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金属酸化物ナノチューブ及びその製法 新技術説明会

国内特許コード P06A009050
整理番号 A121P165
掲載日 2006年6月16日
出願番号 特願2002-150356
公開番号 特開2004-026509
登録番号 特許第3821223号
出願日 平成14年5月24日(2002.5.24)
公開日 平成16年1月29日(2004.1.29)
登録日 平成18年6月30日(2006.6.30)
発明者
  • 清水 敏美
  • ヂォン,ヂォンホア
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
  • 独立行政法人産業技術総合研究所
発明の名称 金属酸化物ナノチューブ及びその製法 新技術説明会
発明の概要

【課題】らせん状繊維(特願2001-239014)を利用して、全く新規な金属酸化物のみから成る金属酸化物ナノチューブを作成した。
【解決手段】1~2nm及び3~7nmの範囲にある2つのピーク穴径を有する穴径分布を有し、二重らせんを構成し、中空シリンダー状である、水酸基を含んでもよい金属酸化物のみから成る金属酸化物ナノチューブである。このチューブは、水中又は水とアルコールの混合液中で下記化学式
【化1】

で表される化合物1及び下記化学式
【化2】

(式中、A及びBは、それぞれ同じであっても異なってもよく、糖の残基を表し、Rはアルキル基を表し、R’は水素原子又はアルキル基を表す。)で表される化合物2とを溶解させて静置する段階、更に金属酸化物の前駆体を混合する段階、更に金属酸化物の前駆体を金属酸化物とするための触媒を混合する段階、前段階により生成したゲルを焼成する段階から成る方法により得ることができる。この金属酸化物ナノチューブの水素吸蔵能はきわめて高い。
【選択図】  図6

