TOP > 国内特許検索 > δ-イミノマロン酸誘導体の製造方法、及びそのための触媒

δ-イミノマロン酸誘導体の製造方法、及びそのための触媒 コモンズ

国内特許コード P06P003490
整理番号 E076P38
掲載日 2006年8月18日
出願番号 特願2005-024534
公開番号 特開2006-206550
登録番号 特許第4308155号
出願日 平成17年1月31日(2005.1.31)
公開日 平成18年8月10日(2006.8.10)
登録日 平成21年5月15日(2009.5.15)
発明者
  • 小林 修
  • 河井 伸之
出願人
  • 科学技術振興機構
発明の名称 δ-イミノマロン酸誘導体の製造方法、及びそのための触媒 コモンズ
発明の概要 【課題】 本発明は、アルキリデンマロン酸エステルのマイケル反応による、β-位、γ-位に置換基が、δ-位には官能基を有するジカルボン酸誘導体をエナンチオ選択的に製造する新規な方法、及びそのための触媒を提供する。
【解決手段】 本発明は、エンカルバメートとアルキリデンマロン酸エステルとをキラルな銅錯体触媒の存在下に反応させてエナンチオ選択的に対応するδ-イミノマロン酸エステル類を製造する方法、及びこのための触媒に関する。
【選択図】 なし
従来技術、競合技術の概要 【背景技術】求核置換反応や求核付加反応は、新たな炭素-炭素結合を生成する反応として、また、炭素-炭素結合の生成と同時にβ位に官能基を導入することができることから、各種の有機化合物の製造方法に応用されてきている重要な反応である。例えば、強塩基の存在下でのマロン酸エステルを、カルボニル基に対する求核剤として使用するマロン酸合成法は、カルボン酸誘導体を製造する方法として著名な反応である。また、近年では、より選択的な求核反応を行うための各種の求核試薬が検討されて来ている。特に立体選択的な観点から、新たな求核試薬の開発が求められてきている。 本発明者らは、エンカルバメートがエナンチオ選択的な不斉反応において、アルデヒドやケトンに対する効率的な求核剤となることを報告してきた(非特許文献1~3参照)。しかし、エンカルバメートが他の反応における求核剤となるかどうかということについては、さらに研究が必要であるとされている。α,β-不飽和カルボニル化合物などの分極した二重結合に、カルボアニオンのような強い求核剤を反応させて、付加生成物を製造する方法はマイケル反応として知られている。この方法は強い求核剤を必要としているが、δ位に官能基を有するカルボニル化合物又はカルボン酸を製造ための方法として重要とされている。とりわけ、α,β-不飽和カルボニル化合物として、アルキリデンマロネートとのマイケル反応の付加体は、δ-位に官能基を有するジカルボン酸誘導体である。γ-位の置換基はカルボニル基、アミノ基、水酸基などに、ジカルボン酸部位は脱炭酸により容易にモノカルボン酸に変換可能である。そこで、この反応が高収率、高立体選択的に進行すれば、複雑な構造を持つ化合物の有用な合成法になりうるばかりでなく、多様性のある化合物群の合成法としても重要なものになり、この反応に適した求核剤の開発が望まれていた。特に、不斉マイケル付加反応に適した選択性のよい求核剤やそのための触媒の開発が望まれていた。アルキリデンマロネートに対する求核剤として、ルイス酸触媒の存在下におけるケイ素エノラートが報告されている(非特許文献4参照)。また、アリキリデンマロネートを、フリーデル・クラフツ反応における親電子試薬として用いる例も報告されている(非特許文献5参照)。
【非特許文献1】Matsubara, R.; Nakamura, Y.; Kobayashi, S. Angew. Chem. Int. Ed., 43, 1679~1681(2004).
【非特許文献2】Matsubara, R.; Nakamura, Y.; Kobayashi, S. Angew. Chem., Int. Ed., 43, 3258~3260(2004).
【非特許文献3】R. Matsubara, P. Vital, Y. Nakamura, H. Kiyohara, S. Kobayashi, Tetrahedron, 60, 9769~9784 (2004).
【非特許文献4】Evans, D. A.; Rovis, T.; Kozlowski, M. C.; Doaney, C. W.; Tedrow, J. S. J. Am. Chem. Soc. 122, 9134(2000).
【非特許文献5】Zhou, J.; Tang, Y. Chem. Commun. 2004, 432.
産業上の利用分野 本発明は、エンカルバメートとアルキリデンマロン酸エステルとを銅触媒の存在下に反応させてδ-イミノマロン酸エステル類を製造する方法、及びそのための触媒等に関する。より詳細には、本発明は、エナンチオ選択的なエンカルバメートのアルキリデンマロン酸エステルへの不斉求核付加反応方法によるδ-イミノマロン酸エステル類を製造する方法に関し、さらに詳しくはキラル銅触媒を用いたエンカルバメートの不斉求核付加反応による光学活性カルボン酸誘導体の製造方法に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】次の一般式(1)
【化1】<EMI LX=0250 HE=028 WI=144 ID=000024 LY=1948>(式中、Rは、置換基を有してもよい炭素数1~20の炭化水素基を示し、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1~20の炭化水素基を示し、波線は二重結合に対する位置異性体又はそれらの混合物であることを示す。)で表されるエンカルバメートと、次の一般式(2)
【化2】<EMI LX=0250 HE=025 WI=144 ID=000025 LY=0252>(式中、Rは、水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1~20の炭化水素基を示し、Rは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい炭素数1~20の炭化水素基を示し、波線は二重結合に対する位置異性体又はそれらの混合物であることを示す。)で表されるアルキリデンマロン酸エステルとを、次式
【化3】<EMI LX=0250 HE=088 WI=159 ID=000026 LY=0817>で表されるキラルなジアミンのいずれかをリガンドとして有するキラルジアミン銅錯体の存在下に反応させて、次の一般式(3)
【化4】<EMI LX=0250 HE=039 WI=144 ID=000027 LY=1948>(式中、Rは、置換基を有してもよい炭素数1~20の炭化水素基を示し、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1~20の炭化水素基を示し、Rは、水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1~20の炭化水素基を示し、Rは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい炭素数1~20の炭化水素基を示し、波線はこれらの立体配置がR若しくはSのいずれか、又はこれらの混合物であることを示す。)で表されるδ-イミノマロン酸エステル類を製造する方法。
【請求項2】キラルなジアミンが次式
【化5】<EMI LX=0250 HE=058 WI=144 ID=000028 LY=0303>で表されるジアミンである請求項1に記載の方法。
【請求項3】δ-イミノマロン酸エステル類の製造方法が、エナンチオ選択的な方法である請求項1又は2に記載の方法。
産業区分
  • 有機化合物
  • その他無機化学
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

23817_23SUM.gif
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 小林高機能性反応場プロジェクト 領域
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、問合せボタンを押してください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close