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テトラヒドロイソキノリン化合物の製造方法 コモンズ

国内特許コード P06P003412
整理番号 E076P30
掲載日 2006年8月18日
出願番号 特願2005-021619
公開番号 特開2006-206514
登録番号 特許第4522874号
出願日 平成17年1月28日(2005.1.28)
公開日 平成18年8月10日(2006.8.10)
登録日 平成22年6月4日(2010.6.4)
発明者
  • 小林 修
  • 眞鍋 敬
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
発明の名称 テトラヒドロイソキノリン化合物の製造方法 コモンズ
発明の概要

【課題】 温和かつ簡便な反応条件下で、テトラヒドロイソキノリン類を合成する方法を提供する。
【解決手段】 β-アリールエチルアミン化合物とアルデヒド化合物とを、触媒量のイッテルビウムトリフラートまたはインジウムトリフラートの存在下で反応させることを特徴とする、テトラヒドロイソキノリン化合物の製造方法。本方法によれば、医薬品等の中間原料として有用なテトラヒドロイソキノリン化合物を、高い反応収率と位置選択性を伴って、より簡便かつ安価に製造することができる。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要


ピクテ-スペングラー反応は、テトラヒドロイソキノリン類の重要な合成法の1つで、通常、β-アリールエチルアミン化合物とアルデヒド化合物とを酸触媒下に加熱することにより実施される。この反応では、まずシッフ塩基が形成され、これが酸触媒の存在下、芳香環のπ電子の求核攻撃により環化される。生成物は、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン類や、テトラヒドロ-β-カルボリン類であり、これらはイソキノリンアルカロイドやインドール化合物の合成中間体として、医薬品や染料などの分野で特に有用である(例えば非特許文献1~3)。



このピクテ-スペングラー反応は古くから知られている重要な反応であるが、通常用いられている反応条件は、過剰量のブレンステッド酸を触媒として加熱還流するという過酷なものである。近年の天然物や医薬品の合成においては温和な条件下での反応が必須である場合が多く、強酸の使用や還流など過酷な条件は好まれない。さらには、環境保護やコスト削減などの観点から産業廃棄物の削減が急務であり、過剰量の酸触媒を使用する反応は時代遅れになってきた。



そのため、現在でも、有効な触媒の検討、反応の位置選択性やエナンチオ選択性などの改良などが行われている(例えば非特許文献4、5,6、7)。



この改良型ピクテ-スピングラー方法について、特表2001-510449号公報は、適切なルイス酸およびホルムアルデヒドを系中で生成することができる化合物の存在下で、アリールN-スルホニルエチルアミンの反応によって、テトラヒドロイソキノリン及び関連複素環式化合物を製造するための商業的な規模の方法を提案している。



しかし、特許文献1で提案されている方法では、使用されるルイス酸はボロントリフルオロエーテレート(BF・OEt)、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、臭化マグネシウム、塩化第二鉄(FeCl)等の、いわゆる古典的ルイス酸である。これらは反応性に富むためその取り扱いが難しいばかりでなく、特に水分の他に基質中の窒素によっても不活性化されてしまうことから、同文献に記載の反応では、基質の3倍モルという多量のルイス酸の使用が必要である。



また、同文献の方法では、アルデヒドの使用はホルムアルデヒドのみであり、またβ-アリールエチルアミン中の窒素原子に隣接する原子は4級炭素でなければならず、かつアミノ基はトシル基で保護されていなければならないなど、利用可能な基質の範囲に制限が課せられている。




【非特許文献1】Whaley, W. M., Govindachari, T. R.、 Organic Reactions;John Wiley & Sons出版(ニューヨーク)、6巻、151頁、1951年

【非特許文献2】Chrzanowska, M.; Rozwadowska, M. D.、 Chem. Rev. 104巻、3341頁、2004年

【非特許文献3】Cox, E. D., Cook, J. M.、Chem. Rev. 95巻、1797頁、1995年

【非特許文献4】Srinivasan, N., Ganesan, A.、Chem. Commun. 916頁、2003年

【非特許文献5】Bates, H. A.、J. Org. Chem. 46巻、4931頁、1981年

【非特許文献6】Germmen, C., Wanner, M. J., Koomen, G. J.、Tetrahedron Lett. 42巻、8885頁、2001年

【非特許文献7】Taylor, M. S., Jacobsen, E. N.、J. Am. Chem. Soc. 126巻、10558頁、2004年

【特許文献1】特表2001-510449号

産業上の利用分野


本発明は、イソキノリンアルカロイドやインドール誘導体の合成法として重要なピクテ-スペングラー反応の改良法に関するものである。より詳細には、触媒量のルイス酸としてイッテルビウムトリフラートまたはインジウムトリフラートを用いた、β-アリールエチルアミン化合物とアルデヒド化合物とのピクテ-スペングラー反応に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
m-チラミンと式R-CHO(Rは置換基を有していてもよい炭化水素基または水素)で表されるアルデヒド化合物とを、触媒量のイッテルビウムトリフラートまたはインジウムトリフラート;及び合成ゼオライト、無水硫酸マグネシウムまたは無水硫酸カルシウムからなる脱水剤;の存在下で反応させることを特徴とする、1-R-6-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(Rは前記と同じ)の製造方法。
産業区分
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 小林高機能性反応場プロジェクト 領域
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