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エステル縮合物の製造方法 コモンズ

国内特許コード P06P003374
整理番号 B12P12
掲載日 2006年8月4日
出願番号 特願2005-008233
公開番号 特開2006-193486
登録番号 特許第4791045号
出願日 平成17年1月14日(2005.1.14)
公開日 平成18年7月27日(2006.7.27)
登録日 平成23年7月29日(2011.7.29)
発明者
  • 石原 一彰
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 エステル縮合物の製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】 エステル縮合物を副生成物の生成を抑制し収率よく大量に合成することを可能とし、使用する触媒として触媒効率がよく、少量の使用でしかも再利用を可能とし反復して利用することができ、グリーンケミストリーの点からも好ましい工業的方法に適用できるエステル縮合物の製造方法を提供すること。
【解決手段】 ジルコニウム(IV)化合物からなる触媒及びハフニウム(IV)化合物からなる触媒から選ばれる少なくとも一つの触媒と、鉄(III)化合物からなる触媒、ガリウム(III)化合物からなる触媒、スズ(IV)化合物からなる触媒、及びアルミニウム(III)化合物からなる触媒から選ばれる少なくとも一つの触媒と、アンモニウム塩担持樹脂からなる触媒担持用樹脂とを用いてエステル化反応を行うエステル縮合物の製造方法である。
【選択図】 なし
従来技術、競合技術の概要


有機合成の最も基本的な反応であるエステル化反応は、環境に優しい化学プロセスからも利用価値の高い重要な反応である。エステル化反応については既に膨大な数の報告例があるが、基質に対し1当量以上の縮合剤あるいは活性化剤を用いるケースが多く、また、反応後には大量の副生成物が生じるため煩雑な分離精製操作が必要となり、カルボン酸とアルコールのどちらか一方を過剰に用いなければ効率よくエステルを得ることができないことが多く(例えば、特許文献1、非特許文献1~5参照。)等、グリーンケミストリー及び原子効率の観点から問題があった。本来、基質の過剰な使用は避けるべきであり、等モル量のカルボン酸とアルコールから直接、エステル化を行うことができれば理想的なプロセスとなる。重縮合触媒としては、スカンジウム、イットリウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウムの群から選ばれた一種以上の金属化合物と、Ar-O-(Arはアリール基を表す)等の構造を有するポリエステル重合触媒(例えば、特許文献2参照。)や、原料である酸とアルコールをほぼ等モルで使用しても高収率でエステルが合成できるエステルの製法として、チタン族金属のハライド類、硝酸塩類、カルボン酸塩類、アルコラート類およびアセチルアセトン型錯体からなる群から選ばれるチタン族金属化合物を活性成分の少なくとも一つとして含有するエステル化触媒を用いるカルボン酸とアルコールとからのエステル製造方法(例えば、特許文献3参照。)が知られている。



その他、アルミニウム化合物とそれ以外の金属化合物とからなるエステル重縮合触媒(例えば、特許文献4参照)や、ゲルマニウム化合物と、チタン、アンチモン、ジルコニウム、鉄等から選ばれる少なくとも一種の金属化合物とを触媒として用いる脂肪族ポリエステルの製造方法(例えば、特許文献5参照)や、チタンハロゲン化物の加水分解物と、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ハフニウム、鉄等から選ばれる少なくとも1種の元素の化合物等を用いるポリエステル製造用触媒(例えば、特許文献6、7参照)や、アルミニウム、ジルコニウム、鉄から選ばれる1種以上の金属酸過物及び/又は金属水酸化物にリン酸イオンを含有させたエステル交換触媒(例えば、特許文献8参照)等が知られている。



