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サイアロンセラミックス多孔体及びその製造方法 新技術説明会

国内特許コード P06A009042
整理番号 RP11P20
掲載日 2006年6月16日
出願番号 特願2002-049935
公開番号 特開2003-246676
登録番号 特許第4420171号
出願日 平成14年2月26日(2002.2.26)
公開日 平成15年9月2日(2003.9.2)
登録日 平成21年12月11日(2009.12.11)
発明者
  • 大司 達樹
  • 楊 建鋒
出願人
  • 独立行政法人産業技術総合研究所
発明の名称 サイアロンセラミックス多孔体及びその製造方法 新技術説明会
発明の概要 【課題】 耐食性が優れた高強度なサイアロンセラミックス多孔体、その製造方法及びその用途を提供する。
【解決手段】 単一なサイアロン結晶粒子からなり、粒界相が存在しない組織を有するセラミックス多孔体であって、窒化ケイ素を主成分とし、アルミナと窒化アルミニウムを添加、或いはシリカと窒化アルミニウムを添加して焼結することにより生成させたβサイアロン結晶相を有してなり、平均気孔径が2μm以下で且つ気孔率が35%以上であり、曲げ強度が50MPa以上であることを特徴とするセラミックス多孔体、その製造方法、及び当該セラミックス多孔体からなる耐食性フィルター部材。
従来技術、競合技術の概要
従来、多孔質セラミックスは、例えば、脱塵、ガス分離、固体分離等の各種フィルター材料、触媒担体、吸着材、吸音材、断熱材、センサーなどとして利用されている。当該多孔質フィルターは、特に、高温の腐食環境下での脱塵フィルターや触媒担体等として利用される場合には、優れた耐熱性、耐食性、耐熱衝撃性、強度などが求められる。しかしながら、上記多孔質セラミックスは、フィルターや触媒担体等の用途においては、高い気孔率が求められる場合が多く、そのような場合には、耐熱性、耐食性、耐熱衝撃性、強度などの特性が損なわれることが多い。
【0003】
このような多孔質セラミックスとしてよく知られているものに、アルミナ、シリカ、アルミナシリカ、チタニア、コーディライト等の酸化物系セラミックスと、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の非酸化物系セラミックスがある。これらのうち、酸化物系セラミックスは、一般に、化学的安定性に優れているが、耐熱性、耐熱衝撃性、強度に劣る場合が多い。一方、非酸化物系セラミックスの場合、窒化ケイ素セラミックスは、耐熱衝撃性や強度に優れているが、耐食性に劣り、また、炭化ケイ素セラミックスは、耐熱性、耐食性に優れているが、耐熱衝撃性、強度に劣る場合が多い。
【0004】
窒化ケイ素粉末をアルミナ及び窒化アルミニウムと一緒に焼結すると、ケイ素はアルミニウムと、窒素は酸素と置換され、サイアロン(Si-Al-O-N)になる。サイアロンセラミックスは、粒界相が残されないため、耐熱・耐食性の向上が期待できる。従来、高気孔率のサイアロンセラミックス多孔体の製造方法として、例えば、特開平6-116054号公報に記載されているように、まず、緻密体を作製して、得られた焼結体について、エッチング処理し、サイアロン結晶粒子以外の相を溶出除去することにより、多孔体を製造する方法がある。しかし、この種の製造方法は、作製工程が複雑なために、コストが高く実用化にはその適用が難しいという問題がある。
産業上の利用分野
本発明は、サイアロンセラミックス多孔体、その製造方法、及びその用途に関するものであり、更に詳しくは、微小な気孔を多量に含み、しかも、耐食性が優れた高強度なサイアロンセラミックス多孔体、その製造方法、及び当該サイアロンセラミックス多孔体からなるフィルター、担体、及び吸着機能を有する製品に関するものである。本発明のセラミックス多孔体は、耐熱性、耐食性及び耐熱衝撃性が要求される高温脱塵フィルター、触媒用担体、及び吸着材等として有用である。
特許請求の範囲 【請求項1】 単一なサイアロン結晶粒子からなり、粒界相が存在しない組織を有し、少なくとも35体積%の気孔率を有する、高気孔率を維持しつつ、耐熱性、耐食性及び機械的強度を兼ね備えたサイアロンセラミックス多孔体であって、
窒化ケイ素を主成分とし、アルミナと窒化アルミニウムを添加、或いはシリカと窒化アルミニウムを添加し、焼結助剤として1重量%以下の微量のイットリアないしイッテルビアを添加して焼結することにより生成させた一般式Si6-zAl8-z(zは4以下の自然数を示す)で表される単結晶のβサイアロン結晶相を有してなり、高分解能電子顕微鏡観察により粒界に非結晶相がなく、平均気孔径が大きくても2μmで且つ曲げ強度が少なくても50MPaであることを特徴とするセラミックス多孔体。
【請求項2】 主成分であるβサイアロン結晶相以外のセラミックス成分を含有しないことを特徴とする、請求項1に記載のセラミックス多孔体。
【請求項3】 気孔率が35体積%以上、60体積%以下の範囲であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のセラミックス多孔体。
【請求項4】 出発原料が、βサイアロン組成になる原料粉末の、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、及びアルミナの各粉末と、焼結助剤のイットリアの混合物から成り、サイアロン結晶粒子が、主として、一般式Si6-zAl8-z(zは4以下の自然数を示す)で表されるβ型サイアロン系であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のセラミックス多孔体。
【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項に記載の単一なサイアロン結晶粒子からなり、粒界相が存在しない組織を有し、少なくとも35体積%の気孔率を有する、高気孔率を維持しつつ、耐熱性、耐食性及び機械的強度を兼ね備えたサイアロンセラミックス多孔体を製造する方法であって、
平均粒径が大きくても3μmの窒化ケイ素粉末に、アルミナと窒化アルミニウムを添加、或いはシリカと窒化アルミニウムを添加し、焼結助剤として1重量%以下の微量のイットリアないしイッテルビアを添加して混合し、これを成形した後、少なくとも6気圧の窒素雰囲気中又は窒素を含む不活性雰囲気中において1200℃以上で1900℃以下の温度で焼結して一般式Si6-zAl8-z(zは4以下の自然数を示す)で表される単結晶のβ型サイアロン粒子を生成させて緻密化を阻害し、それにより、微細な気孔を多量に含み、かつ粒界ガラス相が存在しない組織を有するセラミックス多孔体とすることを特徴とするセラミックス多孔体の製造方法。
【請求項6】 サイアロンのz値、焼結助剤の添加及び焼結条件を調整することにより、気孔率を制御することを特徴とする、請求項5に記載のセラミックス多孔体の製造方法。
【請求項7】 請求項1から4のいずれか1項に記載のセラミックス多孔体からなることを特徴とするフィルター、触媒用担体、又は吸着機能を有する耐食性部材。
産業区分
  • 窯業
  • その他無機化学
  • 混合分離
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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