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IgA腎症関連抗体の検出法 コモンズ

国内特許コード P06P004183
整理番号 NU-0059
掲載日 2007年1月29日
出願番号 特願2005-193439
公開番号 特開2007-010540
登録番号 特許第4701391号
出願日 平成17年7月1日(2005.7.1)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
登録日 平成23年3月18日(2011.3.18)
発明者
  • 鳥居 啓三
  • 太田 美智男
  • 岡本 陽
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 IgA腎症関連抗体の検出法 コモンズ
発明の概要

【課題】 IgA腎症の原因抗原を特定し、IgA腎症の診断分野、治療分野、又は研究分野において有用な手段を提供する。
【解決手段】 以下の(1)及び(2)からなる群より選択される一以上のステップを実施して試料中のIgA腎症関連抗体を検出する。(1)ヘモフィルス属(Haemophilus sp.)細菌の外膜タンパク質に特異的に結合するIgA抗体を検出するステップ、及び(2)ヘモフィルス・パラインフルエンザ(Haemophilus parainfluenzae)の外膜P6タンパク質に特異的に結合するIgA抗体を検出ステップ。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要


IgA腎症は本邦で頻度の高い原発性糸球体腎炎であり、その予後は一般に不良である。IgA腎症では組織学的な特徴として糸球体メサンギウム領域へのIgA沈着、メサンギウム細胞の増殖、及び細胞外基質の増加が認められる。IgA腎症の発症原因は未だ不明であるが、発症には病因抗原の存在が重要であり、病因抗原とそれに対するIgA抗体との免疫複合体が糸球体沈着を繰り返すことによってIgA腎症が引き起こされると考えられている。これまで、自己抗原、食物抗原、ウイルス抗原、細菌抗原などが病因抗原の候補として報告されてきた。特に細菌については黄色ブドウ球菌、緑膿菌、大腸菌などの関与が指摘されている(非特許文献1~3)。その中で1994年には、上気道や口腔内に常在する細菌であるヘモフィルス・パラインフルエンザ(Haemophilus parainfluenzae)の外膜タンパク質がIgA腎症の発症に関与しているとの報告がなされた(非特許文献4)。これを受けてヘモフィルス・パラインフルエンザのhpnAなどの遺伝子がIgA腎症の原因として報告された(鳥居ら 第75回 日本細菌学会 横浜 2002年4月)。




【非特許文献1】Davin, J.C., Malaise, M., Foidart, J., and Mahieu, P. 1987. Anti-alpha-galactosyl antibodies and immune complexes in children with Henoch-Schonlein purpura or IgA nephropathy. Kidney Int 31:1132-1139.

【非特許文献2】Endo, Y., Kanbayashi, H., and Hara, M. 1993. Experimental immunoglobulin A nephropathy induced by gram-negative bacteria. Nephron 65:196-205.

【非特許文献3】Koyama, A., Sharmin, S., Sakurai, H., Shimizu, Y., Hirayama, K., Usui, J., Nagata, M., Yoh, K., Yamagata, K., Muro, K., et al. 2004. Staphylococcus aureus cell envelope antigen is a new candidate for the induction of IgA nephropathy. Kidney Int 66:121-132.

【非特許文献4】Suzuki, S., Nakatomi, Y., Sato, H., Tsukada, H., and Arakawa, M. 1994. Haemophilus parainfluenzae antigen and antibody in renal biopsy samples and serum of patients with IgA nephropathy. Lancet 343:12-16.

