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(1S,2S)-または(1R,2R)-シス-1-アリールホスホラン-2-カルボン酸・ボラン錯体とその製造方法 コモンズ

国内特許コード P06P003467
整理番号 E076P23
掲載日 2006年8月18日
出願番号 特願2005-024586
公開番号 特開2006-206553
登録番号 特許第4373933号
出願日 平成17年1月31日(2005.1.31)
公開日 平成18年8月10日(2006.8.10)
登録日 平成21年9月11日(2009.9.11)
発明者
  • 小林 修
  • 秋山 良
  • 小泉 昌稔
  • 眞鍋 敬
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 (1S,2S)-または(1R,2R)-シス-1-アリールホスホラン-2-カルボン酸・ボラン錯体とその製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】不斉誘起効果を有することが新たに見出されたシス体のホスホラン-2-カルボン酸誘導体について、その有用物質としての高効率で選択的な製造方法と、これにより得られる不斉配位子もしくは不斉配位子を反応誘導する化合物を提供する。
【解決手段】1-アリールホスホランボラン錯体にアルキルリチウムを作用させた後、二酸化炭素を反応させて1-アリールホスホラン-2-カルボン酸・ボラン錯体を製造するに際し、反応系への二酸化炭素ガスの導入速度によってシス体とトランス体の生成比を制御し、シス体を優先的に生成させる。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


遷移金属錯体を用いる不斉合成反応では、配位子として光学活性ホスフィンが有効であるとされ、これまでにBlNAPに代表される多くの光学活性ジホスフィン類が開発されている(非特許文献1)。一方、含窒素化合物を配位子とした不斉金属触媒を用いる触媒的不斉合成反応の例も多く、中でもプロリンより誘導される光学活性ジアミン-金属錯体は、向山アルドール反応、アルキル化反応、還元反応などにおいて高い選択性を実現している(非特許文献2~4)。



そして、本発明者らはプロリンに代わる不斉源として、たとえば次式のようにプロリンの窒素原子をリン原子に置き換えたホスホラン-2-カルボン酸を開発し、その合成及び不斉配位子への応用を提案している(特許文献1)。なお、この場合リン原子上に置換基が入ることにより、2位のカルボキシル基との間の立体関係により、シス、トランスの異性体が生じる。



【化4】




また、本発明者らによるこれらの検討の過程で、光学活性な様々なホスホラン-2-カルボン酸誘導体も開発してきた。その1つは、合成したホスホラン-2-カルボン酸誘導体混合物から再結晶法により主生成物であるラセミ体のトランス体のホスホラン-2-カルボン酸誘導体を取り出し、続いて光学活性アミンを用いた分別結晶法により光学的に純粋なトランス体のホスホラン-2-カルボン酸を得る方法である(非特許文献5)。もう一つは、(-)-スパルテインを不斉配位子として用いる不斉反応によるものである(非特許文献6)。ただ、これらはいずれもトランス体のホスホラン-2-カルボン酸誘導体を得るための手法にとどまっていた。



一方、Zhangらはリン原子上を硫黄で保護したホスホランを用いて合成したP-プロリン誘導体を合成し、これを用いた不斉反応を展開しているが、これらもトランス体を使用している(非特許文献7)。



このような状況の中で最近、本発明者はトランス体のホスホラン-2-カルボン酸誘導体合成時に副生成物として得られるシス体のホスホラン-2-カルボン酸誘導体にも不斉誘起効果があることを見出している。

産業上の利用分野


本発明は、医薬、農薬、香料、その他各種のファインケミカルズの不斉合成のための不斉配位子もしくはその反応誘導用として有用な、(1S,2S)-または(1R,2R)-シス-1-アリールホスホラン-2-カルボン酸・ボラン錯体とその製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
次式
【化1】


(式中のR1炭素数6~10のアリール基を示す。)
で表わされる1-アリールホスホラン・ボラン錯体に二酸化炭素を反応させて1-アリールホスホラン-2-カルボン酸・ボラン錯体を製造するに際し、反応系への二酸化炭素ガスの導入速度によってシス体とトランス体の生成比を制御し、シス体を優先的に生成させることを特徴とする1-アリールホスホラン-2-カルボン酸・ボラン錯体の製造方法。

【請求項2】
請求項1の方法において、1-アリールホスホラン-2-カルボン酸・ボラン錯体の再結晶によりジアステレオマー分離し、ラセミ体のシス-1-アリールホスホラン-2-カルボン酸・ボラン錯体を得ることを特徴とする1-アリールホスホラン-2-カルボン酸・ボラン錯体の製造方法。

【請求項3】
請求項2の方法において、ラセミ体のシス-1-アリールホスホラン-2-カルボン酸・ボラン錯体を光学活性なアミンとの塩に変換した後に分別結晶して、(1S,2S)-シス-1-アリールホスホラン-2-カルボン酸・ボラン錯体と(1R,2R)-シス-1-アリールホスホラン-2-カルボン酸・ボラン錯体とを得ることを特徴とする1-アリールホスホラン-2-カルボン酸・ボラン錯体の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 小林高機能性反応場プロジェクト 領域
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