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部分放電開始電圧計測方法及びその装置

国内特許コード P06A009221
整理番号 4011
掲載日 2006年7月13日
出願番号 特願2004-214244
公開番号 特開2006-038471
登録番号 特許第4378478号
出願日 平成16年7月22日(2004.7.22)
公開日 平成18年2月9日(2006.2.9)
登録日 平成21年10月2日(2009.10.2)
発明者
  • 木村 健
  • 後根 総二郎
  • 大塚 信也
  • 匹田 政幸
出願人
  • 学校法人九州工業大学
発明の名称 部分放電開始電圧計測方法及びその装置
発明の概要

【課題】 この部分放電開始電圧計測方法及びその装置は,電気機器における導体間の絶縁状態の検出を部分放電開始電圧計測によって容易に且つ確実に検出する。
【解決手段】 容器1内の試料2に電圧波形と電圧上昇率を設定した繰り返し高電圧パルスを印加し,試料2に発生した部分放電の信号を検出装置で検出し,同時刻における分圧器5の出力を部分放電開始電圧として読み出し,それと同時に高電圧回路を遮断し,予め決められた一定時間休止する処理を繰り返す。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


近年,地球環境調和の観点から,新エネルギーのパワーエレクトロニクス応用や電気自動車への関心は増々大きくなっている。制御性,効率の良いインバータ機器が中心的な役割を果たす機器の一つとして注目されている。その一方で,大電流を遮断するために発生するEMI(Electromagnetic interference),高調波及びモータ制御の際発生するサージ等が問題となっている。IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor )等の高速スイッチングとサージインピーダンス差による反射によって,定格電圧の2~3倍の過渡的過電圧が発生し,モータ等で早期の絶縁破壊を引き起こす懸念があることが報告されている。該特殊な電圧波形はインバータサージと称され,近年,上記インバータサージによる絶縁劣化について世界的に研究されている。



従来,回転電機の絶縁診断方法が知られているが,該回転電機の絶縁診断方法は,例えば,非破壊かつ容易に回転電機がインバータ駆動できるか判別するものであり,サージ電源を用いて回転電機内サージ伝播速度及びケーブル-回転電機接続部の電圧増加率を計測し,計測したサージ伝播速度,電圧増加率と供試インバータの波頭長に基づいて,層間絶縁分担電圧を求め,回転電機の部分放電特性,課電寿命特性と比較する。層間絶縁分担電圧が層間絶縁の部分放電電圧未満か,層間絶縁分担電圧における課電寿命が回転電機全体の余寿命以上の場合には,供試インバータで駆動可と判断する。層間絶縁分担電圧が層間絶縁の部分放電電圧以上か,層間絶縁分担電圧における課電寿命が回転電機全体の余寿命未満の場合には,インバータ駆動不可と判断する(例えば,特許文献1参照)。



また,部分放電光平衡検出装置として,インパルス印加電圧下における立ち上がり時間の短い部分放電が計測可能であり,周波数帯域が広く,外部雑音の影響を受け難いものが知られている。該部分放電光平衡検出装置は,電源電圧をコロナの発生しない結合コンデンサとボイド等の欠陥部を有する供試コンデンサに印加した場合に,各コンデンサに流入する充電電流及び外部雑音によって各発光ダイオードが発光し,各発光出力が結合側フォトトランジスタ及び供試側フォトトランジスタでそれぞれ受光され,可変抵抗等の調整手段にて平衡されて2つの受光出力の差分が零とされる。供試コンデンサで部分放電が発生すると,供試側フォトトランジスタの出力には部分放電パルスが重畳されるので,2つの受光出力の差分として部分放電パルスが検出される(例えば,特許文献2参照)。



従来の電気機器の部分放電検出方法として,路上配電機器等の通電状態の電気機器の部分放電を電流計測により検出するものが知られている。該電気機器の部分放電検出方法は,通電状態の多回路開閉器の課電導体のケーブル導体に磁界プローブを近づけ,プローブにより課電導体を通流する電気機器の部分放電の電流を計測し,プローブの計測結果から部分放電を検出するものである(例えば,特許文献3参照)。

