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衝突誘起によるイオン化方法および装置

国内特許コード P06P004810
整理番号 P05-013
掲載日 2006年12月13日
出願番号 特願2005-151172
公開番号 特開2006-329710
登録番号 特許第4734628号
出願日 平成17年5月24日(2005.5.24)
公開日 平成18年12月7日(2006.12.7)
登録日 平成23年5月13日(2011.5.13)
発明者
  • 平岡 賢三
出願人
  • 学校法人山梨大学
発明の名称 衝突誘起によるイオン化方法および装置
発明の概要

【目的】 タンパク質分子のような生体分子を損傷することなくイオン化する。
【構成】 帯電液滴生成室31内において,エレクトロスプレー(ナノエレクトロスプレーを含む)32により,試料を混合したミクロンないしはサブミクロンオーダの水/メタノール混合巨大クラスタ-(酢酸またはアンモニアなどを添加)イオン(沸点直前またはドライアイス-アセトン温度付近)等を生成し,これを真空加速室41内において10KV程度の高電圧電場により加速して,ターゲット(基板)43に衝突させ,生体高分子をイオン化する。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


質量分析のためには,質量分析装置に気体状のイオン化された試料分子イオンを供給しなければならない。イオン化された分子または原子はきわめて短時間のうちに反対極性のイオンまたは電子と再結合するから,これを抑制することも必要である。



マトリクスに混ぜた生体試料を質量分析のためにイオン化する方法の一つにイオン衝撃法がある。一次イオンとして,Ar+やXe+を使用する二次イオン質量分析法(FABまたはSIMS)では,マトリクス分子が激しく損傷を受けるので,生体高分子の分析には適せず,またケミカルノイズが現われ,S/N比が悪い。



この欠点を取り除く新しいイオン化方法として,マッシブクラスタ衝撃法(Massive Cluster Impact法)(以下,MCI法という)が開発された。

【非特許文献1】J.F.Mahoney, D.S.Cornett and T.D.Lee“Formation of Multiply Charged Ions from Large Molecules Using Massive-cluster Impact”RAPID COMMUNICATIONS IN MASS SPECTROMETRY, VOL.8, 403-406(1994)。



この方法は,グリセリンの静電場噴霧を利用するものであり,+100 価から+1000価に帯電した106から107uの質量をもつイオンクラスタにより基板に塗布した試料を衝撃するものである。この方法によると,生体高分子が分解されることなく,しかもケミカルノイズの少ないマススペクトルが得られる。



しかしながら,上記の方法は,グリセリンを静電場噴霧して帯電液滴を形成するので,イオン源がグリセリンで汚染されて帯電し,イオンクラスタビーム強度が不安定になるという問題があり,実用化に到らなかった。



他方,生体試料を液体に混合しておき,この液体を真空中でエレクトロスプレーして生成された帯電液滴をターゲット(基板)に衝突させる方法がある。

【非特許文献2】Sergei A.Aksyonov and Peter Williams“Impact desolvation of electrosprayed microdroplets - a new ionization method for mass spectrometry of large biomolecules”Rapid Commun.Mass Spectrom. 2001;15:2001-2006



しかしながらこの方法(IDEM法)は,真空下でのエレクトロスプレーであるから,実用上はさまざまな問題点を含んでいる。すなわち,真空中では液体が急速気化し,凝結するので,キャピラリーがすぐ詰まる,また不揮発性化合物の析出によりキャピラリー先端がすぐ詰まる,スプレーが安定しない,などの本質的欠陥がある。

産業上の利用分野


この発明は,衝突誘起によるイオン化方法および装置に関し,特にタンパク質分子やDNA分子などの生体高分子の質量分析のために好適なイオン化方法および装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
質量分析装置のイオン導入口の外側に設けられ,上記イオン導入口を通して質量分析装置の内部と連通し,内部に加速電極とターゲットが配置された真空加速室を有する加速装置,および
上記真空加速室の液滴導入口を通して上記真空加速室と連通する帯電液滴生成室を備え,この帯電液滴生成室内において,試料が混合された揮発性の液体の帯電液滴を,エレクトロスプレーにより大気中で生成する帯電液滴生成装置を備え,
上記帯電液滴生成装置によって生成された試料が混合された帯電液滴が上記帯電液滴生成室から上記液滴導入口を通して上記真空加速室に導かれ,高電圧が印加された上記加速電極によって加速されて上記ターゲットに衝突し,これによって脱離,イオン化された試料のイオンが上記イオン導入口を通して質量分析装置に導入されるようになされている,
衝突誘起によるイオン化装置。

【請求項2】
上記帯電液滴生成装置は,試料が混合された帯電液滴を,その気化を促進または抑制するように加熱または冷却した状態で生成するものである,請求項に記載のイオン化装置。

【請求項3】
上記帯電液滴生成装置は,試料が混合された帯電液滴をアシストガスにより噴霧するものである,請求項またはに記載のイオン化装置。
産業区分
  • 試験、検査
  • 電子管
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005151172thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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