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気体の状態方程式の視覚化教材装置 実績あり

国内特許コード P06P004453
整理番号 IP133
掲載日 2006年11月10日
出願番号 特願2005-120925
公開番号 特開2006-301174
登録番号 特許第4552012号
出願日 平成17年4月19日(2005.4.19)
公開日 平成18年11月2日(2006.11.2)
登録日 平成22年7月23日(2010.7.23)
発明者
  • 村上 清文
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 気体の状態方程式の視覚化教材装置 実績あり
発明の概要

【課題】
気体分子モデルが壁と衝突して圧力が生ずることや運動速度が増すと圧力が高まること等の定性的挙動に留まらず、定量的にも、気体分子モデルによって気体の状態方程式が成立することを導出できる気体の状態方程式の視覚化教材装置を提供する。
【解決手段】
底面と一側面が開放された透明カバー体2と、駆動源によって駆動される往復運動機構を介して側面と直交する方向に往復動可能な稼働底板5と、前記透明カバー体内で該稼働底板と同方向に移動可能な圧力測定側壁部材6で構成される容器に、高反発弾性の球状気体分子モデルが収納可能とされ、前記稼働底板には、その往復動によって収納された気体分子モデルを前記容器内に打ち出すための突起が設けられており、前記稼働底板より打ち出された気体分子モデルが前記圧力測定側壁部材に衝突することによって発生する圧力の測定手段を具備することを特徴とする。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


気体の状態方程式は、圧力をP、体積をV、温度T、nを分子のモル数とすると、次の式、すなわち、PV=nRTで表され、主として高等学校の物理や化学において学習するものであるが、理系大学生の専門基礎として学習することもあり、気体の性質を理解する上で、中心的位置を占めている。



生徒や学生にとって、状態方程式をあてはめた計算問題は比較的できるが、簡単な概念問題に状態方程式を応用することは困難である(例えば、非特許文献1参照)。



これは、目に見えない気体について、圧力や温度の意味を理解しイメージすることが困難なことによると考えられる。



従来より、ピンポン玉や鋼球を気体分子のモデルになぞらえた気体分子運動モデル実験器が、気体分子の運動のイメージを捉えることのできる教材として知られている(例えば、非特許文献2及び3参照)。



ピンポン玉を用いた気体分子運動モデル実験器51を図13に示す。これは、回転歯車52によってピンポン玉53を弾き上げ、ガラス容器内で飛び跳ねるピンポン玉53を見ることができるようにしたもので、モーター54の回転数を変えることで、ピンポン玉53の動きが変わる。



鋼球を用いた気体分子運動モデル実験器61を図14に示す。これは、ピストン62を往復運動させて、ピストン62とフローティングピストン63との間で動き回る鋼球64を透明な筒65を透して見ることができるようにしたもので、電圧を制御してピストン62の振動数を変えることで、鋼球64によって押し上げられるフローティングピストン63の高さが変わる。また、フローティングピストン63上にはおもりが載せられるようになっている。このモデル実験器は、ピストン62とフローティングピストン63の間の距離を気体の体積、フローティングピストン63とその上に載せるおもりの重さを気体の圧力、ピストンの振動数を気体の温度と、それぞれ、なぞらえることにより、気体の物理量の間の関係を示そうと試みたものである。しかし、この実験器では、一応の傾向はつかめるものの、ボイルの法則やシャルルの法則などの正確な関係をとらえることには成功していない(非特許文献3の解説参照)。この原因としては、ピストンの振動数を気体の温度と見なすことの理論的な誤りやこのモデル実験器では重力の影響が避けられないこと、すなわち、鋼球の分布がピストン側に多く上下で均一な分布をしないことやピストンによって打ち出された剛球はその速さが減速してフローティングピストン63に到達すること、などの技術的欠点が考えられる。ボイルの法則やシャルルの法則ほかの気体の状態方程式中に現れる物理量の間の種々の関係を正確にとらえるためには、これらの誤りや欠点を改善することが必要である。

【非特許文献1】J.Chem.Edu,vol.77,No.2,p235-238(2000)

【非特許文献2】古川 千代男著「プロジェクトサイエンスシリーズ5 物質の原子論-生徒と創造する化学の授業-」(株)コロナ社、1989年5月10日、p.17-19

【非特許文献3】近角聰信・豊田博慈監修「新訂図解実験観察大辞典 物理」東京図書、1992年10月30日、p.105

産業上の利用分野


この発明は、気体の状態方程式の視覚化教材装置に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、現実には目に見えない気体分子の運動と同様の振る舞いを実体のある気体分子モデルにさせ、それを目で見えるようにした気体の状態方程式の視覚化教材装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
底面と一側面が開放された透明カバー体と、駆動源によって駆動される往復運動機構を介して開放された前記透明カバー体の一側面と直交する方向に往復動可能な稼働底板と、前記透明カバー体内で該稼働底板と同方向に移動可能な圧力測定側壁部材で構成される容器に、高反発弾性の球状気体分子モデルが収納可能とされ、
前記稼働底板には、その往復動によって収納された気体分子モデルを前記容器内に打ち出すための三角突条の突起が、その長手方向が稼働底板の往復動方向と直交して所定間隔に設けられており、
前記稼働底板より打ち出された気体分子モデルが前記圧力測定側壁部材に衝突することによって発生する圧力の測定手段を具備することを特徴とする気体の状態方程式の視覚化教材装置。

【請求項2】
前記圧力測定側壁部材が、低摩擦機構に支持されて移動可能とされていることを特徴とする請求項記載の気体の状態方程式の視覚化教材装置。

【請求項3】
前記圧力の測定手段は、前記稼働底板より打ち出された気体分子モデルが前記圧力測定側壁部材に衝突することによって発生する圧力を、圧力測定側壁部材に取り付けられたバネで測定するようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の気体の状態方程式の視覚化教材装置。

【請求項4】
前記稼働底板において、駆動源がモーターであり、往復運動機構としてクランク機構を用いていることを特徴とする請求項1、2または3記載の気体の状態方程式の視覚化教材装置。
産業区分
  • 運動娯楽用
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005120925thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
山口TLOは平成11年11月に山口大学の教官50名の出資により設立された、リエゾン一体型のTLO活動会社です。山口大学を主とし、山口県内の大学・高専の研究成果をご紹介致します。特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


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