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送配電系統の電圧制御方法

国内特許コード P06A009475
整理番号 H04-025
掲載日 2006年12月1日
出願番号 特願2003-053532
公開番号 特開2004-266915
登録番号 特許第3918056号
出願日 平成15年2月28日(2003.2.28)
公開日 平成16年9月24日(2004.9.24)
登録日 平成19年2月23日(2007.2.23)
発明者
  • 餘利野 直人
出願人
  • 国立大学法人広島大学
発明の名称 送配電系統の電圧制御方法
発明の概要

【課題】簡単な装置を外部に追加設置するだけでSVRあるいはOLTCと既存の電圧一定制御型SVCの協調を図りつつ電圧変動の補償ができる送配電系統の電圧制御方法を提供する。
【解決手段】送配電系統中にSVRあるいはOLTCと電圧一定制御方式のSVCとを設置して前記送配電系統の電圧変動を補償する送配電系統の電圧制御方法において、前記送配電系統中に該送配電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力信号に基づいて前記SVCを動作させる。
【選択図】 図2

従来技術、競合技術の概要
近年、高度情報化社会の進展により電力の品質向上に対するニーズが高まっているが、送配電系統に連係された風力発電設備や大容量電動機負荷等の影響により、従来のステップ式電力調整器(Step Voltage Regulator、以下SVRと略記する)や負荷時タップ切換装置(On-Load Tap-Changers、以下OLTCと略記する)では補償しきれない過渡的な電圧変動が発生するケースが増大している。そのため、電圧一定制御型SVCを送配電系に組み込み、その高速応答性を利用した電圧制御方法が実施されている。
【0003】
しかしながら、電圧一定型SVCとSVR(配電系用)あるいはOLTC(送電系用)が同一送配電系統中に設置されている場合、SVRあるいはOLTCで補償すべきゆっくりとした電圧変動も、SVCがその高速応答性のために先に補償してしまい、本来SVCが受け持つべき高速な電圧変動の補償容量を確保できないという問題が発生してしまう。図1は、このような問題を説明するSVCでの電圧補償の一例を示すグラフである。例えば図1aに示すようなゆっくりとした変動と高速な変動が重畳された電圧変動が発生した場合、SVCのみですべての電圧変動を補償するような動作となって図1bに示すような電圧補償が行われ、図1cに示すようにSVCの補償容量を超えた部分が補償不能分として残ってしまう。
【0004】
この問題を解決するため、従来から主としてSVCに改良を施した種々の方法が提案、実用化されている。例えば、古川、吉武による「SVR協調運転型SVCの開発」、電気学会全国大会、No.1593、平成10年3月、に記載されている技術がある。従来の慣例的な電圧一定制御型SVC本体の中に、SVC本来の電圧一定制御部に加えて、無効電力検出部と、無効電力出力目標範囲指令部と、演算部とを設け、SVCの電圧補償機能を制限することによって、SVCあるいはOLTCとの協調運転を可能にすることを狙っている。従来の電圧一定制御型SVCの電圧補償機能を制限することにより、SVCが補償できなかった電圧変化分は、それがSVRあるいはOLTCでの補償が可能な程度の速度のものであれば、SVRあるいはOLTCが受け持って補償することになり、SVCとの協調による送配電系の電圧制御が可能となる。しかしながらこの方法は、既存の電圧一定制御型SVCをそのまま利用することができず、改造されたSVCに置き換える必要があるといった欠点があった。
【0005】
SVC以外の高速機器、すなわち、秒単位あるいは10秒程度以下で応動する電圧制御機器、例えば、自励式SVCとも呼ばれるSVG(Static Var Generator)、UPFC(Unified Power Flow Controller)、フェーズシフタまたは静止型位相調整器とも呼ばれるPS(Phase Shifter)、静止型直列コンデンサとも呼ばれるTCSC(Thyristor Controlled Series Capacitor)などの、一般的にFACTS機器と呼ばれるパワーエレクトロニクスを応用した電力機器も、SVRあるいはOLTCと協調して電圧制御に用いることが考えられる。この場合も、上述したようなSVCと同様の問題が生じる。また、現在、電力自由化により電力事業者以外の分散型電源が増加しており、これらの電源に関しては電圧制御をどのように行うか決まっていないが、これらの分散型電源は能力的には高速な電圧制御が可能であり、SVRあるいはOLTCと協調して電圧制御に用いることができる。この場合も分散型電源の調整容量的に限界があるので、上述したようなSVCと同様の問題が生じる。さらに、既存の大容量発電所においても電圧制御を行うと電力(有効電力)の出力をその代償として制限しなければならないという問題がある。現在はこの問題に関して特に顕在化していないが、将来電力の自由化により調整容量を制限する可能性があり、この場合は上述したようなSVCと同様の問題が生じる。
