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プラスチック表面の改質方法、プラスチック表面のメッキ方法およびプラスチック 新技術説明会

国内特許コード P06P004378
整理番号 E-009
掲載日 2006年10月26日
出願番号 特願2005-098776
公開番号 特開2006-274176
登録番号 特許第4769934号
出願日 平成17年3月30日(2005.3.30)
公開日 平成18年10月12日(2006.10.12)
登録日 平成23年7月1日(2011.7.1)
発明者
  • 横谷 篤至
  • 黒澤 宏
出願人
  • 学校法人宮崎大学
発明の名称 プラスチック表面の改質方法、プラスチック表面のメッキ方法およびプラスチック 新技術説明会
発明の概要

【課題】 簡便な方法で、プラスチック表面の接着性を向上させること。
【解決手段】 気体状酸化剤の雰囲気中で波長172~126nmの真空紫外光を照射することにより、前記プラスチック表面の接着性を改良することを特徴とするプラスチック表面の改質方法によって、前記プラスチック表面の接着性を改良するので、簡便な方法でプラスチック表面の接着性を向上させることができる。また、エッチング処理を行わない場合、プラスチック内部の変質を起こさず、プラスチックの本質的特性(耐熱性、絶縁性、電気的特性等)を劣化させることなく、接着性を均一に向上させることができる。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


現在、プラスチック材は多くの構造材、装飾材、電子部品、工学部品等に使用されている。特に表面に金属被膜を形成したものは、プラスチックの軽量性と導電性・金属光沢の性質を合わせ持ち、きわめて用途が広い。プラスチック(樹脂)の表面に強固な金属皮膜を形成する技術として無電解メッキが挙げられるが、使用するプラスチックと金属の組み合わせによっては、付着力がきわめて弱く実用にならないものもある。プラスチックヘの無電解金属メッキは、金属水溶液からプラスチック表面への金属粒子の核生成過程を経て金属皮膜を析出させるものであるので、プラスチックと水溶液のなじみ、またプラスチックと析出する金属とのなじみが、その付着性に大きな影響を与えていた。



特に、優れた耐熱・耐薬品性、絶縁性、電気特性等を有し、電子部品、化学製品に多用されているポリイミド系プラスチックは、その強固な結合性のために、新たに他の分子との結合が行われにくく、メッキ液(水溶液)ともなじまず、またメッキも析出しにくく、さらに析出しても付着力が極めて弱く、容易にはぎ取る事ができるものが多い。
しかし、それでも最近の小型電子機器のフレキシブル基盤などとして使うために、ポリイミド系プラスチックにメッキ(金属被膜)を施したいという要望は強い。



前述のように他の材料(メッキ等)との接着性又は密着性(以下、接着性という。)が劣るポリイミド等のプラスチックの接着性を向上させる技術として、下記の従来技術(1),(2)が公知である。
(1)表面改質剤を使用する技術(湿式エッチング)
特許文献1(特開2003-192811号公報)には、アミノアルコールおよびアンモニウム塩を含む表面改質剤をポリイミド樹脂表面に塗布して、接着性を向上する技術が記載されている。
特許文献2(特開2003-239423号公報)には、スパッタリングやサンドブラスト、プラズマ処理、コロナ処理等の物理的処理を行った後、シランカップリング剤等の表面改質剤を塗布して、ポリイミド樹脂表面の接着性を向上させる技術が記載されている。



