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唾液腺由来の浮遊系細胞の生存と増殖を支持する因子を分泌する支持細胞 新技術説明会

国内特許コード P06A009384
整理番号 H1538
掲載日 2006年10月19日
出願番号 特願2004-063714
公開番号 特開2005-245384
登録番号 特許第4147307号
出願日 平成16年3月8日(2004.3.8)
公開日 平成17年9月15日(2005.9.15)
登録日 平成20年7月4日(2008.7.4)
発明者
  • 遠藤 文夫
  • 松本 志郎
  • 久富 雄一朗
  • 奥村 健治
  • 中村 公俊
出願人
  • 国立大学法人 熊本大学
発明の名称 唾液腺由来の浮遊系細胞の生存と増殖を支持する因子を分泌する支持細胞 新技術説明会
発明の概要

【課題】 唾液腺由来の浮遊系細胞の生存と増殖を支持する因子を分泌する支持細胞、及びそれを用いた唾液腺由来の浮遊系細胞の培養方法を提供すること。
【解決手段】 唾液腺由来の浮遊細胞の生存と増殖を支持する因子を分泌する支持細胞を分離した。支持細胞は、インスリンやアルブミンなどに分化する能力を持つ未分化細胞であるが神経細胞などの外胚葉への分可能は認められなかった。この点で、神経細胞にも分化可能な浮遊細胞とは異なる細胞であった。別々に分離した支持細胞と浮遊細胞を共培養することにより、安定して浮遊細胞を培養可能であった。これにより、不安定な唾液腺由来の浮遊細胞の培養を安定して供給可能である。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要


再生医療に有用なポテンシャルを有する幹細胞についての研究が盛んになされている。今日までに報告された代表的な幹細胞として、間葉系幹細胞、神経幹細胞、造血幹細胞、並びに膵幹細胞が挙げられる。



間葉系幹細胞はヒト成体骨髄液より分離された(Pittenger, M.F. et al., Science 284, 143 (1999))。この細胞は、脂肪細胞、軟骨細胞、骨細胞へのin vitroにおける分化誘導が可能である。神経幹細胞(Gage, P.H., Science 287, 1433-1438 (2000))については1992年に成体の中枢神経系からの最初の分離の報告がなされており、2001年には成体の皮膚真皮から神経細胞に分化可能な幹細胞の分離(Toma, J.G. et al., Nature Cell Biology, 3, 778-784 (2001))が報告されている。



造血幹細胞は既に多くの研究がなされているが、その分化機能について報告されたのは比較的新しい。1999年に骨髄細胞が肝臓細胞に分化することがPatersenらによって明らかにされ(Petersen B.E. et al., Science 284, 1168 (1999))、翌年にはマウス造血幹細胞をc-kittil、Thr-1low、Linneg、Sca-1+にてsortingした細胞分画が、幹細胞に分化転換することが示されている(Lagasse, E. et al., Nature Medicine 6, 1229-1234 (2000))。この他にも造血幹細胞には分化転換能があると考えられており、心筋(Orlic, D. et al., Nature 410, 701-705 (2001))や、さらには肺胞上皮、腸管上皮、皮膚(Orlic, D. et al.,上掲)への分化も報告されている。



以上のように、間葉系もしくは外胚葉系の細胞についての幹細胞研究は進んでいるが、内胚葉系幹細胞の報告は未だ少ない。ヒト肝幹細胞についてはその存在が確実視されているが、未だ確定的な幹細胞の報告はない。膵臓についてはCorneliusらのグループが成体マウス膵臓より膵島産生幹細胞(islet producing stem cells (IPSCs))の分離を行っており、さらにIPSCsよりin vitroにて作製した膵島の移植実験を報告している(Ramiya, V.K. et al., Nature Medicine 6, 278-282 (2000))。この細胞についても、a、b、d細胞への分化は確認されているが、その他の細胞への分化能は確認されていない。膵島よりネスチン(nestin)陽性にて分離した幹細胞が膵臓の内、外分泌および肝臓の表現型へと分化したとの報告はあるが(Zulewski, H. et al., Diabetes 50, 521-533 (2001))、分化マーカーの免疫組織学的検索は示されていない。また、内胚葉系細胞および外胚葉系細胞の双方に分化可能なより未分化な多分化能を有する細胞についての報告はこれまでの所なされていない。




【非特許文献1】Pittenger, M.F. et al., Science 284, 143 (1999)

【非特許文献2】Gage, P.H., Science 287, 1433-1438 (2000)

【非特許文献3】Toma, J.G. et al., Nature Cell Biology, 3, 778-784 (2001)

【非特許文献4】Petersen B.E. et al., Science 284, 1168 (1999)

【非特許文献5】Lagasse, E. et al., Nature Medicine 6, 1229-1234 (2000)

【非特許文献6】Orlic, D. et al., Nature 410, 701-705 (2001)

【非特許文献7】Ramiya, V.K. et al., Nature Medicine 6, 278-282 (2000)

【非特許文献8】Zulewski, H. et al., Diabetes 50, 521-533 (2001)

産業上の利用分野


本発明は、唾液腺由来の浮遊系細胞の生存と増殖を支持する因子を分泌する支持細胞、およびその細胞を用いた唾液腺由来の浮遊系細胞の培養方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
哺乳動物の唾液腺から得られる細胞懸濁液を用いて初代培養開始後3~7日目に培養上清中に現れる大型顆粒細胞を含む細胞群をI型コラーゲンコートプレートに付着させて培養することにより得られる前記プレートに付着した細胞の、哺乳動物の唾液腺に由来する多分化能を有する細胞の浮遊状態での生存及び増殖を維持させるための使用。

【請求項2】
哺乳動物がブタまたはヒトである、請求項1に記載の使用

【請求項3】
哺乳動物の唾液腺から得られる細胞懸濁液を用いて初代培養開始後3~7日目に培養上清中に現れる大型顆粒細胞を含む細胞群をI型コラーゲンコートプレートに付着させて培養することにより得られる前記プレートに付着した細胞を培地中で培養することにより得られる培養液の、哺乳動物の唾液腺に由来する多分化能を有する細胞の浮遊状態での生存及び増殖を維持させるための使用。

【請求項4】
哺乳動物の唾液腺から得られる細胞懸濁液を用いて初代培養開始後3~7日目に培養上清中に現れる大型顆粒細胞を含む細胞群をI型コラーゲンコートプレートに付着させて培養することにより得られる前記プレートに付着した細胞の非存在下において、該細胞を培地中で培養することにより得られる培養液を用いることを特徴とする、哺乳動物の唾液腺に由来する多分化能を有する細胞を浮遊状態で培養する方法。
産業区分
  • 微生物工業
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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