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デジタル聴診解析システム

国内特許コード P06P004433
整理番号 IP103
掲載日 2006年10月13日
出願番号 特願2005-080720
公開番号 特開2005-296643
登録番号 特許第4759727号
出願日 平成17年3月18日(2005.3.18)
公開日 平成17年10月27日(2005.10.27)
登録日 平成23年6月17日(2011.6.17)
優先権データ
  • 特願2004-081506 (2004.3.19) JP
発明者
  • 江 鐘偉
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 デジタル聴診解析システム
発明の概要

【課題】 一般家庭で簡単に心音診断が可能なデジタル聴診解析システムを提供することである。
【解決手段】 解析入力データベース26と、振動モデルを用いて特徴値波形31を解析する特徴値波形解析部21と、解析結果データベース30とを有するデジタル聴診解析システム19であって、解析入力データベース26は、デジタル化された心音データ27と振動モデルのモデルパラメータ28を読み出し可能に格納し、特徴値波形解析部21は、心音データ27とモデルパラメータ28を読み出して振動モデルを用いて心音の特徴値波形31を解析する手段と、この特徴値波形31を解析結果データベース30に格納する手段とを備えるものである。
【選択図】 図2

従来技術、競合技術の概要


近年、日本では心臓病による死亡率が急速に増加しており、1985年からは脳卒中を抜いて第二位になっている。そして、心臓病の中では心不全や虚血性心疾患といわれる心筋梗塞による死亡が最も多く、また、原因不明の急性死が三割を占めている。このような心臓病を診断する代表的な方法として心音解析が挙げられるが、この心音解析に関する研究は心エコー図法や心臓カテーテルのような正確な検査方法の確立によって減少傾向にあった。しかしながら、近年のコンピュータの発達とデジタル信号処理技術の進歩によって、心音の録音や解析が容易にできるようになり、熟練を要する心音の聴診診断分野においても心音を自動診断する装置等が提案されている。



例えば、特許文献1には、患者の聴診音を入力する聴診マイクと、入力される聴診音の体外部雑音を濾過する濾過器と、聴診音のアナログ波形データをデジタルデータに変換するデジタル変換器と、聴診音のデジタルデータと予め入力された各種疾病の聴診音の標準データとを比較するコンピュータと、コンピュータの出力を記録する記録装置及び表示する複数のモニタから構成される自動判読記録診断装置が開示されている。
この特許文献1に開示された発明では、患者の聴診音がデジタル化され、このデジタルデータはコンピュータによって各種疾病の聴診音の標準データと比較されて病名が判読されるので、医師の個人別読力や主観的判断を介入せずに迅速で正確な病名を決定することができる。また、複数のモニタの設置によって、医師だけでなく、患者、看護師、医大生等の大勢の人が同時に見ることができるので対処診療の協同と迅速性を期することが可能である。



また、特許文献2には、聴診器に設置され受信した音声を被測定信号に変換して出力する第1の変換手段と、聴診器に設置され制御操作子の操作状態に基づいて単一周波数の制御信号を出力する制御信号発生手段と、制御信号によって操作され被測定信号を分析して記録する診断装置と、入力信号の周波数成分毎のレベルを検出する周波数成分検出手段と、周波数成分に基づいて入力信号と制御信号及び被測定信号を比較判定する判定手段とを具備する電子式聴診・診断装置が開示されている。
この特許文献2に開示された発明では、聴診器が取得した信号音はマイコン装置によって処理されて他の複数の聴診器においても聴診が可能となり、また、判読の結果が作成されるので診断の正確性を上げることができる。さらに、資料の記録計算や累積や伝送出力も可能になっている。



そして、聴診器について、特許文献3には、聴診音を検出するステート部と、ステート部に設置されスイッチング操作に応じて制御信号を送るスイッチと、聴診音を音信号に変換する変換手段と、制御信号に基づいて音信号の記録処理又は音信号の外部装置への伝送処理を行う信号処理装置を備えた聴診器が開示されている。
この特許文献3に開示された発明では、ステート部にスイッチが設置されており、このスイッチのスイッチング操作によって発生する制御信号に基づいて聴診音の音信号の録音や伝送を行うことができるので、看護師等の聴診を行う者は、聴診器の基本的な操作に加えて聴診音の音信号の録音又は伝送の操作を片手のみで容易に行うことができる。