(2)湿式エッチング等の処理と、紫外光照射処理とを組み合わせる技術
特許文献3(特開平8-283411号公報)には、ポリイミドフィルムをアセトンに浸漬し、乾燥させる前処理をした後、KrF(248nm)のエキシマレーザーを照射して、ポリイミド樹脂の表面を改質する(接着性を向上する)技術が記載されている。
特許文献4(特開平11-293009号公報)には、ポリイミド樹脂に過酸化水素水や次亜塩素酸等による湿式エッチングを行った後、波長170nm~360nmの紫外線を照射して、ポリイミド樹脂を改質する技術が記載されている。
特許文献5(特開2001-217554号公報)には、ポリイミドを表面に塗布したシリコン基板をアンモニア水溶液中に浸漬した後、KrFエキシマレーザー光を照射して、ポリイミド表面を改質する技術が記載されている。
特許文献6(特開平9―157417号公報)には、酸素、オゾン等の第1酸化剤の存在下で波長250nm程度のKrFエキシマレーザーを照射した後、過マンガン酸塩等の第2酸化剤でエッチング処理を行ってポリイミド樹脂の表面を改質する技術が記載されている。



前記従来技術(1)、(2)のように、プラスチック表面の接着性を高めて金属被膜を行う技術とは異なる方法で、プラスチック表面に金属被膜を形成する技術として、下記の従来技術(3)が公知である。
(3)プラスチック表面に直接金属被膜を形成する技術
特許文献7(特開2001-73159号公報)には、アルカリ水溶液で処理された後中和されたポリイミド樹脂を、銅とパラジウムを含む溶液で処理した後に、金属塩を還元剤で還元することにより、ポリイミド樹脂表面に金属皮膜(触媒核)を作成し、触媒核のさらに表面にメッキを施す技術が記載されている。




【特許文献1】特開2003-192811号公報(段落番号「0005」~「0021」)

【特許文献2】特開2003-239423号公報(段落番号「0043」~「0048」、「0073」~「0084」)

【特許文献3】特開平8-283411号公報(段落番号「0024」~「0025」、「0035」~「0055」)

【特許文献4】特開平11-293009号公報(段落番号「0007」~「0023」)

【特許文献5】特開2001-217554号公報(段落番号「0042」~「0056」、「0064」~「0080」)

【特許文献6】特開平9―157417号公報(段落番号「0008」~「0023」)

【特許文献7】特開2001-73159号公報(段落番号「0003」~「0008」)

産業上の利用分野


本発明は、プラスチック表面を改質するプラスチック表面改質方法、前記プラスチック表面改質方法により改質されたプラスチック表面にメッキを施すプラスチック表面のメッキ方法、前記プラスチック表面改質方法により改質された表面を有するプラスチック関する。前記本発明は、プラスチックとしてのポリイミド系樹脂の表面の改質に対して好適に使用可能である。

特許請求の範囲 【請求項1】
真空排気後に水蒸気のみが導入された雰囲気中で波長172~126nmの真空紫外光を、化学エッチング処理および真空紫外光の照射のいずれもが行われておらず且つジフェニルテトラカルボン酸とP-フェニレンジアミンとからなるポリイミド化合物により構成されたプラスチック表面に照射することにより、前記プラスチック表面の接着性を改良することを特徴とするプラスチック表面の改質方法。

【請求項2】
前記プラスチックがポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項1に記載のプラスチック表面の改質方法。

【請求項3】
前記請求項1または2に記載の前記プラスチック表面の改質方法により前記プラスチック表面を改質してから、前記プラスチック表面に金属メッキ膜を形成することを特徴とするプラスチック表面のメッキ方法。

【請求項4】
前記改質されたプラスチック表面に、触媒を付与した状態で無電解メッキにより金属を析出させることにより、金属メッキ膜を形成することを特徴とする請求項3に記載のプラスチック表面のメッキ方法。

【請求項5】
前記請求項1または2に記載の改質方法により改質されたプラスチック表面を有することを特徴とする前記プラスチック。

【請求項6】
前記請求項3または4に記載のメッキ方法によりメッキ膜が形成されたことを特徴とするプラスチック。

【請求項7】
ポリイミド系プラスチックの表面に銅メッキ膜が形成されたことを特徴とする請求項6に記載のプラスチック。
産業区分
  • 高分子化合物
  • 表面処理
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005098776thum.jpg
出願権利状態 権利存続中


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