて側面に近くなる程、精度良くパターンを転写することが難しくなり、真横に相当する部分ではパターンが解像しなくなる。



さらに、180度回転させて反対側から露光する時に、最初に露光した側の全部が反対側に行ってしまうため、位置を合わせることが難しく、両側から露光したパターンがつなぎ目でずれてしまうという問題もある。



一方、レーザ光の走査露光により円柱状の被露光試料の側表面に露光を施す、図に示す方法も考えられている(例えば、非特許文献2参照



この方法では、図9に示すように、円柱状や円筒状の被露光試料51を直線、回転ステージ52によって矢印53のごとく回転させたり、矢印54のごとく直線移動してレーザビーム55に対して走査し、被露光試料51の表面を任意の形状に露光する。



レーザビーム55は、レーザ光源56から射出されビームピンホール57で整形され、写真引き伸ばし機用レンズ58を用いて絞っている。



レーザビーム55を走査するには、被露光試料51を回転させたり、直線移動させたりする代りにレーザビーム55の位置をミラーなどによって動かして走査してもよく、被露光試料51の回転および/または移動とレーザビーム55の移動とを組み合わせて走査してもよい。



しかしながら、この方法は微小なビームで広い側表面を順次走査露光する方法であるため、露光に時間がかかり、量産品の製造には適さない。



従来の方法には、上記のように各方法それぞれに問題点があるため、より良い方法として、図2に例を示す投影露光装置を用いた方法が考えられる。



図2は、原図基板1上のパターン2を、投影光学系3を介して被露光試料4の側表面上に投影露光する装置の例を示している。投影光学系3はレンズでも良く、ミラーを用いた投影光学系でも良く、レンズとミラーを組み合わせた投影光学系でもよい。



原図基板1は石英などの透過基板にクロムなどの不透過材料で遮光部を形成したレチクルまたはマスクでもよく、金属や半導体などの不透過薄板または不透過薄膜に貫通穴を設けたステンシルマスクでもよく、写真フィルムを用いて透過部と不透過部を設けたレチクルまたはマスクでもよく、透過部と不透過部があれば任意である。



光源5から発せられる露光光線を、必要に応じて照明光学系7により光束を調整した後、原図基板1に当てて照明し、該原図基板1上のパターン2を投影光学系3により投影露光して被露光試料4の側表面上に光像8を作る。そして、該側表面上に塗布するなどして付したレジストなどの感光性材料を、前記光像8の強度分布に応じて感光させる。



平面状の原図基板1上のパターン2は、投影光学系3によって結像面となる平面上に投影され、光像8は該結像面を中心に投影光学系3の焦点深度の範囲であれば明瞭な明暗コントラストで形成される。



したがって、被露光試料4を回転ステージ10に取り付けて、一度の露光により該被露光試料4の前記原図基板1と対向する投影光学系3の焦点深度範囲内の側表面にパターン2を投影露光し、投影露光の度毎に該被露光試料4を矢印11のごとく回転させて露光を繰り返せば、該被露光試料4の側表面を全周にわたって投影露光することができる。ここで、12は投影光学系3の光軸12である



被露光試料4上に投影される光像8の寸法は、原図基板1上のパターン2の寸法に投影光学系3の投影倍率を乗じた寸法となる。



この方法によれば、投影光学系3の焦点深度範囲内に入る被露光試料4の側表面を一度に露光することができるため、微小なビームで順次露光して行く走査露光よりも能率的で生産性が高い。



図5は、原図基板1上のパターン2を円柱状の被露光試料4の側表面に付した感光性材料上に投影露光する場合の説明図である。円柱状の被露光試料4に感光性材料9としてネガ型レジストが塗布されており、基板1aに遮光体bを付した原図基板1上にパターン2として、5本の等間隔透過スペースパターン2a、2b、2c、2d、2eからなるラインアンドスペースパターンが設けられている場合を想定している。



被露光試料4の側表面の感光性材料9に前記スペースパターン2a、2b、2c、2d、2eを投影露光したとすると、図5(a)に示す部分33a、33b、33c、33d、33eが感光し、感光部分33a、33b、33c、33d、33eの寸法は、原図基板1上のスペースパターン2a、2b、2c、2d、2eの寸法に投影光学系3の投影倍率を乗じた寸法となる。34a、34b、34c、34dは非感光部である。



光像8ができる結像面に対し、主光線が投影光学系3の光軸12に平行になるように照射されるとすると、感光性材料9は、図5(a)に示すように、投影光学系3の光軸12に平行な方向に感光する。



