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ポリアミド多孔質体の使用方法及びその製造方法

国内特許コード P06A009406
整理番号 IP16-020
掲載日 2006年11月2日
出願番号 特願2004-296420
公開番号 特開2006-104409
登録番号 特許第4257430号
出願日 平成16年10月8日(2004.10.8)
公開日 平成18年4月20日(2006.4.20)
登録日 平成21年2月13日(2009.2.13)
発明者
  • 田中 信行
出願人
  • 国立大学法人群馬大学
発明の名称 ポリアミド多孔質体の使用方法及びその製造方法
発明の概要

【課題】 通気性、水浸透性を有し第2多孔質体への空気又は水分の導入に優れ第2多孔質体を支持可能な第1多孔質体を、第2多孔質体上に有する二層構造のポリアミド多孔質体を比較的短時間に製造する。使用済みポリアミド多孔質体の再利用が容易である。
【解決手段】 塩化カルシウムのアルコール溶液にポリアミドを溶解して原液を調製し、原液と塩化ナトリウム又は硫酸ナトリウムを容器中で混合した混合液を容器ごと0~40℃、60~100%の相対湿度下静置する。その後液表面の上から水を添加して独立多孔の網状組織からなるポリアミドの第1多孔質体11を形成し、更に水を第1多孔質体を透過させることにより、第1多孔質体下方において水溶性粒子の溶解を伴いながらの相分離を生起させて第1多孔質体に続いて連続多孔のスピノーダル分解模様型相分離組織からなるポリアミドの第2多孔質体12を形成し、ポリアミド多孔質体10を得る。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


この種のスピノーダル分解による二相分離構造モデルは、図7に示されるように既に知られている(例えば、非特許文献1参照。)。図7において、二相のうち、1はA相、2はB相を表す。
本発明者は、ポリアミドのメタルハライド・アルコール溶液と水溶性粒子の混合物から、吸湿をともなう溶液凝固をとおして調製されたスピノーダル分解型相分離模様の連続多孔構造を有するポリアミド多孔質膜を特許出願した(例えば、特許文献1参照)。



このポリアミド多孔質膜は、表面及び裏面ともスピノーダル分解相分離模様の一層構造をしている。相対湿度100%、25℃の条件での調製過程では、吸湿に伴って孤立孔が主体の膜が上部に、そして下部では、沈殿している塩化ナトリウムあるいは硫酸ナトリウムの溶解を伴いながら連続多孔質膜が形成されていく。この雰囲気を長時間保持し続けると上部と下部がほとんど自然に互いに分離し、下部の連続多孔質膜を容易に取り出せる。上部と下部をほとんど無理なく分離させるには、上部の孤立孔が主体の膜を厚めにする必要があり、その分、塩化ナトリウム又は硫酸ナトリウムに対する原液の混合割合を多くする必要がある。

【非特許文献1】J. Chem. Phys., Vol.42, p93-p99 (1965)

【特許文献1】特開平1-245035(特許請求の範囲、実施例)

産業上の利用分野


本発明は、スピノーダル分解型相分離模様の連続多孔を有するポリアミド多孔質体及びその製造方法並びにポリアミド多孔質体の使用方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
ポリアミドの独立多孔の網状組織からなる第1多孔質体(11)と前記ポリアミドの連続多孔のスピノーダル分解模様型相分離組織からなる第2多孔質体(12)とが一体的に形成されたポリアミド多孔質体であって、前記第1多孔質体(11)が、孔径1μm以上1mm以下の独立孔が80個/cm2以上1億個/cm2以下であるメッシュ数と、1μm以上0.2mm以下の厚さを有し、前記第2多孔質体(12)が、50%以上95%以下の気孔率と0.5mm以上5mm以下の厚さを有するポリアミド多孔質体の前記第1多孔質体(11)を下部に、また前記第2多孔質体(12)を上部に配置した後、前記第1多孔質体(11)を支持体として前記第2多孔質体(12)上に種子、卵、微生物、酵素又は細菌(13)を載せ、この状態で前記種子の栽培、前記卵のふ化、前記微生物の培養、前記酵素の培養又は前記細菌の培養を行うポリアミド多孔質体の使用方法。

【請求項2】
ポリアミドがポリカプロラクタム、ポリヘキサメチレンアジポアミド又はポリヘキサメチレンセバカミドである請求項1記載のポリアミド多孔質体の使用方法。

【請求項3】
ポリアミドの独立多孔の網状組織からなる第1多孔質体(11)と前記ポリアミドの連続多孔のスピノーダル分解模様型相分離組織からなる第2多孔質体(12)とが一体的に形成されたポリアミド多孔質体であって、前記第1多孔質体(11)が、孔径1μm以上1mm以下の独立孔が80個/cm2以上1億個/cm2以下であるメッシュ数と、1μm以上0.2mm以下の厚さを有し、前記第2多孔質体(12)が、50%以上95%以下の気孔率と0.5mm以上5mm以下の厚さを有するポリアミド多孔質体を2つ用意し、一方のポリアミド多孔質体(10a)の第2多孔質体(12a)と他方のポリアミド多孔質体(10b)の第2多孔質体(12b)とを互いに対向するようにした後、前記2つの第2多孔質体(12a, 12b)の対向面間に種子、卵、微生物、酵素又は細菌(13)を配置して2つのポリアミド多孔質体(10a, 10b)により保持し、この保持状態で前記種子の栽培、前記卵のふ化、前記微生物の培養、前記酵素の培養又は前記細菌の培養を行うポリアミド多孔質体の使用方法。

【請求項4】
ポリアミドの独立多孔の網状組織からなる第1多孔質体(11)と前記ポリアミドの連続多孔のスピノーダル分解模様型相分離組織からなる第2多孔質体(12)とを一体的に形成してポリアミド多孔質体を製造する方法であって、
塩化カルシウムのアルコール溶液にポリアミドを溶解して原液を調製する工程と、
前記原液と塩化ナトリウム又は硫酸ナトリウムを容器中で攪拌してなる混合液を、容器ごと0~40℃の温度、60~100%の相対湿度下、静置することにより、前記塩化ナトリウム又は硫酸ナトリウムを沈殿させ、前記第1多孔質体の網状組織に影響を及ぼす液表面の状態を制御する工程と、
0~40℃の温度、60~100%の相対湿度下にある液表面の上から水を添加して前記第1多孔質体を形成させ、更にこの水を前記第1多孔質体を透過させることにより、前記第1多孔質体下方において、塩化ナトリウム又は硫酸ナトリウムの溶解を伴いながらの相分離を生起させて、前記第1多孔質体に続いて前記第2多孔質体を形成する工程と
を含むポリアミド多孔質体の製造方法。

【請求項5】
原液の調製が、塩化カルシウムのアルコール溶液にポリアミドを溶解した後、24時間以上100日以下の期間熟成することにより行われる請求項記載のポリアミド多孔質体の製造方法。

【請求項6】
液表面の上から添加する水が純水、アルコール系水溶液又は金属塩化物系水溶液である請求項記載のポリアミド多孔質体の製造方法。

【請求項7】
ポリアミドがポリカプロラクタム、ポリヘキサメチレンアジポアミド又はポリヘキサメチレンセバカミドである請求項記載のポリアミド多孔質体の製造方法。
産業区分
  • 高分子化合物
  • 農林
  • 微生物工業
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004296420thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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