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ゲノムDNAのメチル化検出方法 新技術説明会

国内特許コード P06A009401
整理番号 IP16-006
掲載日 2006年11月2日
出願番号 特願2004-226103
公開番号 特開2006-042641
登録番号 特許第4189495号
出願日 平成16年8月2日(2004.8.2)
公開日 平成18年2月16日(2006.2.16)
登録日 平成20年9月26日(2008.9.26)
発明者
  • 畑田 出穂
出願人
  • 国立大学法人群馬大学
発明の名称 ゲノムDNAのメチル化検出方法 新技術説明会
発明の概要

【課題】 ゲノムDNAのメチル化の程度を、簡便かつ網羅的に、しかも高精度で検出することのできる新しい方法を提供する。
【解決手段】 ゲノムDNAのメチル化塩基含有量を検出する方法であって、以下のステップ:(a)ゲノムDNAのDNA断片を調製するステップ;(b)アダプターオリゴヌクレオチドを前記DNA断片の両端に結合させて[アダプター+DNA断片+アダプター]断片を調製するステップ;(c)前記断片をPCR増幅するステップ;(d)増幅した断片を制限酵素で消化して、前記該断片と、少なくとも一端にアダプターを持たないDNA断片を調製するステップ;(e)被験ゲノムDNAと対照ゲノムDNAから得られたアダプター結合断片をPCR増幅し、それぞれを異なるシグナル特性の標識物質で標識化するステップ;および(f)前記アダプター結合断片とハイブリダイズするプローブDNAを備えたマイクロアレイによって、断片量を比較するステップを含む方法。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


多細胞生物における細胞の分化や機能発現には、遺伝子情報が正しく発現されることが不可欠であるが、その発現制御には、転写調節因子のネットワークだけでなく、DNAのメチル化やクロマチン動態の変化といったエピジェネティック機構の関与が不可欠である。特に、哺乳動物ゲノムDNA中のシトシンのメチル化は、遺伝子発現を負に制御していることが知られており、また、ゲノム上でのメチル化のパターンの差異が、ゲノムインプリンティングやX染色体不活性化現象との関連を示すこと、さらには癌やICF(immunodeficiency, centromeric instability and facial anomalies)症候群、Rett症候群、脆弱X症候群などの疾患にも関係することが報告されている(例えば非特許文献1参照)。



DNA鎖のメチルシトシンを測定する方法としては、メチル化感受性の制限酵素による切断片を比較する方法、bisulfite法、methylation-specificPCR法、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いる方法等が知られている(例えば、非特許文献1参照)。また、非特許文献2にはメチル化の対照となるCG連続配列(CpGアイランド)を含むDNA鎖を特異的にPCR増幅する方法(COBRA法)が、特許文献1にはメチルシトシンを含むDNA鎖に特異的にハイブリダイズする標識DNA断片を用いる方法が開示されている。



さらにこの出願の発明者らは、マイクロアレイシステムを用いて一度に多数のゲノムDNAメチル化部位を検出する方法(MAD法)を開発している(特許文献2、非特許文献3)。このMAD法は、被験ゲノムDNAをメチル化感受性制限酵素(例えばSma I)で消化し、次いでこのDNA断片を前記メチル化感受性制限酵素と同一の塩基配列を認識するメチル化非感受性制限酵素(例えばXma I)でさらに消化し、両端がメチル化非感受性制限酵素(Xma I)による切断端部であるDNA断片(両端部にメチル化塩基を有するDNA断片)のみを選択的に増幅させ、これらのDNA断片をマイクロアレイシステムによって検出する方法である。