産業上の利用分野
本発明は、送配電系統の電圧制御方法に関し、特に、送配電系統に静止型無効電力補償装置(Static Var Compensator、以下SVCと略記する)のような高速機器を設置し、前記送配電系統の電圧変動を検出して瞬時に負荷変動量を打ち消す無効電力を供給して前記送配電系統の電圧を安定化させる電圧制御方法に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 配電系統中にステップ式電圧調整器と電圧一定制御方式の高速機器とを設置して前記配電系統の電圧変動を補償する配電系統の電圧制御方法において、前記配電系統中に該配電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力信号に基づいて前記高速機器を動作させ、前記電圧信号検出処理装置が、高域通過フィルタと、低域通過フィルタと、リミッタと、重ね合わせ回路とを具えることを特徴とする、配電系統の電圧制御方法。
【請求項2】 請求項1に記載の配電系統の電圧制御方法において、前記配電系統中に該配電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力信号に基づいて前記高速機器を動作させ、前記高速機器の高速応答と低速応答の割合を前記リミッタの設定レベルによって任意に設定することを特徴とする、配電系統の電圧制御方法。
【請求項3】 配電系統中にステップ式電圧調整器と電圧一定制御方式の静止型無効電力補償装置とを設置して前記配電系統の電圧変動を補償する配電系統の電圧制御方法において、前記配電系統中に該配電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力信号に基づいて前記静止型無効電力補償装置を動作させ、前記電圧信号検出処理装置が、高域通過フィルタと、低域通過フィルタと、リミッタと、重ね合わせ回路とを具えることを特徴とする、配電系統の電圧制御方法。
【請求項4】 請求項3に記載の配電系統の電圧制御方法において、前記配電系統中に該配電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力信号に基づいて前記静止型無効電力補償装置を動作させ、前記静止型無効電力補償装置の高速応答と低速応答の割合を前記リミッタの設定レベルによって任意に設定することを特徴とする、配電系統の電圧制御方法。
【請求項5】 送電系統中に負荷時タップ切換装置と電圧一定制御方式の高速機器とを設置して送電系統の電圧変動を補償する送電系統の電圧制御方法において、前記送電系統中に該送電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力に基づいて前記高速機器を動作させ、前記電圧信号検出処理装置が、高域通過フィルタと、低域通過フィルタと、リミッタと、重ね合わせ回路とを具えることを特徴とする、送電系統の電圧制御方法。
【請求項6】 請求項5に記載の送電系統の電圧制御方法において、前記送電系統中に該送電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力に基づいて前記高速機器を動作させ、前記高速機器の高速応答と低速応答の割合を前記リミッタの設定レベルによって任意に設定することを特徴とする、送電系統の電圧制御方法。
【請求項7】 送電系統中に負荷時タップ切換装置と電圧一定制御方式の静止型無効電力補償装置とを設置して送電系統の電圧変動を補償する送電系統の電圧制御方法において、前記送電系統中に該送電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力に基づいて前記静止型無効電力補償装置を動作させ、前記電圧信号検出処理装置が、高域通過フィルタと、低域通過フィルタと、リミッタと、重ね合わせ回路とを具えることを特徴とする、送電系統の電圧制御方法。
【請求項8】 請求項7に記載の送電系統の電圧制御方法において、前記送電系統中に該送電系統の電圧変動を検出および処理する電圧信号検出処理装置をさらに設置し、この電圧信号検出処理装置の出力に基づいて前記静止型無効電力補償装置を動作させ、前記静止型無効電力補償装置の高速応答と低速応答の割合を前記リミッタの設定レベルによって任意に設定することを特徴とする、送電系統の電圧制御方法。
産業区分
  • 送配電
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003053532thum.jpg
出願権利状態 権利存続中


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