従来技術、競合技術の概要
本発明者らは、特定の構造の有機物が溶液中で自己集合することにより形成されるナノメートルサイズの集合体の研究を行っており(John, G.; Masuda, M.; Okada, Y.; Yase, K.; Shimizu, T. Adv. Mater. 2001, 13, 715. : Masuda, M.; Hanada, T.; Okada, Y.; Yase, K.; Shimizu, T. Macromolecules 2000, 33, 9233. : Nakazawa, I.; Masuda, M.; Okada, Y.; Hanada, T.; Yase, K.; Asai, M.; Shimizu, T. Langmuir 1999, 15, 4757. : Shimizu, T.; Masuda, M. J. Am. Chem. Soc. 1997, 119, 2812.:特願2001-239014:特願2001-248636等)、このような研究の途上で、気体吸蔵能、特に水素吸蔵能が優れたナノチューブを見出した。
【0003】
このような水素吸蔵能を有する材料として、カーボンナノチューブやカーボンファイバーなどのナノメートルオーダーの空間や空隙のある材料が知られている(WO00/40509、特開2002-54559等)。特に、一部のカーボンナノチューブにおいて、4~8重量%の水素吸蔵力を示した実験例はあるが、実質的ではない高い圧力条件であったり、液体窒素温度条件下での測定例であるという欠点を有しており、不可逆な条件下のみで作用するため、繰り返し使用ができないという欠点も有している(例えば、J. Richter, R. Seidel, R. Kirsch, M. Merting, W. Pompe, J. Plaschke, H. Schacker, Adv. Mater., 12, 507 (2000). P. Chen, X/ Wu, J. Lin, K.L. Tan, Science, 285, 91 (1999).)。
一般に、普通乗用車が500km走行するに必要な水素ガスを車内に貯蔵するためには、3重量%程度の水素吸蔵能力が必要とされ、これが実用レベルとして目標とされている。しかし、ばらつきはあるが水素吸蔵能力として、単層カーボンナノチューブで約3重量%以下、カーボンファイバーで約1.5重量%以下、活性炭で約0.6重量%が知られており、この目標に達しているとは言い難い。そればかりか、単層及び多層カーボンナノチューブは非常に高価であり、大量生産が不向きなど多くの解決すべき問題があった。
【0004】
また、この他の水素吸蔵材料としてナノメートルオーダーの空隙を有する水素吸蔵合金、メゾポーラス材料、多孔性有機材料などが知られているが(特開2002-105609等)、実用化レベルに充分な水素吸蔵能力を示す性能に達していない。特に水素吸蔵合金では比重が大きい、毒性がある、あるいは希少高価な金属が有効成分であったり、水素吸脱着に伴い微粉末化するなどの解決すべき問題があった。
産業上の利用分野
この発明は、自己集積性をもつ有機化合物から成るハイドロゲルを鋳型にして製造されたケイ素酸化物のみから成る金属酸化物ナノチューブに関し、より詳細には、ケイ素酸化物から構成される中空シリンダー状微小構造を持ち気体吸蔵能、特に水素吸蔵能を有する金属酸化物ナノチューブに関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 Brunauer-Emmett-Teller(BET)法により測定した場合に1~2nm及び3~7nmの範囲にある2つのピーク穴径を有する穴径分布を有し、該1~2nmのピーク穴径に相当する穴径分布を有する中空シリンダー状の2本のナノチューブから成り、該2本のナノチューブが該3~7nmのピーク穴径に相当するナノチューブ間のピーク間隔を有する二重らせんを構成し、水酸基を含んでもよいケイ素酸化物のみから成金属酸化物ナノチューブ。
【請求項2】 水中又は水とアルコールの混合液中で下記化学式
【化学式1】
で表される化合物1及び下記化学式
【化学式2】
(式中、A及びBは、それぞれ同じであっても異なってもよく、糖の残基を表し、Rはアルキル基を表し、R’は水素原子又はアルキル基を表す。)で表される化合物2とを溶解させて静置することにより形成するらせん状繊維を鋳型として形成された請求項1に記載の金属酸化物ナノチューブ。
【請求項3】 請求項1又は2に記載の金属酸化物ナノチューブから成る気体吸蔵材。
【請求項4】 請求項1又は2に記載の金属酸化物ナノチューブから成る水素吸蔵材。
【請求項5】 水中又は水とアルコールの混合液中で下記化学式
【化学式1】
で表される化合物1及び下記化学式
【化学式2】
(式中、A及びBは、それぞれ同じであっても異なってもよく、糖の残基を表し、Rはアルキル基を表し、R’は水素原子又はアルキル基を表す。)で表される化合物2とを溶解させて静置する段階、更にケイ素酸化物の前駆体を混合する段階、更にケイ素酸化物の前駆体をケイ素酸化物とするための触媒を混合する段階、前段階により生成したゲルを焼成する段階から成る、水酸基を含んでもよいケイ素酸化物のみから成る金属酸化物ナノチューブの製法。
【請求項6】 前記ケイ素酸化物の前駆体がケイ素のアルコキシドである請求項に記載の製法。
【請求項7】 前記最初の段階が水とアルコールの混合液中で行われ、該アルコールの炭素数が4以下であり、混合液中のアルコールの割合が10~50重量%である請求項5又は6に記載の製法。
【請求項8】 前記触媒が塩基性触媒である請求項5~7のいずれか一項に記載の製法。
【請求項9】 前記化合物1及び化合物2の合計に対する化合物1の割合が20~90モル%であり、前記化合物1に対する前記ケイ素酸化物の前駆体中のケイ素の割合が10~150倍当量である請求項5~8のいずれか一項に記載の製法。
【請求項10】 前記A及びBが、それぞれ同じであっても異なってもよく、アルドピラノースの6員環に結合するいずれか一の水酸基の水素を除いた残基を表す請求項5~9のいずれか一項に記載の製法。
【請求項11】 前記アルドピラノースがグルコピラノース又はガラクトピラノースである請求項10に記載の製法。
【請求項12】 前記化合物1のアルカノイルアミノ基(-NHCOR)が糖残基Aに対してパラ位にあり、前記化合物2のアミノ基(-NR’H)が糖残基Bに対してパラ位にあり、A及びBが同一の糖残基であり、Rが炭素数6~20の直鎖のアルキル基であり、R’が水素原子である請求項5~11のいずれか一項に記載の製法。
産業区分
  • 無機化合物
  • その他無機化学
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2002150356thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 分子複合系の構築と機能 領域
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