このため、露光後、現像して得られる感光性材料9のパターン35a、35b、35c、35d、35eの断面形状は、図5(b)に示すように、側壁が投影光学系の光軸12の方向に対称になり、露光領域の中心から離れるにつれて、側表面の法線36a、36b、36c、36d、36eに対して傾いた断面形状を持つパターンが形成されてしまう。



また、このような形でパターンが形成されると、原図基板1上のスペースパターン2a、2b、2c、2d、2eが等間隔のパターンであっても、被露光試料4の側表面に形成されるパターン35a、35b、35c、35d、35eの円周方向に測った間隔は、該側表面の投影光学系3の光軸12に対する傾斜角に応じて不等間隔となってしまう。



ところで、被露光試料4を回転ステージ10に取り付けるには、回転ステージ10上に設けたチャックで被露光試料4を掴んだり、回転ステージ10上に設けた合わせ面に被露光試料4を押し付けて固定したり、回転ステージ10と被露光試料4のいずれか片方に位置決め穴、他方に位置決め突起を設け、該位置決め穴に該位置決め突起をはめ込んだり、被露光試料4の外周を位置決め突起として利用し、回転ステージ10の穴にはめ込んだりすることが必要である。



しかしながら、被露光試料を固定する際、該被露光試料4の幾何学的な中心軸と、回転ステージ10の回転中心軸とが、必ずしも精度良く合致するとは限らない。



チャックで被露光試料4を掴んで固定する場合には、複数の爪の動きにばらつきがあり、偏芯する。また、回転ステージ10上に設けた合わせ面に被露光試料4を押し付けて固定する場合には押し付け強さ、押し付け方向、固定時の締め付けのばらつきによって被露光試料4の位置がばらつく。位置決め穴に位置決め突起をはめ込む場合は、着脱可能なすきまばめとするため、はめあい隙間の分だけ取り付け位置がばらつく。さらに、位置決め穴や位置決め突起の形状や寸法の不確かさに起因する位置決め穴中心軸や位置決め突起中心軸のずれも影響する。



被露光試料4の幾何学的な中心軸と、回転ステージ10の回転中心軸とが合致しないと、被露光試料4の露光結果に不都合が生じる。被露光試料4が円柱状の場合を例にとってこの不都合について説明する。



図6は被露光試料4の幾何学的な中心軸と回転ステージ10の回転中心軸とが合致しない場合の不都合を説明する図であり、被露光試料4の回転軸に直角な断面を示している。



被露光試料4が、外形円の幾何学的な中心Oに対してx方向に距離e、y方向に距離eだけ偏芯した点O’を回転中心として回転ステージ10により回転させられるとする。回転ステージ10は回転角度を制御して動かすステージであり、前記回転中心O’まわりの回転角が制御される。



したがって、図6において、被露光試料4の断面上で点O’に最も近い点A付近が角度θ回転すると、被露光試料4の表面の動きは弧AA’となり、AA’=rθとなる。ここで、rはO’A間の距離である。



また、被露光試料4の断面上で点O’から最も遠い点B付近が角度θ回転すると、被露光試料4の表面の動きは弧BB’となり、BB’=rθとなる。ここで、rはO’B間の距離である。



被露光試料4の断面を真円とし、半径をr、回転中心O’の被露光試料4の中心Oに対する偏芯量をeとすれば、r=r-e、r=r+eであり、BB’-AA’=2eθとなる。



このため、被露光試料4を一定の回転角θだけ回転させても、A部では被露光試料4の側表面が少ししか動かず、B部では被露光試料4の側表面が多く動くという現象を生じる。



したがって、被露光試料4を回転させて側表面に繰り返してパターンを形成すると、A部ではパターンが密になり、B部ではパターンが疎になるという不都合が生じる。



次に、被露光試料4を回転させ、側表面に繰り返してパターンを形成する場合を考える。図7は被露光試料4の側表面にパターンを単純に接続して投影露光する方法の説明図である。



図7(a)は、スペースパターン2a、2b、2c、2d、2eの露光により被露光試料4の側表面上に付した感光性材料9の対応する部分33a、33b、33c、33d、33eが感光した状態を示す。ここで、34a、34b、34c、34d、34eは非感光部分である



露光後、感光部分33a、33b、33c、33d、33eに非感光部分34a、34b、34c、34d、34eの1個分を加えた円周長さ分だけ、被露光試料4を回転させ、再度露光を行えば、今度は図7(b)に示すように、部分37a、37b、37c、37d、37eが感光する。38a、38b、38c、38d、38eは非感光部分である。



