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酸化膜の形成方法、半導体装置、半導体装置の製造方法、SiC基板の酸化方法とそれを用いたSiC-MOS型半導体装置およびそれを用いたSiC-MOS型集積回路 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P06P003545
整理番号 Y2004-P064
掲載日 2006年7月13日
出願番号 特願2005-093279
公開番号 特開2005-311352
登録番号 特許第4567503号
出願日 平成17年3月28日(2005.3.28)
公開日 平成17年11月4日(2005.11.4)
登録日 平成22年8月13日(2010.8.13)
優先権データ
  • 特願2004-093689 (2004.3.26) JP
発明者
  • 小林 光
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 酸化膜の形成方法、半導体装置、半導体装置の製造方法、SiC基板の酸化方法とそれを用いたSiC-MOS型半導体装置およびそれを用いたSiC-MOS型集積回路 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】 低電圧・低温で、半導体表面に、高品質の化学酸化膜を形成する。
【解決手段】 被処理用のシリコン基板1を、処理槽2内の酸化性溶液3に浸漬した状態で、シリコン基板1に電源4を接続する。処理槽2内に設置した、シリコン基板1と対向電極5との間で電圧を印加した状態で、シリコン基板1に硝酸等の酸化性溶液3を作用させて、前記シリコン1の表面に二酸化シリコン膜15を形成する。これにより、二酸化シリコン膜15の成長は、シリコン基板1と二酸化シリコン膜15との界面(シリコン基板1の表面)で起こる。その結果、低電圧・低温でありながら、二酸化シリコン膜15の厚さを任意に制御することができ、シリコン基板1表面に高品質の二酸化シリコン膜15が容易に形成できる。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


半導体装置、とりわけMOSトランジスタを用いる半導体集積回路などでは、高集積化、高密度化に伴う回路要素の微細化で、それに用いられる絶縁膜の性能向上が重要である。



この種の半導体集積回路では、MOSトランジスタのゲート絶縁膜は、通常、乾燥酸素や水蒸気などの酸化性気体中800℃以上の高温で加熱処理する,いわゆる高温熱酸化法により形成している。



高温熱酸化法以外には、有機シラン,例えばテトラエトキシシラン(TEOS)等を数百℃で熱分解させて、基板上に酸化膜を堆積させる化学気相成長(CVD)法、酸化物をスパッタ蒸着で形成するスパッタ蒸着法、プラズマ中で基板表面を酸化させるプラズマ酸化法などの酸化膜形成方法が周知である。



また、陽極酸化により基板表面を酸化させて酸化膜を形成する陽極酸化法として、例えば、電解質のフッ化水素酸水溶液中でシリコン基板に電圧を印加して、シリコンの多孔質陽極反応膜を形成した後、その多孔質陽極反応膜をシリコンの陽極酸化が可能な電解質,例えば濃燐酸中で陽極酸化を行う方法が知られている(例えば、特許文献1~3,非特許文献1~2参照)。



陽極酸化では、電圧印加によってシリコン基板のシリコンイオンを、二酸化シリコン膜の表面に移動させ、シリコン基板表面に二酸化シリコン膜を形成する。そして、二酸化シリコン膜と電解液との界面(二酸化シリコン膜の表面)で酸化反応を進行させることが目的で、シリコン基板からシリコンイオンを生成させる。さらに、そのシリコンイオンが二酸化シリコン膜中透過して二酸化シリコン膜と電解液との界面(二酸化シリコン膜の表面)に導くために、通常100V以上の大きな電圧の印加を必要とする(非特許文献2)。



一方、本発明者は、電圧印加による電気化学的酸化膜形成方法ではなく、化学的に酸化膜を形成する化学的酸化膜形成方法を提案している(特許文献4~7,非特許文献3~4)。例えば、シリコンなどの半導体基板の表面に、濃硝酸等の酸化性の強い薬液を用いて、1nm程度の薄い酸化膜を形成することを提案している(特許文献4)。



ところで、近年、シリコンカーバイド(SiC)は、ワイドギャップや、絶縁破壊電界,飽和電子速度,および熱伝導度などの優れた物性が注目され、パワーデバイスおよび高周波デバイスなどの半導体装置への応用が始まっている。



SiCは、Siと同様に、熱酸化によって酸化膜(二酸化シリコン膜)を形成できる。このため、SiCをパワーMOSFET(パワーデバイス)に適用すれば,システムの大幅な小型化とともに、オン抵抗(熱損失)の大幅な低減が可能である(非特許文献5)。



この場合でも、熱酸化によって設計時のゲート酸化膜の膜厚を、例えば、10nm以上とするには、1100℃以上で数時間の高温処理が必要となる。しかも、高温の熱酸化によって形成された酸化膜の界面準位は極めて大きく、SiC-MOSFET本来の特性を発揮できていない。



従って、デバイス応用の基本技術の確立には、酸化膜形成の低温化、短時間化、および酸化膜の界面準位の低減などのプロセスの改善が強く望まれている。
【特許文献1】
特開平3-6826号公報(平成3年(1991年)1月14日公開)
【特許文献2】
特開昭52-78374号公報(昭和52年(1977年)7月1日公開)
【特許文献3】
特開2003-133309号公報(平成15年(2003年)5月9日公開)
【特許文献4】
特開2004-47935号公報(平成16年(2004年)2月12日公開)
【特許文献5】
特開平9-45679号公報(平成9年(1997年)2月14日公開)
【特許文献6】
特開2002-57154号公報(平成14年(2002年)2月22日公開)
【特許文献7】
特開2002-64093号(平成14年(2002年)2月28日公開)
【非特許文献1】
応用物理 第44巻 第5号 497~506頁 1975年
【非特許文献2】
エレクトロニクス技術全書 MOSデバイス(1973年初版)徳山巍著,124~125頁
【非特許文献3】
J. Applied Physics Letters, 81, 18, pp3410-3412(2002)
【非特許文献4】
J. Applied Physics Letters, 94, 11, pp7328-7335(2003)
【非特許文献5】
応用物理 2005.3.(Vol.74 No.3 pp371~375)