【特許文献1】特表2002-535998号公報

【特許文献2】特開2003-38183号公報

【非特許文献1】波平昌一 他 実験医学 20(7):1-19-1024, 2002

【非特許文献2】Xiong, Z. and Laird, P.W. Nucleic Acids Res. 25(1):2532-2534, 1997

【非特許文献3】Hatada, I. et al. J. Hum. Genet. 47(8):448-451, 2002

産業上の利用分野


この出願の発明は、任意のゲノムDNA(被験ゲノムDNA)が、対照ゲノムDNAに対してどの程度メチル化塩基を含んでいるかを簡便かつ高精度に検出する方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
被験ゲノムDNAが対照ゲノムDNAと比較してどの程度メチル化塩基を含んでいるかを検出する方法であって、以下のステップ:
(a) 被験ゲノムDNAと対照ゲノムDNAをそれぞれメチル化感受性制限酵素で消化してDNA断片を調製するステップ;
(b) 前記DNA断片の端部に結合するが、DNA断片との結合後に前記メチル化感受性制限酵素の認識配列を生成しないアダプターオリゴヌクレオチドを前記DNA断片の両端に結合させて[アダプター+DNA断片+アダプター]断片を調製するステップ;
(c) 前記[アダプター+DNA断片+アダプター]断片をPCR増幅するステップ;
(d) 増幅した[アダプター+DNA断片+アダプター]断片を、前記メチル化感受性制限酵素またはメチル化感受性制限酵素と同一の塩基配列を認識するメチル化非感受性制限酵素で消化して、[アダプター+DNA断片+アダプター]断片と、少なくとも一端にアダプターを持たないDNA断片を調製するステップ;
(e) 被験ゲノムDNAから得られた[アダプター+DNA断片+アダプター]断片をPCR増幅後あるいはPCR増幅中にシグナル特性αの標識物質で標識化し、対照ゲノムDNAから得られた[アダプター+DNA断片+アダプター]断片をPCR増幅後あるいはPCR増幅中にシグナル特性βの標識物質で標識化するステップ;および
(f) 前記[アダプター+DNA断片+アダプター]断片とハイブリダイズするプローブDNA断片を備えたマイクロアレイによって、被験ゲノムDNAから得られた[アダプター+DNA断片+アダプター]断片量と、対照ゲノムDNAから得られた[アダプター+DNA断片+アダプター]断片量とを比較するステップ、
を含む方法。

【請求項2】
被験ゲノムDNAと対照ゲノムDNAそれぞれを2分割してグループAおよびグループBとし、被験ゲノムDNAと対照ゲノムDNAそれぞれのグループAには前記ステップ(a)から(d)を行い、被験ゲノムDNAと対照ゲノムDNAそれぞれのグループBに対しては、以下のステップ:
(a’) 被験ゲノムDNAと対照ゲノムDNAをそれぞれ、グループAに対するステップ(a)で使用するメチル化感受性酵素と同一の塩基配列を認識するメチル化非感受性制限酵素で消化してDNA断片を調製するステップ;
(b’) 前記DNA断片の端部に結合するが、DNA断片との結合後に前記メチル化非感受性制限酵素の認識配列を生成しないアダプターオリゴヌクレオチドを前記DNA断片の両端に結合させて[アダプター+DNA断片+アダプター]断片を調製するステップ;
(c’) 前記[アダプター+DNA断片+アダプター]断片をPCR増幅するステップ;
(d’) 増幅した[アダプター+DNA断片+アダプター]断片を、前記メチル化非感受性制限酵素または前記メチル化感受性制限酵素で消化して、[アダプター+DNA断片+アダプター]断片を調製するステップ、
を行い、次いで以下のステップ:
(e’) グループAの[アダプター+DNA断片+アダプター]断片をPCR増幅後あるいはPCR増幅中にシグナル特性αの標識物質で標識化し、グループBの[アダプター+DNA断片+アダプター]断片をPCR増幅後あるいはPCR増幅中にシグナル特性βの標識物質で標識化するステップ;および
(f’) 前記[アダプター+DNA断片+アダプター]断片とハイブリダイズするプローブDNA断片を備えた一方のマイクロアレイによって、グループAとグループBのそれそれの被験ゲノムDNAから得られた[アダプター+DNA断片+アダプター]断片量を比較し、前記マイクロアレイと同一のプローブ構成からなる別のマイクロアレイによってグループAとグループBの対照ゲノムDNAから得られた[アダプター+DNA断片+アダプター]断片量を比較、さらに前者の比(A/B)と後者の比(A/B)を比較するステップ
を含む請求項1の方法。

【請求項3】
被験ゲノムDNAと対照ゲノムDNAが哺乳動物から単離されたゲノムDNAである請求項1または2の方法。

【請求項4】
メチル化感受性制限酵素とメチル化非感受性制限酵素の組合わせが、Hpa IIとMsp I、Ava IIとSin I、またはSau3A IとMbo IもしくはNde IIのいずれかである請求項3の方法。
産業区分
  • 微生物工業
  • 治療衛生
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004226103thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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