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メイラード反応阻害剤 実績あり

国内特許コード P06A009521
整理番号 KANDAI-94
掲載日 2006年12月1日
出願番号 特願2005-073264
公開番号 特開2006-256977
登録番号 特許第4897229号
出願日 平成17年3月15日(2005.3.15)
公開日 平成18年9月28日(2006.9.28)
登録日 平成24年1月6日(2012.1.6)
発明者
  • 長岡 康夫
  • 河原 秀久
  • 山本 秀樹
  • 芝田 隼次
  • 小幡 斉
  • 上里 新一
出願人
  • 学校法人 関西大学
発明の名称 メイラード反応阻害剤 実績あり
発明の概要

【課題】食品廃棄物の有効利用法として、安全性が高く、長期投与が可能なメイラード反応阻害剤、飲食物、化粧品、皮膚外用剤、食品変性防止剤、発癌物質産生抑制剤を提供する。
【解決手段】食品廃棄物またはその抽出物、例えば、そばがら、あんかす、食品発酵かす、ワインかす抽出物、醤油かす水抽出物等から選択されたものを含むメイラード反応阻害剤、飲食物、化粧品、皮膚外用剤、食品変性防止剤、発癌物質産生抑制剤。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


近年、生体内タンパク質の糖化反応(メイラード反応)により生成する終末糖化産物群(Advanced Glycation End Products、以下、「AGE」と称する)が、腎臓障害、神経障害、アテローム性動脈硬化症などの、主に血管障害に起因する疾患の直接的な原因であることが明らかにさらてきた。タンパク質の糖化は通常の老化により進行するが、特に糖尿病患者においては、血糖値が高いため、その進行が速く、糖尿病合併症の原因のひとつして、注目されている。(Singh,R.et al.,Diabetologia 44,129-146,2001)タンパク質の糖化は非酵素的な多段階反応で、反応機構上、可逆的な付加と転移反応を伴う前期段階と、不可逆的な酸化、脱離、加水分解、転移、縮合等を伴う後期段階に分けられる。このうち、後期段階で産生するAGEが上記疾患の原因物質として作用する。より具体的には、糖尿病性神経症はミエリンタンパク質の糖化が原因である(Clin.Endocrinol.Metab.,11,431,1982)と考えられており、糖尿病性白内障は、眼球水晶体のクリスタリンの糖化に伴うクリスタリンの重合、不溶化、蛍光発生及び着色によって起こる(J.Biol.Chem.,256,5176,1981)ことが認められている。また、老人性白内障は眼球水晶体のクリスタリンの糖化が関与しており、またアテローム性動脈硬化にもAGEの生成が関与している。更に、老化に伴う細い血管の基底膜の肥厚、腎臓の機能低下をもたらす腎糸球体基底膜の肥厚にもAGEが関与していることが知られている(Science,232,1629,1986)。



このAGEの産生抑制物質としてアミノグアニジンやALT-711などが知られている。(Science,232,1629,1986)これらの化合物は現在糖尿病合併症予防薬として臨床試験に供されている。その他にもメトフォルミン、OPB-9195、ALT-462、オルメサルタン、カモシン、テニルセタム、2,3-ジアミノフェナゾン、ピオグリタゾン、ALT-486、テモカプリラト、ピリドキシン、ピリドキサミン、ピリドキサル、ピリドキサルホスフェート、チアミン、チアミンモノホスフェート、チアミンピロホスフェート、アデニン、キネチン等種々の塩基性化合物が同様の活性を有することが知られている。(特許文献1、特開2002-302472号公報、特開2001-64158号公報、特開2000-321273号公報、特開2000-256259号公報、特開平11-106371号公報、特開平11-49740号公報、特開平10-324629号公報、特開平10-182460号公報、特開平10-175954号公報、特開平10-167965号公報、特開平10-158244号公報、特開平9-221473号公報、特開平9-221427号公報、特開平9-124471号公報、特開平9-59258号公報、特開平9-59233号公報、特開平9-40626号公報、特開平7-133264号公報、特開平6-305964号公報、特開平6-298738号公報、特開平6-298737号公報、特開平6-287180号公報、特開平6-287179号公報、特開平6-192089号公報、特開平6-135968号公報、特開平5-255130号公報)



また、AGE産生後期過程では、多くの酸化反応が関与している。そこで、種々の抗酸化剤が後期過程の反応の進行を抑制し、メイラード反応阻害剤になることが知られている。これらの例としてはマンニトール、ジヒドロリポ酸、アルファ-リポ酸、N-アセチルシステイン、セモチアジル、グリクラジド、ペントキシフィリン、ニフェジピン、イスラジピン、ラシジピン、安息香酸、アルファ-ケトグルタル酸、ピルビン酸、(+)-ルチン、チロン、ニテカポン、ジオスミン、クルクミン、ビタミンE、トログリタゾン、17ベータ-エストラジオール、ブチレーテッドヒドロキシトルエン、イノシトール等がある。(特許文献2、特開平10-36257号公報、特開平9-315960号公報、特開平9-241165号公報、特開平9-221667号公報、特開平9-40519号公報、特開平8-59485号公報、特開平7-324025号公報、特開平7-109215号公報、特開平6-336430号公報)