このようにして被露光試料4を露光すると、例えば、感光性材料9がネガ型レジストの場合、露光後に現像を行うと、感光部分33a、33b、33c、33d、33eおよび37a、37b、37c、37d、37eに対応して、被露光試料4の側表面には図7(c)に示すように感光性材料9のパターン39として、39a、39b、39c、39d、39e、39f、39g、39h、39i、39jが形成される。



しかしながら、パターン39のピッチを測定すると、露光面が円柱面をなしているため、最初の露光時に露光領域中央付近で露光されて形成されるパターン39b-39cや39c-39dの間隔と、露光領域の端で露光されて形成されるパターン39a-39bや39d-39eの間隔とが異なってしまう。同様に、2回目の露光時に露光領域中央付近で露光されて形成されるパターン39g-39hや39h-39iの間隔と、露光領域の端で露光されて形成されるパターン39f-39gや39i-39jの間隔とが異なってしまう。



また、最初の露光に対応してできるパターン39a、39b、39c、39d、39eと2回目の露光に対応してできるパターン39f、39g、39h、39i、39jとの間隔、すなわちパターン39eとパターン39fとの間隔は、回転ステージ10の回転中心と該被露光試料4の断面の幾何学的な中心との不合致、該被露光試料4の断面の真円からのずれ、回転ステージ10の回転誤差やばらつきなどに起因して、特異な寸法となり、同時露光で形成されたパターン39a、39b、39c、39d、39eや39f、39g、39h、39i、39jに挟まれたパターン間隔とは必ずしも合致しない。



回転軸部品の表面の一部に軸方向のラインアンドスペースパターンを形成し、エンコーダのマークとして利用する場合には、パターンの間隔が不均一になると、マークの通過数や通過時間間隔をカウントして該回転軸の回転速度や回転角度を計測すると、該回転軸部品が実際は等速で回転しているにもかかわらず、見掛け上、1回転する間に速度の増減が繰り返されているかのように計測されたり、実際と異なる角度回転したかのごとく計測されたりする不都合が生じる。



また、回転軸部品の表面の一部に軸受溝を作るのに利用する場合には、パターンの間隔が不均一になると、溝の位置間隔が分布を持つこととなるため、全周で支持力が一様とならず、しかも、回転に伴って該回転軸部品の円周上における支持力の強弱分布が移動する。そのため、回転に同期した微振動が発生したり、該回転軸部品を使用する機械の他部と共振したり、振動音が発生するといった不都合が起こる。
【非特許文献1】
Digest of Papers,Microprocesses and Nanotechnology 2003,2003年,p.156,157
【非特許文献2】
2002年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集,2002年,p.564

産業上の利用分野


本発明は、円柱面状、円錐面状、鼓面状、樽面状、瓢箪面状などの側面を持つ被露光試料の側表面に繰り返しパターンを露光するための露光方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
光源から発せられる露光光線を原図基板上の繰り返しパターンに照射して、前記繰り返しパターンを投影光学系により幾何学的な中心軸を有する回転対称体からなる被露光試料の側表面に投影露光する工程と、
前記被露光試料の側表面が前記繰り返しパターンの1周期に相当する距離に前記投影光学系の倍率を乗じた距離または該距離の前記繰り返しパターンの繰り返し回数未満の整数倍だけ回転するように前記被露光試料を前記幾何学的な中心軸周りに回転させる工程とを含み、
前記両工程を交互に繰り返して、前記被露光試料の側表面上の同一露光箇所を、前記原図基板上の繰り返しパターンのうちの複数のパターンによって重畳して露光し、且つ、前記繰り返しパターンへの1回の露光時間は適正な露光時間の約1/同一露光箇所を繰り返して露光する回数とすることを特徴とする露光方法

【請求項2】
光源から発せられる露光光線を原図基板上の繰り返しパターンに照射して、前記繰り返しパターンを投影光学系により幾何学的な中心軸を有する回転対称体からなる被露光試料の側表面に投影露光する工程と、
前記被露光試料の側表面が前記繰り返しパターンの繰り返し回数の約数でなく、且つ、前記繰り返しパターンの繰り返し回数未満の倍数に相当する距離に前記投影光学系の倍率を乗じた距離だけ回転するように前記被露光試料を前記幾何学的な中心軸周りに回転させる工程とを含み、
前記両工程を交互に繰り返して、前記被露光試料の側表面上の同一露光箇所を、前記原図基板上の繰り返しパターンのうちの複数のパターンによって重畳して露光し、且つ、前記繰り返しパターンへの1回の露光時間は適正な露光時間の約1/同一露光箇所を繰り返して露光する回数とすることを特徴とする露光方法
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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