産業上の利用分野


本発明はIgA腎症の診断、治療、又は研究分野において有用な手段に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の(1)及び(2)からなる群より選択される一以上のステップを含む、試料中のIgA腎症関連抗体の検出法、
(1)配列番号:1の配列又はそれと実質的に同一の配列からなる、ヘモフィルス属(Haemophilus sp.)細菌の外膜タンパク質に特異的に結合するIgA抗体を検出するステップ、及び
(2)配列番号:2の配列又はそれと実質的に同一の配列からなる、ヘモフィルス・パラインフルエンザ(Haemophilus parainfluenzae)の外膜P6タンパク質に特異的に結合するIgA抗体を検出ステップ。

【請求項2】
以下の(1)及び(2)からなる群より選択される一以上のタンパク質を含む、IgA腎症診断用又はIgA腎症研究用試薬、
(1)配列番号:1の配列又はそれと実質的に同一の配列からなる、ヘモフィルス属(Haemophilus sp.)細菌の外膜タンパク質、及び
(2)配列番号:2の配列又はそれと実質的に同一の配列からなる、ヘモフィルス・パラインフルエンザ(Haemophilus parainfluenzae)の外膜P6タンパク質。

【請求項3】
請求項に記載の試薬と使用説明書とを含む、IgA腎症診断用キット。

【請求項4】
抗IgA抗体を更に含む、請求項に記載のIgA腎症診断用キット。

【請求項5】
以下の(1)又は(2)のステップを含む、IgA腎症に有効な化合物のスクリーニング方法、
(1)配列番号:1の配列又はそれと実質的に同一の配列からなる、ヘモフィルス属(Haemophilus sp.)細菌の外膜タンパク質、及び配列番号:2の配列又はそれと実質的に同一の配列からなる、ヘモフィルス・パラインフルエンザ(Haemophilus parainfluenzae)の外膜P6タンパク質からなる群より選択されるタンパク質と、該タンパク質に特異的に結合するIgA抗体とが免疫複合体を形成することに対する、試験化合物の阻害活性を調べるステップ、
(2)配列番号:1の配列又はそれと実質的に同一の配列からなる、ヘモフィルス属(Haemophilus sp.)細菌の外膜タンパク質、及び配列番号:2の配列又はそれと実質的に同一の配列からなる、ヘモフィルス・パラインフルエンザ(Haemophilus parainfluenzae)の外膜P6タンパク質からなる群より選択されるタンパク質と、該タンパク質に特異的に結合するIgA抗体との免疫複合体が腎糸球体に結合することに対する、試験物質の阻害活性を調べるステップ。

【請求項6】
以下の(1-1)及び(1-2)のステップを含むことを特徴とする、請求項に記載のスクリーニング方法、
(1-1)試験化合物の存在下及び非存在下において、配列番号:1の配列又はそれと実質的に同一の配列からなる、ヘモフィルス属(Haemophilus sp.)細菌の外膜タンパク質、及び配列番号:2の配列又はそれと実質的に同一の配列からなる、ヘモフィルス・パラインフルエンザ(Haemophilus parainfluenzae)の外膜P6タンパク質からなる群より選択されるタンパク質と、該タンパク質に特異的に結合するIgA抗体とをin vitroで接触させるステップ、
(1-2)前記タンパク質と前記IgA抗体との免疫複合体の形成量を、試験化合物の存在下で前記ステップ(1-1)を実施したときと、試験化合物の非存在下で前記ステップ(1-1)を実施したときとの間で比較するステップ。

【請求項7】
以下の(2-1)~(2-4)のステップを含むことを特徴とする、請求項に記載のスクリーニング方法、
(2-1)配列番号:1の配列又はそれと実質的に同一の配列からなる、ヘモフィルス属(Haemophilus sp.)細菌の外膜タンパク質、及び配列番号:2の配列又はそれと実質的に同一の配列からなる、ヘモフィルス・パラインフルエンザ(Haemophilus parainfluenzae)の外膜P6タンパク質からなる群より選択されるタンパク質と、該タンパク質に特異的に結合するIgA抗体との免疫複合体を用意するステップ、
(2-2)試験化合物と前記免疫複合体とを非ヒト動物に投与するステップ、
(2-3)前記非ヒト動物の腎糸球体への前記免疫複合体の結合量を検出するステップ、及び
(2-4)ステップ(2-3)で検出した結合量を、前記免疫複合体のみを非ヒト動物に投与した場合に検出される結合量と比較するステップ。
産業区分
  • 治療衛生
  • 有機化合物
  • 薬品
  • 微生物工業
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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