TOP > 国内特許検索 > 有機非線形光学材料の製造方法

有機非線形光学材料の製造方法

国内特許コード P06P004423
整理番号 IP86
掲載日 2006年9月15日
出願番号 特願2005-044984
公開番号 特開2006-231100
登録番号 特許第4765060号
出願日 平成17年2月22日(2005.2.22)
公開日 平成18年9月7日(2006.9.7)
登録日 平成23年6月24日(2011.6.24)
発明者
  • 川俣 純
  • 平川 祥一朗
  • 稲田 洋三
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 有機非線形光学材料の製造方法
発明の概要

【課題】
有機化合物のナノ粒子、特にナノ粒子が集合した薄膜を得ることを目的とする。
【解決手段】
本発明は、有機化合物を溶解した溶液を水面上に展開した後、溶媒を除去することにより、水面上にナノ粒子の集合体を形成せしめてなる薄膜である。また該薄膜の積層体であり、更に有機非線形光学材料でもある。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


従来ナノ粒子は、種々の目的、例えばオプトエレクトロニクスデバイスや、医薬品、化粧品などの分野に用いられている。



物質が微小になると、単位重量あたりの表面エネルギーは増大し、各種の物質がバルクの状態と異なってくる。微粒子化に起因する物性の変化には、表面エネルギー・化学的活性の増加、新たな結晶構造、特異な光・電子特性、触媒・薬理効果などが期待される。



特に、10ナノメートル(nmと記す)以下の粒径を持つ半導体微粒子は、微粒子サイズに依存した線形・非線形光学特性の変化を含む量子サイズ効果を示す。金属系半導体とは異なり、有機化合物の多くは熱的に不安定なため、金属・半導体微粒子の作製法である真空蒸着法や融解析出法が適用できない。そのため、有機微結晶の作製法は限られており、半導体や金属の微粒子に比べて研究例は少ない。有機微結晶の作製法としては、再沈法と不活性ガス中での蒸発法があげられる。不活性ガス中での蒸発法には、適用できる化合物が限られてしまうという難点がある。そこで、これらの有機化合物ナノ粒子、すなわち粒子径が数百nm以下の超微粒子の製造方法は、再沈法といわれる方法、例えば溶媒に有機化合物を溶解した溶液を、該溶媒と相溶性を有し、該有機化合物を実質的に溶解しない他の溶媒に、強力な攪拌下で混合し、有機化合物を析出させる方法(特許文献1)などが知られている。



この方法は、微結晶の作製には有効であるが、本発明の如く、微結晶体の集合による薄膜を形成させることは不可能であり、薄膜形成には別の工程を必要とする。



また、有機非線形光学材料として、ルテニウムトリスビピリジン誘導体をポリ塩化ビニルなどの高分子物質と共に、溶媒中に溶解した後、これを水面に展開し、溶媒を蒸発除去する薄膜形成手段も知られている。(特許文献2)。



しかしながら、この方法にあっては、有機金属が単に高分子体マトリックス中に分散して存在する形態であり、ナノ粒子の形成はない。しかもこの方法により得られる薄膜は、マトリックス高分子中に非線形光学物質であるルテニウムトリスビピリジン誘導体を分散存在させるものであるため、非線形光学効果においても更なる改良の余地を残している。

【特許文献1】特開平6-79168号公報

【特許文献2】特開平6-82858号公報

産業上の利用分野


本発明は、エレクトロニクス製品などに応用される超微粒子(ナノ粒子という)の集合体よりなる薄膜に関する。また、該薄膜よりなる有機非線形光学材料に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1)、
【化学式1】


(但し、X、Xは、置換もしくは無置換のアリール基、又はヘテロ環基、R、R、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又は置換基であり、R、R、R及びRのうち、いずれかが互いに直接又は置換基を介して結合して環を形成していてもよく、n及びmは1~4の整数をそれぞれ表す。)
下記一般式(2)、
【化学式2】


(但し、R、R、R、R、R、Rは、それぞれ独立に水素又は置換基であり、R、R、R、R、R及びRのうち、いくつかが互いに直接又は置換基を介して結合して環を形成していてもよい。n及びmは1~4の整数を表し、R、Rは、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基又はヘテロ環基を表し、Z、Zは、それぞれ独立に5又は6員環を形成する原子群を表す。)
及び下記化合物(A)
【化学式3】


から選ばれる水に不溶性の非線形光学挙動を有する有機化合物を、ベンゼン、ペンタン及びヘキサンから選ばれる炭化水素、テトラヒドロフラン、アセトン、イソプロピルエーテル、エチルエーテル、酢酸エチル、プロパノール及びエタノールから選ばれる含酸素有機溶媒、及びジクロロエタン、トリクロルエチレン、トリクロルエタン、四塩化塩素及びクロロホルムから選ばれるハロゲン化炭化水素からなる群から選ばれる1気圧の蒸気圧が100℃以下の溶媒に溶解した溶液を水面に展開し、該溶媒を除去することによりナノ粒子を生成させ、水面の面積を縮めることにより該ナノ粒子を集合させて生成させたナノ粒子集合体薄膜からなる有機非線形光学材料を得ることを特徴とする有機非線形光学材料の製造方法。

【請求項2】
前記非線形光学挙動を有する有機化合物が、2,5-ビス(p-ジメチルアミノシンナミリデン)シクロペンタノン(DMACCPという)及び2,5-ビス[5-(p-ジメチルアミノフェニル)ペンタ-2,4-ジエニリデン]シクロペンタノン(DMAPCPという)から選ばれる有機化合物であることを特徴とする請求項1記載の有機非線形光学材料の製造方法。

【請求項3】
前記溶媒が、ジクロロエタン、トリクロルエチレン、トリクロルエタン、四塩化塩素及びクロロホルムから選ばれるハロゲン化炭化水素である請求項1又は2記載の有機非線形光学材料の製造方法。

【請求項4】
前記溶媒が、クロロホルムである請求項1~3のいずれか1項に記載の有機非線形光学材料の製造方法。

【請求項5】
水に不溶性の非線形光学挙動を有する有機化合物を溶媒に溶解した溶液を水面に展開するに際し、水中にあらかじめ基板を挿入しておき、該溶媒を除去することによりナノ粒子を生成させ、水面の面積を縮めることにより該ナノ粒子を集合させてナノ粒子集合体薄膜を得た後、前記基板を垂直方向に引き上げることにより基板に形成されたナノ粒子集合体薄膜からなる有機非線形光学材料を得ることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の有機非線形光学材料の製造方法。

【請求項6】
基板として、前記請求項5記載の方法により得られたナノ粒子集合体薄膜が形成された基板を用いて、請求項5記載の方法を繰り返すことによりナノ粒子集合体薄膜の積層体からなる有機非線形光学材料を得ることを特徴とする請求項5記載の有機非線形光学材料の製造方法。

【請求項7】
前記有機化合物が、光第二高調波発生活性物質又は2光子吸収化合物である請求項1~6のいずれか1項に記載の有機非線形光学材料の製造方法。
産業区分
  • 処理操作
  • 光学装置
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

14696_01SUM.gif
出願権利状態 権利存続中
山口TLOは平成11年11月に山口大学の教官50名の出資により設立された、リエゾン一体型のTLO活動会社です。山口大学を主とし、山口県内の大学・高専の研究成果をご紹介致します。特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close