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キラルポリマーの製造方法、キラルポリマーを有する積層体の製造方法及び積層体。 コモンズ

国内特許コード P06P004498
整理番号 T21
掲載日 2006年9月1日
出願番号 特願2005-036669
公開番号 特開2006-219639
登録番号 特許第4392501号
出願日 平成17年2月14日(2005.2.14)
公開日 平成18年8月24日(2006.8.24)
登録日 平成21年10月23日(2009.10.23)
発明者
  • 後藤 博正
  • 赤木 和夫
出願人
  • 学校法人筑波大学
発明の名称 キラルポリマーの製造方法、キラルポリマーを有する積層体の製造方法及び積層体。 コモンズ
発明の概要

【課題】成型性を担保しつつ、キラリティーを有するキラルポリマー及び、このキラルポリマーを有する積層体を得る。
【解決手段】アキラル前駆体ポリマー層14にキラルネマティック液晶層16を接触させ、液晶相が維持される温度で且つ減圧条件に付して、前記アキラル前駆体ポリマーをキラルポリマーに変換する。このとき、アキラル前駆体ポリマーが、下記一般式(I)で表されるポリマーであることが好ましい。

(式中、Xは脱離基を表す。)
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


ポリ(p-フェニレンビニレン)(PPV)は蛍光性及び電界発光性を有するため、ポリマーエレクトロルミネセント素子(ポリマー-OLEDs)の発光層として、最も有望な共役ポリマーのうちの1つである。このPPVは、多くの経路により製造することができるが、PPVが有機溶媒に溶けず、加工性が悪いという特性があり、この不溶不融性のため成型することができないという問題を有していた。これを解消するために、前駆体ポリマーをキャスト法で特定の形に成型してから、PPVに変換させる前駆体方法が種々用いられている。これにより、機械的に強靱で安定なフィルムを得ることができる。



この前駆体方法として周知で最も広く使われている方法は、Wessling及びZimmermanにより発見されたもの(特許文献1及び非特許文献1)であり、ここでは、スルホニウム塩を塩基で処理して、水溶性物質を得る。生成物が透析によって効率的に精製され得るが、それは低分子量のものであった。
またムラセらは、安定なPPVフィルムの製造のための他のスルホニウム前駆体方法を開発した(非特許文献2)。この方法により製造されたポリマーは、前記報告と比較してSO3又はAsF5ドーピングによって非常に高い導電率を呈する。更に、Louwet-Vanderzande 経路は、この分野の更に興味深い開発を約束する優れたアプローチを提供する(非特許文献3)。彼らの方法は、PPVのための前駆体経路の欠点の多くを克服するものであり、減圧条件下での加熱処理を伴い、良好な機械的強度を有する不溶不融性の蛍光性フィルム又はファイバーの製造を可能にする。



一方、赤木及び白川は、一方に偏った螺旋構造を有する非置換ポリアセチレンを製造するための新しい方法を開発した(非特許文献4)。キラルネマチック液晶(N*-LC)場の下で化学重合法によって合成されたポリアセチレンは、走査型電子顕微鏡(SEM)観察下で明白な螺旋構造を示し、分子レベルでの片手の螺旋構造によって明瞭な正又は負のコットン効果を示す。螺旋状ポリアセチレンは、不溶不融性であるので極めて安定なキラリティを示している。この結果は、キラル液晶場がポリマーの分子的レベルから巨視的形態まで、ポリマー構造に強く影響を及ぼすことを示している。



また、非置換光学活性及びキラルポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)を製造するために、キラルネマチック液晶(N*-LC)場を使用した新規な電気化学重合方法が開発されている(特許文献2)。このように製造されるポリマーは、キラルネマチック相のものと同様な、フィンガープリント光学組織及びスパイラル物理的なマクロ組織を示す。円二色性測定もPEDOTフィルムのためのコットン効果を明らかにし、これは、N*-LCのような不斉反応場が、はっきりしたキラル構造を有するポリマーを得るために使用できることを示唆した。

【非特許文献1】J. Poly. Sci. Polym. Symp., 1985, Vol.72, pp.55-66

【非特許文献2】Polym. Commun. 1984, 25, 327-328.

【非特許文献3】Macromolecules 1995, 28, 1330-1331.

【非特許文献4】Science, 1998, Vol.282, pp1683-1688

【特許文献1】米国特許第3401152号明細書

【特許文献2】特開2003-306531号公報

産業上の利用分野


本発明は、キラルポリマーの製造方法、キラルポリマーを有する積層体の製造方法及び積層体に関し、特にアキラル前駆体ポリマーを用いたキラルポリマーの製造方法、キラルポリマーを有する積層体の製造方法及び積層体に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(I)で表されるアキラル前駆体ポリマーにキラルネマティック液晶を接触させること、
前記アキラル前駆体ポリマー及びキラルネマティック液晶を、液晶相が維持される温度で且つ減圧条件に付して、前記アキラル前駆体ポリマーをキラルポリマーに変換すること、
を含むキラルポリマーの製造方法。
【化学式1】



(式中、Xは脱離基を表す。)

【請求項2】
前記一般式(I)中、Xが-(S=O)-R(Rは炭素数2~20のアルキル基を表す)であることを特徴とする請求項項記載のキラルポリマーの製造方法。

【請求項3】
前記液晶相が維持される温度が、72~133℃であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のキラルポリマーの製造方法。

【請求項4】
下記一般式(I)で表されるアキラル前駆体ポリマーを基板上に積層すること、
キラルネマティック液晶を、前記アキラル前駆体ポリマー上に積層すること、
前記アキラル前駆体ポリマー及びキラルネマティック液晶を、液晶相が維持される温度で且つ減圧条件に付して、前記アキラル前駆体ポリマーをキラルポリマーに変換すること、
を含む、キラルポリマーを有する積層体の製造方法。
【化学式2】



(式中、Xは脱離基を表す。)

【請求項5】
基板と、
液晶相が維持される温度で且つ減圧条件下でキラルネマティック液晶と接触することによって、下記一般式(I)で表されるアキラル前駆体ポリマーから変換されたキラルポリマーを含むポリマー層と、
を有する積層体。
【化学式3】



(式中、Xは脱離基を表す。)

【請求項6】
前記アキラル前駆体ポリマーから変換されたキラルポリマーがポリパラフェニレンビニレンであることを特徴とする請求項記載の積層体。
産業区分
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005036669thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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