【特許文献1】
特開昭52-75684号公報
【特許文献2】
特開2000-154241
【特許文献3】
特開平8-71429号公報
【特許文献4】
特開2000-302854号公報
【特許文献5】
特開平8-27262号公報
【特許文献6】
特開2001-48973号公報
【特許文献7】
特開2001-64377号公報
【特許文献8】
特開2001-17862号公報
【非特許文献1】
「Synthesis」1978年p.929
【非特許文献2】
「Chem. Lett」1977年p.55
【非特許文献3】
「Chem. Lett.」1981年p.663
【非特許文献4】
「Tetrahedron. Lett. 28」1987年p.3713
【非特許文献5】
「J. Org. Chem. 56」1991年p.5307



しかしながら、エステル化反応において、原料であるカルボン酸とアルコールをほぼ等モルで使用しても高収率で、副反応が極めて少なく、選択的にエステルを合成でき、少量でも低温で反応速度が速く、しかも、簡単な処理により再利用を可能とし反復して利用することにより、その使用量を著しく削減することができる触媒は存在しなかった。

産業上の利用分野


本発明は、エステル縮合物の製造方法やこれに用いる触媒に関し、より詳しくは、エステル縮合物を高収率で得ることができ、回収した触媒の反復使用を可能とし、資源の浪費を著しく削減し、資源の有効利用を図り、環境破壊を抑制することができるエステル縮合物の製造方法や、これに用いる触媒に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ジルコニウム(IV)化合物からなる触媒及びハフニウム(IV)化合物からなる触媒から選ばれる少なくとも一つの触媒(触媒A)と、鉄(III)化合物からなる触媒、ガリウム(III)化合物からなる触媒、スズ(IV)化合物からなる触媒、及びアルミニウム(III)化合物からなる触媒から選ばれる少なくとも一つの触媒(触媒B)と、アンモニウム塩担持樹脂からなる触媒担持用樹脂とを用いて、カルボン酸とアルコールとのエステル化反応を行うことを特徴とするエステル縮合物の製造方法。

【請求項2】
触媒A 1モルに対して、触媒Bを0.7モル以上用いることを特徴とする請求項1に記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項3】
エステル化反応終了後、得られた触媒担持樹脂を用いて、次回のエステル化反応を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項4】
触媒担持樹脂が洗浄用溶媒で洗浄されたものであることを特徴とする請求項3に記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項5】
ジルコニウム(IV)化合物からなる触媒及びハフニウム(IV)化合物からなる触媒から選ばれる少なくとも一つの触媒(触媒A)と、鉄(III)化合物からなる触媒、ガリウム(III)化合物からなる触媒、スズ(IV)化合物からなる触媒、及びアルミニウム(III)化合物からなる触媒から選ばれる少なくとも一つの触媒(触媒B)とを担持したアンモニウム塩担持樹脂からなる触媒担持樹脂を用いてエステル化反応を行うことを特徴とするエステル縮合物の製造方法。