【特許文献1】特開2004-45307号公報(第1頁,図1)

【特許文献2】特開平7-92219号公報(第1頁,図1)

【特許文献3】特開2002-323531公報(第1頁,図1)

産業上の利用分野


この発明は,例えば,回転電機におけるコイル間の絶縁診断に利用できる部分放電開始電圧計測方法及びその装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
電気機器における互いに絶縁された導体間に少なくとも電圧波形と電圧上昇率が設定された繰り返し高電圧パルスを印加し,前記導体間に部分放電が発生すると,該部分放電の信号を検出装置で検出し,同時刻における分圧器の出力を部分放電開始電圧として読み出し,それと同時に高電圧回路を遮断し,予め決められた所定の一定時間休止する各処理を行い,前記各処理を予め決められた設定回数まで繰り返してデータ計測を行うことを特徴とする部分放電開始電圧計測方法。

【請求項2】
前記検出装置として光電子増倍管を使用し,前記部分放電によって発生する放電光の光強度を前記光電子増倍管で検出することを特徴とする請求項1に記載の部分放電開始電圧計測方法。

【請求項3】
前記検出装置として電磁波検出アンテナを使用し,前記部分放電によって発生する電磁波を前記電磁波検出アンテナで検出することを特徴とする請求項1に記載の部分放電開始電圧計測方法。

【請求項4】
前記検出装置として高周波変成器を使用し,前記部分放電によって発生する放電電流を前記高周波変成器の出力波形の変化で検出することを特徴とする請求項1に記載の部分放電開始電圧計測方法。

【請求項5】
前記検出装置として直列コンデンサを使用し,前記部分放電によって発生する放電電荷を前記直列コンデンサのコンデンサ波形の変化で検出することを特徴とする請求項1に記載の部分放電開始電圧計測方法。

【請求項6】
前記分圧器の出力として読み出された前記部分放電開始電圧の前記データを制御装置に蓄積し,インターネットに一部の前記データを転送することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の部分放電開始電圧計測方法。

【請求項7】
前記パルス電圧の印加から前記制御装置へのデータ蓄積までの一連の処理を,ソフトウエアを用いて設定回数を繰り返し行うことを特徴とする請求項6に記載の部分放電開始電圧計測方法。

【請求項8】
前記導体間に対して前記部分放電開始電圧の計測を少なくとも複数回以上連続して行って前記電気機器の絶縁劣化評価のため前記導体間の絶縁表面上の電荷分布を判定することを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の部分放電開始計測方法。

【請求項9】
電気機器における互いに絶縁された導体間に少なくとも電圧波形と電圧上昇率を予め設定する波形調整ユニット,該波形調整ユニットで設定された前記電圧波形と前記電圧上昇率で繰り返し高電圧パルスを印加する高電圧パルス電源,前記導体間に発生した部分放電の信号を検出する検出装置,前記部分放電の検出と同時刻における分圧器の出力を部分放電開始電圧として読み出す分圧器,前記検出装置で検出された前記部分放電と前記分圧器で読み出された前記部分放電開始電圧とをデジタルデータとして取り込む装置,及び前記データを蓄積すると共に高電圧回路を遮断し,予め決められた所定の一定時間休止する各処理を行い,前記各処理を予め決められた設定回数まで繰り返してデータ計測を行わせる制御装置,から構成されていることを特徴とする部分放電開始電圧計測装置。

【請求項10】
前記部分放電を検出する前記検出装置としては,前記部分放電で発生する放電光の光強度を検出する光電子増倍管,前記部分放電で発生する電磁波を検出する電磁波検出アンテナ,前記部分放電で発生する放電電流を検出する高周波変成器,又は前記部分放電で発生する放電電荷を検出する直列コンデンサであることを特徴とする請求項9に記載の部分放電開始電圧計測装置。
産業区分
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004214244thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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