さらに、植物抽出エキスに関しても、そのメイラード反応阻害活性が知られている。それらの例として、アスナロ、アセンヤク、イタドリ、イチヤクソウ、アンズ、ケイカンカ、ハクカユマトウ、シラカバ、セイヨウサンザシ、セイヨウノコギリソウ、タラヨウ、ドクダミ、トルメンチラ、バクモンドウ、ヒバ、ブドウ、ミチヤナギ、ムクロジ、モッカ、レイシ、ローマカミツレの抽出物(特許文献3)、アメリカマンサク、アンズ、イチヤクソウ、ウワウルシ、オウレン、オオバナサルスベリ、ガンビールノキ、ゲンノショウコ、コウホネ、ザクロ、シャクヤク、セイヨウナツユキソウ、ダイオウ、チャノキ、チョウジノキ、チンネベリーセンナ、テンチャ、トックリイチゴ、トルメンチラ、バラ、ボタン、ヤクヨウサルビア、ヤシャブシ、ヤマモモ、ユーカリノキ、ロッグウッド、ワレモコウの抽出物(特許文献4)、アケビ、アロエ、アンズ、カバ、キキョウ、ゴミシ、サンシチニンジン、タウコギ、ナルコユリ、ハコベ、ハマヂシャ、ブクリョウ、ユズの抽出物(特許文献5)、水溶性カシス抽出物(特許文献6)、黒砂糖エキス(特許文献7、特開2001-112439号公報)、乳酸菌培養物(特許文献8)、カルカデ、ハイビスカス、シャゼンシ、トウニン、マロニエ、ケイシ、ゴミシ、シコン、センナ、トシシ、ビャッキュウの抽出物(特許文献9)、白樺抽出物(特許文献10)、イチイヨウ、カイカ、カイトウヒ、キンオウシ、ゲッケイジュ、コウジョウボク、セキショウコン、ソウジシ、バイモ、モクテンリョウの抽出物(特許文献11)、大豆発酵産物(特許文献12)などがある。



しかしながら、食品廃棄物またはその抽出物のメイラード反応阻害効果については報告がない。



AGE化タンパク質の増加は健常者の老化によっても見られる現象であるが、糖尿病、アルツハイマー病、動脈硬化症患者等においては、その増加の度合いが高く、AGEがこれらの疾患や、これらの疾患に伴う合併症の、直接的な原因となることが明らかにされつつある。したがって、AGE生成阻害剤は、これらの疾患の治療薬や予防薬となる可能性が高く、これらの観点から既に、AGE生成阻害剤であるアミノグアニジンとALT-711が糖尿病合併症予防薬として臨床試験に供されている。対象となる疾病の性質上、長期間の薬剤投与による持続的なAGEの産生阻害が必要となる。そのためには、長期間にわたる、薬剤の有効血中濃度維持が必要となる。アミノグアニジンとALT-711 の有効血中濃度は比較的高いため、有効血中濃度を維持するためには多量の投与が必要となり、副作用の発生が心配される。また、長期投与が必要であるため、慢性毒性や遅延毒性の発現が懸念される。一方、天然の抗酸化物質や植物抽出エキスについても、その有効性が示されているが、有効成分の体内吸収性を考慮すると、これらについても多量で継続適な投与が必要となる。しかし、これらは、必ずしも継続的な多量投与での安全性が確立しているものばかりではない。このように、実用的に満足できる効果が得られるAGE生成阻害剤は未だ見出されていない。したがって、安全性が高く、長期投与が可能なAGE産生阻害剤の開発が求められている。

【特許文献1】特開2003-300961号公報

【特許文献2】特開2003-212774号公報

【特許文献3】特開2003-212770号公報

【特許文献4】特開2002-241299号公報

【特許文献5】特開2002-241293号公報

【特許文献6】特開2002-205916号公報

【特許文献7】特開2001-114635号公報

【特許文献8】特開2000-264811号公報

【特許文献9】特開平11-106336号公報

【特許文献10】特開平10-152444号公報

【特許文献11】特開平8-259431号公報

【特許文献12】特開2003-300894号公報

産業上の利用分野


本発明は、メイラード反応阻害剤に関する。詳細には、食品廃棄物のメイラード反応阻害剤としての利用に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
あんかす水抽出物、そばがら水抽出物または醤油かす水抽出物を含むメイラード反応阻害剤。

【請求項2】
糖尿病合併症および/または加齢性疾患の治療および/または予防薬である請求項1記載のメイラード反応阻害剤。

【請求項3】
食品変性防止剤である請求項1記載のメイラード反応阻害剤。

【請求項4】
発癌物質産生抑制剤である請求項1記載のメイラード反応阻害剤。
産業区分
  • 薬品
  • 食品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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