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有機材料含有デバイスに適した基板とその製造方法、およびこれを用いた有機材料含有デバイス コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P06P003693
整理番号 K014P60
掲載日 2006年7月13日
出願番号 特願2005-089544
公開番号 特開2005-322892
登録番号 特許第4706047号
出願日 平成17年3月25日(2005.3.25)
公開日 平成17年11月17日(2005.11.17)
登録日 平成23年3月25日(2011.3.25)
優先権データ
  • 特願2004-088212 (2004.3.25) JP
発明者
  • 村田 英幸
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 有機材料含有デバイスに適した基板とその製造方法、およびこれを用いた有機材料含有デバイス コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】分子デバイスを含む、有機材料の機能を利用する有機材料含有デバイスの構築に適した取り扱いが容易な基板を提供する。
【解決手段】 水素原子およびアミノ基が化学吸着した半導体表面を有する基板とする。このアミノ基は、例えばSi-N結合により固定されている。アミノ基は多くの官能基と化学反応しうる基であり、生体分子との親和性にも優れている。この表面は、大気中での取り扱いも容易である。アミノ基と有機分子とを反応させれば、有機分子と半導体表面とが化学的に一体に結合する。アミノ基は、例えば水素原子で終端された半導体表面にアンモニア等の窒素含有反応種を接触させ、この反応種に由来する窒素原子を含むアミノ基を半導体表面に化学吸着させて導入すればよい。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


有機EL素子に代表されるように、従来のデバイスにおける無機または半導体材料を有機材料で置換したデバイスが実用化に至っている。近年では、有機分子(生体分子を含む)を組織化して微細構造を実現する分子デバイスも注目されている。これら有機材料含有デバイスでは、有機材料を担持する基板として半導体基板が用いられることがある。半導体基板を用いると、その表面に作り込まれた素子により有機材料の機能を制御することもできる。デバイス特性を長期にわたって安定に保持するためには、有機材料を基板の表面に化学的に結合させて固定することが望まれる。



半導体基板上への有機材料の結合は、例えばシランカップリング剤を用いて行うことができる。シランカップリング剤は、半導体基板上の酸化膜(例えばシリコン基板上に形成したシリコン酸化膜)の表面に存在する水酸基と反応し、この反応の結果、半導体基板の表面に有機材料が固定される。



しかし、半導体基板上に絶縁性の酸化膜が存在すると、半導体基板と有機材料との間の電気的接続が難しくなる。例えば、シリコン基板上に有機EL素子を形成する場合、シリコン酸化膜の存在は有機材料への電荷注入を阻害する。また、シランカップリング剤を用いる方法では、有機材料をハロゲン化シリル基のような加水分解性の官能基で修飾する必要があるが、有機材料の化学的安定性によっては、このような修飾ができない場合もある。



半導体基板を10-10Torr程度の超高真空中で加熱して基板表面の反応性を高める方法も知られている。超高真空中での加熱により、半導体基板の表面には半導体原子の未結合手(ダングリングボンド)や半導体原子のダイマー結合(例えばSi=Si結合)が生成する。この表面に不飽和結合を有する有機材料を反応させると、有機材料が半導体基板に直接結合する。ハロゲン原子を表面に結合させ、表面の反応性を高めた半導体基板も知られている。ハロゲン原子を有機材料により置換すれば、半導体基板の表面に有機材料を直接結合できる。



しかし、未結合手やハロゲン原子の導入により表面の反応性を高めた半導体基板は、水分との反応性が非常に高いため、大気中で取り扱うことができない。このため、基板の保存、運搬工程、さらには有機材料を担持する工程、も制約を受ける。反応性を高めた基板の表面に有機材料を固定するには、例えば減圧雰囲気下で有機材料を蒸着すればよいが、生体分子のように、減圧下で加熱することによりその機能が失われる有機材料もある。



このように、現状では、有機材料の機能を利用する有機材料含有デバイスの構築に適し、かつ取り扱いが容易な基板は得られていない。



なお、半導体基板の表面、およびこの表面への有機分子の固定については、非特許文献1に詳しく解説されている。
【非特許文献1】
ジリアン・ブリアーク(Jillian Buriak)、「シリコンおよびゲルマニウム表面における有機金属化学」、ケミカル・レビューズ、アメリカン・ケミカル・ソサエティ、米国、2002年5月、102巻、5号、1272頁~1308頁

産業上の利用分野


本発明は、有機材料含有デバイスに適した基板とその製造方法に関し、さらに、この基板を用いた有機材料含有デバイスに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
水素原子およびアミノ基が化学吸着し、前記水素原子および前記アミノ基により終端されているSi(111)(1×1)面を有する基板。

【請求項2】
前記Si(111)(1×1)面が、周期的なステップ・テラス構造を有する原子レベルで平坦な面である請求項1に記載の基板。

【請求項3】
請求項1に記載の基板と、前記基板の前記半導体表面上に配置された有機材料とを含む有機材料含有デバイス。

【請求項4】
請求項1に記載の基板の半導体表面を終端するアミノ基と有機分子とを反応させ、前記有機分子を前記半導体表面に固定した有機材料含有デバイス。

【請求項5】
前記有機分子に含まれる炭素原子と前記アミノ基に含まれる窒素原子とが結合C-Nを形成している請求項に記載の有機材料含有デバイス。

【請求項6】
前記有機分子に含まれる炭素原子と前記アミノ基に含まれる窒素原子とが二重結合C=Nを形成している請求項に記載の有機材料含有デバイス。

【請求項7】
前記有機分子が、(-CH=N-)を含む請求項に記載の有機材料含有デバイス。

【請求項8】
前記有機分子が、下記式(1)で示される繰り返し単位を有する導電性有機分子である請求項に記載の有機材料含有デバイス。
(1)-R1-CH=N-R2-N=CH-
ただし、R1およびR2はそれぞれ独立に、主鎖長が0.65nm~4.0nmの範囲にあるπ電子共役鎖を主鎖とする基である。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005089544thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ 秩序と物性 領域
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