【請求項6】
アンモニウム塩担持樹脂からなる触媒担持樹脂が、ジルコニウム(IV)化合物からなる触媒及びハフニウム(IV)化合物からなる触媒から選ばれる少なくとも一つの触媒(触媒A)と、鉄(III)化合物からなる触媒、ガリウム(III)化合物からなる触媒、スズ(IV)化合物からなる触媒、及びアルミニウム(III)化合物からなる触媒から選ばれる少なくとも一つの触媒(触媒B)と、アンモニウム塩担持樹脂からなる触媒担持用樹脂とを用いてエステル化反応行った結果得られたものであることを特徴とする請求項5に記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項7】
触媒A 1モルに対して、触媒Bを0.7モル以上用いたことを特徴とする請求項6に記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項8】
触媒担持樹脂が洗浄用溶媒で洗浄されたものであることを特徴とする請求項6又は7に記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項9】
アンモニウム塩担持樹脂において、アンモニウムカチオンが、N-アルキルピリジニウムカチオン又はN,N’-ジアルキルイミダゾリウムカチオンであり、アンモニウムアニオンが、トリフルオロメタンスルホンイミド又はトリフルオロメタンスルホナートであることを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項10】
アンモニウムカチオンが、N-アルキルピリジニウムカチオンであり、アンモニウムアニオンが、トリフルオロメタンスルホンイミドであることを特徴とする請求項9に記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項11】
アンモニウム塩担持樹脂が、4-(N-ピリジニウム)ブチルポリスチレントリフルオロメタンスルホンイミドであることを特徴とする請求項10に記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項12】
エステル化反応が、カルボン酸とアルコールとの反応であることを特徴とする請求項5~8のいずれかに記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項13】
エステル化反応が、溶媒を用いて加熱還流し、共沸する水を反応系から除去して行なわれることを特徴とする請求項1~12のいずれかに記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項14】
溶媒として、非極性溶媒及び/又は低極性溶媒を用いることを特徴とする請求項13に記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項15】
非極性溶媒及び/又は低極性溶媒が、トルエン、キシレン、メシチレン、オクタン、ヘプタンから選ばれる1種又は2種以上の溶媒であることを特徴とする請求項14に記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項16】
ジルコニウム(IV)化合物が、一般式(1)
Zr(OH)(OR (1)
(式中、Rは、アシル基又はアルキル基を示し、a及びbは、それぞれ0又は1~4の整数であって、a+b=4の関係を有する。)で示される化合物であることを特徴とする請求項1~15のいずれかに記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項17】
ジルコニウム(IV)化合物が、一般式(3)
ZrX(3)
(式中、Xはハロゲン原子を示し、Yはテトラヒドロフランを示し、eは0又は2を示す。)で表される化合物であることを特徴とする請求項1~15のいずれかに記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項18】
ハフニウム(IV)化合物が、一般式(2)
Hf(OH)(OR (2)
(式中、Rは、アシル基又はアルキル基を示し、c及びdは、それぞれ0又は1~4の整数であって、c+d=4の関係を有する。)で示される化合物であることを特徴とする請求項1~17のいずれかに記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項19】
ハフニウム(IV)化合物が、一般式(4)
HfX(4)
(式中、Xはハロゲン原子を示し、Yはテトラヒドロフランを示し、fは0又は2を示す。)で表される化合物であることを特徴とする請求項1~17のいずれかに記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項20】
鉄(III)化合物、ガリウム(III)化合物、スズ(IV)化合物、又はアルミニウム(III)化合物が、アルコキシドであることを特徴とする請求項1~19のいずれかに記載のエステル縮合物の製造方法。

【請求項21】
ジルコニウム(IV)化合物からなる触媒及びハフニウム(IV)化合物からなる触媒から選ばれる少なくとも一つの触媒(触媒A)と、鉄(III)化合物からなる触媒、ガリウム(III)化合物からなる触媒、スズ(IV)化合物からなる触媒、及びアルミニウム(III)化合物からなる触媒から選ばれる少なくとも一つの触媒(触媒B)とをアンモニウム塩担持樹脂に担持したことを特徴とするエステル化反応に用いられる触媒担持樹脂。

【請求項22】
アンモニウム塩担持樹脂において、アンモニウムカチオンが、N-アルキルピリジニウムカチオン又はN,N’-ジアルキルイミダゾリウムカチオンであり、アンモニウムアニオンが、トリフルオロメタンスルホンイミド又はトリフルオロメタンスルホナートであることを特徴とする請求項21に記載のエステル化反応に用いられる触媒担持樹脂。

【請求項23】
アンモニウムカチオンが、N-アルキルピリジニウムカチオンであり、アンモニウムアニオンが、トリフルオロメタンスルホンイミドであることを特徴とする請求項22に記載のエステル化反応に用いられる触媒担持樹脂。

【請求項24】
アンモニウム塩担持樹脂が、4-(N-ピリジニウム)ブチルポリスチレントリフルオロメタンスルホンイミドであることを特徴とする請求項23に記載のエステル化反応に用いられる触媒担持樹脂。
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) SORST 平成12年度採択課題
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