さらに、特許文献4には、聴診音を採取して聴診音信号を出力する聴診手段と、聴診音信号に圧縮符号化処理を行ってファイル化するデータ処理手段と、ファイル化された聴診音信号を通信手段を介して送信する送信手段を備えた聴診システムが開示されている。
この特許文献4に開示された発明では、聴診音信号を比較的安価に送信することができるので、訪問医療や在宅看護等の医療機関以外の看護や介護において使用すると医療の質を低下させることなく人件費の効率的な抑制が可能となる。



しかしながら、特許文献1に記載された従来の技術では、患者から測定される聴診音に基づいてコンピュータが詳しい病名を判読するが、この判読は立会する医師の最終的な判断をより精確に行うためのものであり、一般家庭において個人が健康管理の目的で使用するには内容が高度であるという課題があった。



また、特許文献2に記載された従来の技術は、特許文献1の場合と同様に、医師等の専門家の診察を補助するためのものであって一般家庭で使用するには複雑な構成になっているという課題があった。また、病状の判定を行う病徴判定器についても記載されているが詳しい判定方法は開示されていない。



そして、特許文献3及び特許文献4に記載された従来の技術では、聴診器によって測定される聴診音を録音したり伝送したり送信したりすることはできるが、測定される聴診音を解析するものではない。

【特許文献1】特開2002-165789号公報

【特許文献2】特公平4-32661号公報

【特許文献3】特開2002-153459号公報

【特許文献4】特開2001-333899号公報

産業上の利用分野


本発明は、聴診音の異常を診断するデジタル聴診解析システムに係り、特に、心音データから特徴的なパターンを作成して解析するデジタル聴診解析システムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
解析入力情報格納部と、振動モデルを用いて特徴値波形を解析する心音波形解析部と、解析された前記特徴値波形を用いて評価指数を解析する評価指数解析部と、異常心音評価部と、解析結果情報格納部とを有するデジタル聴診解析システムであって、
前記解析入力情報格納部は、デジタル化された心音データと前記振動モデルの解析パラメータと前記評価指数の正常値範囲情報を読み出し可能に格納し、
前記心音波形解析部は、前記心音データと解析パラメータを読み出して前記振動モデルを用いて心音の特徴値波形を解析する手段と、この特徴値波形を前記解析結果情報格納部に格納する手段とを備え
前記振動モデルは、質量にばね系及び粘性減衰系を接続させた1の機械的振動系又はインダクタンスに電気容量と抵抗を接続させた電気的振動系からなる、あるいはこれらの振動系を複数連成させてなる鼓膜の振動応答に関する振動モデルであり、前記解析入力情報格納部から読み出した前記解析パラメータ及び前記心音データを前記振動モデルに代入して前記鼓膜の振動応答を得て、これを特徴値波形とし、
前記評価指数は、前記特徴値波形から得られる心臓の僧帽弁、三尖弁、大動脈弁、肺動脈弁のいずれかの閉鎖音の持続時間、あるいはこれらの任意の弁に対して同一弁あるいは異なる2弁の閉鎖音間の持続時間、あるいはそれらの組合せとし、
前記評価指数解析部は、前記解析結果情報格納部から前記特徴値波形を読み出してこの特徴値波形から前記評価指数を演算する手段と、前記評価指数を前記解析結果情報格納部へ格納する手段とを備え、
前記異常心音評価部は、前記解析結果情報格納部から前記評価指数を読み出して前記解析入力情報格納部から読み出した前記評価指数の正常値範囲情報と比較する手段と、前記評価指数が前記正常値範囲内から外れる場合に警報情報信号を発する手段とを備えることを特徴とするデジタル聴診解析システム。

【請求項2】
前記特徴値波形、評価指数、警報情報の少なくとも1を出力及び/又は表示する表示部を有することを特徴とする請求項に記載のデジタル聴診解析システム。
産業区分
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2005080720thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
山口TLOは平成11年11月に山口大学の教官50名の出資により設立された、リエゾン一体型のTLO活動会社です。山口大学を主とし、山口県内の大学・高専の研究成果をご紹介致します。特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


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