産業上の利用分野


本発明は、酸化膜の形成方法、半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置に関するものであり、例えば、半導体集積回路などに用いられる金属-酸化物-半導体装置、すなわち、MOS(Metal Oxide-Semiconductor)における半導体の表面、とりわけシリコン基板等の表面に、所望の厚さの高品質の二酸化シリコン膜(絶縁膜)を、低温・低電圧で形成する半導体酸化膜の形成方法、半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置に関するものである。また、本発明は、シリコンカーバイド(SiC)基板に、低温かつ短時間で界面準位の良好な二酸化シリコン膜を形成するSiC基板の酸化方法とそれを用いたSiCMOS型半導体装置およびそれを備えたSiC-MOS型集積回路、並びにSiC-MOS型半導体装置およびSiC-MOS型集積回路の製造装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
半導体に電圧を印加した状態で、その半導体表面に化学酸化膜を形成する酸化膜形成工程を有する酸化膜の形成方法において、
上記酸化膜形成工程は、上記半導体に100V未満の電圧を印加した状態で、酸化性溶液またはその気体を上記半導体に作用させることにより、上記半導体表面で上記化学酸化膜を形成し、
上記酸化性溶液またはその気体が、硝酸溶液、その気体、またはそれらの混合物からなることを特徴とする酸化膜の形成方法。

【請求項2】
上記酸化膜形成工程は、上記電圧を印加する半導体を、酸化性溶液に浸漬して行うことを特徴とする請求項1に記載の酸化膜の形成方法。

【請求項3】
上記半導体がシリコンを含んでおり、
上記化学酸化膜が、シリコンの酸化膜であることを特徴とする請求項1または2に記載の酸化膜の形成方法。

【請求項4】
上記半導体が、単結晶シリコン、多結晶シリコン、非晶質シリコン、炭化シリコンおよびシリコン・ゲルマニウムから選ばれる少なくとも1つであって、
上記化学酸化膜が、シリコンの酸化膜であることを特徴とする請求項3に記載の酸化膜の形成方法。

【請求項5】
上記酸化膜形成工程は、上記半導体に5~20Vの電圧を印加することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の酸化膜の形成方法。

【請求項6】
上記酸化性溶液またはその気体が、共沸混合物であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の酸化膜の形成方法。

【請求項7】
上記酸化性溶液またはその気体が、水との共沸混合物である共沸硝酸またはその気体からなることを特徴とする請求項6に記載の酸化膜の形成方法。

【請求項8】
共沸温度以上に加熱した上記酸化性溶液またはその気体を、半導体に作用させることを特徴とする請求項6または7に記載の酸化膜の形成方法。

【請求項9】
半導体に、共沸濃度未満の酸化性溶液またはその気体を作用させることにより、上記半導体表面に、第1の化学酸化膜を形成する第1工程と、
上記第1の化学酸化膜に、共沸濃度以上の酸化性溶液またはその気体を作用させることにより、上記第1の化学酸化膜よりも厚い第2の化学酸化膜を形成する第2工程とを有する酸化膜の形成方法であって、
上記第1工程および上記第2工程の少なくとも一方の工程を、半導体に100V未満の電圧を印加した状態で、上記酸化性溶液またはその気体を、上記半導体に作用させることにより、上記半導体表面で上記化学酸化膜を形成し、
上記酸化性溶液またはその気体が、硝酸溶液、その気体、またはそれらの混合物からなることを特徴とする酸化膜の形成方法。

【請求項10】
上記酸化膜形成工程後に、上記化学酸化膜を窒化処理する窒化工程を行うことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の酸化膜の形成方法。

【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の酸化膜の形成方法によって化学酸化膜を形成する酸化膜形成工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。

【請求項12】
さらに、上記半導体の表面に化学酸化膜を形成した後、または、上記化学酸化膜を窒化処理した後、上記化学酸化膜上に、酸化膜、窒化シリコン膜、高誘電体膜および強誘電体膜のうち少なくとも一つの膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項11に記載の半導体装置の製造方法。

【請求項13】
請求項11または12に記載の半導体装置の製造方法によって得られた半導体装置であって、
上記酸化性溶液によって半導体が酸化された化学酸化膜を備えていることを特徴とする半導体装置。

【請求項14】
SiC基板を硝酸溶液中で100V未満の電圧を印加して正電位に保ち、前記SiC基板の表面に二酸化シリコン膜を形成することを特徴とするSiC基板の酸化方法。

【請求項15】
5~20Vの電圧を印加することを特徴とする請求項14に記載のSiC基板の酸化方法。

【請求項16】
SiC基板に硝酸溶液中で100V未満の電圧を印加して、前記SiC基板の表面に二酸化シリコン膜を形成する工程を含むことを特徴とするSiC-MOS型半導体装置の製造方法。

【請求項17】
5~20Vの電圧を印加することを特徴とする請求項16に記載のSiC-MOS型半導体装置の製造方法。

【請求項18】
請求項14または15に記載の酸化方法、または、請求項16または17に記載のSiC-MOS型半導体装置の製造方法によってSiC基板上に形成された二酸化シリコン膜を備えたSiC-MOS型半導体装置。

【請求項19】
請求項18に記載のSiC-MOS型半導体装置を備えたSiC-MOS型集積回路。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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