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金属コーティング方法 コモンズ

国内特許コード P06P004999
整理番号 NU-0108
掲載日 2006年9月15日
出願番号 特願2004-265321
公開番号 特開2006-077312
登録番号 特許第4565181号
出願日 平成16年9月13日(2004.9.13)
公開日 平成18年3月23日(2006.3.23)
登録日 平成22年8月13日(2010.8.13)
発明者
  • 河本 邦仁
  • 増田 佳丈
  • 諸 培新
  • 沢田 享
出願人
  • 学校法人名古屋大学
発明の名称 金属コーティング方法 コモンズ
発明の概要

【課題】貴金属触媒を用いる必要がなくて前処理工程数が少なく、コーティング皮膜の導電性に優れており、パターン形成も可能で、金属コーティングするための処理液の寿命の長い金属コーティング方法を提供する。
【解決手段】混合工程S1として3-アミノプロピルトリメトキシシランのアセトン溶液を用意する。次に、シリコン処理工程S2として、PETフィルムを混合工程S1で得られた溶液中に浸漬した後、引き上げて乾燥させる。さらに、照射工程S3として、紫外線照射を行う。次に、修飾工程S4として、メルカプトプロピルトリメトキシシランのトルエン溶液中浸漬した後、乾燥させる。そして、パターン形成工程S5として、フォトマスクを載せ、紫外線照射を行う。最後に金属析出工程S6として、無電解銅めっき液中に浸漬した後、引き上げ、水洗及び乾燥を行い、銅パターン形成PETフィルムを得る。
【選択図】図7

従来技術、競合技術の概要


従来、プラスチックやセラミックス等、様々な基材の表面に金属を被覆することが行われている。例えば、プリント基板の製造においては、ガラス繊維強化エポキシ板の表面に銅をコーティングすることが行われている。また、電子機器から放射される電磁波をシールドするために、電子機器のハウジングの内側に銅やニッケル等をコーティングすることも行われている。このように、各種の基材表面に金属をコーティングすることは、様々な産業分野における重要な基本技術となっている。



基材表面に金属をコーティングするための方法としては、真空蒸着法やスパッタリング法等のように、真空系内において金属をコーティングする乾式めっき法や、溶液中において基材の表面に金属を析出させる無電解めっき法等が行われている。この中でも、無電解めっき法による金属コーティングは、真空系を保持するための大掛かりな装置が必要とされる乾式法と比べて装置が単純であり、連続処理も可能で、操作も比較的簡単である等の理由から広く実用化されている。



しかし、無電解めっき法による金属コーティングでは、金属析出を促進させるために高価なパラジウム触媒を被めっき物に付与する必要があり、このため前処理工程に要する費用負担が大きくなるという問題があった。また、パラジウム触媒を被めっき物に付与する方法としては、被めっき物を塩化スズ(II)の塩酸溶液に浸漬した後、塩化パラジウムの塩酸溶液に浸漬する方法や、スズ-パラジウム混合コロイド溶液に浸漬して触媒を付与した後、硫酸などの酸性溶液からなるアクセレーター溶液に浸漬して、過剰のスズイオンを溶解させて触媒活性を向上させる方法等があるが、いずれの方法においても工程数が多く、管理が複雑となり、このことも前処理工程のコストの高騰化の一因となっていた。



これに対し、発明者らは、従来の無電解めっき液と異なる手法により、パラジウムなどの触媒を用いる必要のない金属コーティング方法を開発している(非特許文献1、2)。

【非特許文献1】Journal of Materials Chemistry, 2004,14,976-981

【非特許文献2】Journal of Colloid and Interface Science 263(2003)190-195



非特許文献1に記載の金属コーティング方法は、シリコンウエハー表面を3-アミノプロピルトリエトキシシランで処理して表面にアミノ基を修飾した後、無電解銅めっき液によって銅コーティングを行う方法である。この方法では、無電解銅めっき液中に生じた銅粒子がアミノ基に静電的に吸着し、貴金属触媒を用いることなく銅コーティングを行うことができる。しかも、銅コーティングを行う前に、フォトマスクを使用して紫外線照射を行えば、領域選択的に銅パターンを形成することもできる。



また、非特許文献2に記載の金属コーティング方法は、チタン酸バリウム表面を3-アミノプロピルトリエトキシシランで処理して表面にアミノ基を修飾した後、無電解ニッケルめっき液によってニッケルコーティングを行う方法である。この方法によっても上記非特許文献1の方法と同様の原理によってニッケルコーティングを行うことができ、さらには、同様の方法によって領域選択的にニッケルのパターン形成を行うことも可能である。



さらに、発明者らは、アミノ基を有し、加水分解によって縮重合可能な含アミノ有機シリコン化合物と、アミノ基と反応してイミン化合物を生成するカルボニル化合物とを混合したシリコン処理液によって基材表面を処理し、その後に無電解めっき液によって金属をコーティングする方法について、特許出願を行っている(特願2003-324238)。この方法によれば、貴金属触媒を用いる必要がないだけでなく、どのような基材に対しても金属をコーティングすることができる。また、シリコン処理液で基材表面を処理した後、さらにポリシロキサン膜を形成させ、エネルギー照射によって表面に存在する分子鎖を脱離させた後、無電解めっき液によって金属をコーティングすれば、領域選択的な金属コーティングを行うこともできる。

産業上の利用分野


本発明は、プラスチックやセラミック等、各種の基材表面に金属を被覆するための金属コーティング方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
物質の表面にチオール基を修飾させることが可能なチオール基修飾化合物によって基材の表面にチオール基を修飾させる修飾工程と、
該チオール基修飾化合物によって修飾された該基材を金属イオンと該金属イオンを還元可能な還元剤とを含んだ無電解めっき液に接触させて該基材の表面のチオール基修飾化合物によって修飾された部分に金属を析出させる金属析出工程とを備えることを特徴とする金属コーティング方法。

【請求項2】
チオール基修飾化合物は、加水分解によって縮重合可能な含チオール有機シリコン化合物であることを特徴とする請求項1記載の金属コーティング方法。

【請求項3】
無電解めっき液中に含有する金属イオンは銅イオンであることを特徴とする請求項1又は2記載の金属コーティング方法。

【請求項4】
修飾工程後、金属析出工程前に、基材の表面の一部にエネルギー照射を行うパターン形成工程を備えることにより、領域選択的に金属を析出させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の金属コーティング方法。

【請求項5】
エネルギー照射は紫外線照射によることを特徴とする請求項4記載の金属コーティング方法。

【請求項6】
修飾工程前に、基材の表面を親水処理する親水化工程を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の金属コーティング方法。

【請求項7】
親水化工程は、
アミノ基を有し、加水分解によって縮重合可能な含アミノ有機シリコン化合物と、該アミノ基と反応してイミン化合物を生成するカルボニル化合物とを混合してシリコン処理液とする混合工程と、
該シリコン処理液によって基材の表面を処理するシリコン処理工程と、
該シリコン処理工程によって処理された基材の表面にエネルギー照射をする照射工程とからなることを特徴とする請求項6記載の金属コーティング方法。
産業区分
  • 表面処理
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004265321thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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