TOP > 国内特許検索 > 複合金属酸化物多孔体の製造方法およびこれにより得られる複合金属酸化物多孔体

複合金属酸化物多孔体の製造方法およびこれにより得られる複合金属酸化物多孔体

国内特許コード P06P004552
整理番号 P2004-300
掲載日 2006年11月17日
出願番号 特願2005-141946
公開番号 特開2006-256947
登録番号 特許第5098000号
出願日 平成17年5月13日(2005.5.13)
公開日 平成18年9月28日(2006.9.28)
登録日 平成24年10月5日(2012.10.5)
優先権データ
  • 特願2005-041330 (2005.2.17) JP
発明者
  • 定金 正洋
  • 上田 渉
出願人
  • 国立大学法人北海道大学
発明の名称 複合金属酸化物多孔体の製造方法およびこれにより得られる複合金属酸化物多孔体
発明の概要

【課題】 均質な複合金属酸化物からなる複合金属酸化物多孔体であって、複合金属酸化物材料全体にわたって多孔構造が形成されている複合金属酸化物多孔体の製造方法を提供する。
【解決手段】 複数の金属の金属塩を、ポリオールを含む溶媒に溶解して、原料溶液を調製する原料溶液調製工程と、前記原料溶液調製工程で得られた原料溶液を、有機ポリマーのコロイド結晶からなるテンプレートに含浸させる含浸工程と、前記原料溶液を含浸させた前記テンプレートを焼成して、複合金属酸化物を合成するとともに、前記テンプレートを除去する焼成工程とを含み、前記ポリオールを含む溶媒は、ポリオールと、前記有機ポリマーのガラス転移温度より低い沸点を有する溶媒とからなる。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要


均一で規則的な細孔を持つメソないしマクロ多孔体は、組成や構造に多様性があり、繊維や薄膜に加工できるなど形態制御が可能である。それゆえ、ゼオライトなどでは対応できない大きな分子の触媒、吸着剤、分子ふるい、多孔性電極、フォトニック結晶(光結晶)、磁性材料をはじめとして、さまざまな用途に利用できる可能性を有する材料である。かかるメソないしマクロ多孔体を、コロイド結晶からなるテンプレートを用いて合成する方法およびその応用に関する研究が近年盛んに行われている(例えば、特許文献1、非特許文献1、2等参照。)。



粒径のよく揃った粒子(単分散粒子)が規則的に配列した構造を形成したものは、コロイド結晶と呼ばれている。かかるコロイド結晶をテンプレートとして用いる上記方法では、例えば、金属酸化物多孔体を製造する場合を例に挙げると、上記テンプレートに金属酸化物の原料を含浸させ、コロイド粒子の間隙に金属酸化物の原料を浸透させた後、不溶化処理を行い、その後テンプレートを焼成除去するとともに、原料が不溶化されてできた不溶性前駆体から目的とする金属酸化物への合成を行う。



かかる方法において用いられる金属酸化物の原料としては、金属アルコキシドを用いる方法や、金属塩を用いる方法が知られている。加水分解により不溶化することが容易なアルコキシドを原料として用いる場合は簡単に目的とする金属酸化物を得ることができる。原料としてその他の金属塩を用いる場合は、アルカリ処理またはシュウ酸処理等により不溶化が行われる。しかし、かかる方法は、単一の金属の金属酸化物には有効であるが、複合金属酸化物の場合は、不溶化処理時に不均質化が起こるという問題があった。



かかる問題を解決するために、本発明者らは、複合金属酸化物の原料となる複数の金属の金属塩を、従来用いられていた溶媒である水やアルコール等ではなく、ポリオールに溶解した溶液を、テンプレートのコロイド結晶の間隙に含浸させた後焼成することにより、均質な複合金属酸化物多孔体を製造することに成功している(例えば、非特許文献3、4、5等参照。)。

【特許文献1】米国特許第6680013号公報

【非特許文献1】A.Stein, Micropor.Mesopor.Mater. 44-45(2001)227-239

【非特許文献2】A.Stein, R.C.Schroden, Current Opinion in Solid State and Materials Science 5(2001)553-564

【非特許文献3】上田渉他、北海道大学触媒化学研究センター 新棟移転記念シンポジウム資料、p81、平成16年1月9日開催

【非特許文献4】上田渉他、北海道支部2004年冬季研究発表会要旨集、p35、平成16年2月3日開催

【非特許文献5】上田渉他、第44回オーロラセミナー・第15回吸着シンポジウム(日本吸着学会・触媒学会北海道地区)、p44、平成16年8月5日開催

産業上の利用分野


本発明は、複合金属酸化物多孔体の製造方法およびこれにより得られる複合金属酸化物多孔体に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
複数の金属の金属塩を、ポリオール(A)を含む溶媒に溶解して、原料溶液を調製する原料溶液調製工程と、
前記原料溶液調製工程で得られた原料溶液を、有機ポリマーのコロイド結晶からなるテンプレートに含浸させる含浸工程と、
前記原料溶液を含浸させた前記テンプレートを焼成して、複合金属酸化物を合成するとともに、前記テンプレートを除去する焼成工程とを含み、
前記ポリオール(A)を含む溶媒は、ポリオール(A)と、前記有機ポリマーのガラス転移温度より低い沸点を有する溶媒(B)とからなることを特徴とする複合金属酸化物多孔体の製造方法。

【請求項2】
上記有機ポリマーのガラス転移温度より低い沸点を有する溶媒(B)は、上記原料溶液100容量部に対して、5容量部以上、90容量部以下の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の複合金属酸化物多孔体の製造方法。

【請求項3】
上記有機ポリマーのガラス転移温度より低い沸点を有する溶媒溶媒(B)はアルコールであることを特徴とする請求項1または2に記載の複合金属酸化物多孔体の製造方法。

【請求項4】
上記ポリオール(A)は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ペンタジオール、1,4-ブタンジオール、またはこれらの2種以上の混合物であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の複合金属酸化物多孔体の製造方法。

【請求項5】
上記複合金属酸化物はペロブスカイト型金属酸化物であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の複合金属酸化物多孔体の製造方法。

【請求項6】
上記複合金属酸化物はフェライト化合物であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の複合金属酸化物多孔体の製造方法。

【請求項7】
上記コロイド結晶を形成する有機ポリマーのコロイド粒子の粒径は30nm以上、10000nm以下であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の複合金属酸化物多孔体の製造方法。

【請求項8】
上記原料溶液を含浸させた上記テンプレートを200℃以上1000℃未満で焼成することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の複合金属酸化物多孔体の製造方法。

【請求項9】
請求項1ないし8のいずれか1項に記載の複合金属酸化物多孔体の製造方法により製造される複合金属酸化物多孔体。

【請求項10】
細孔径が30nm以上、10000nm以下であることを特徴とする請求項9に記載の複合金属酸化物多孔体。
産業区分
  • 無機化合物
  • その他無機化学
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

15077_01SUM.gif
出願権利状態 権利存続中
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close