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テザーに連結された機器の姿勢制御方式 コモンズ

国内特許コード P06A009609
整理番号 274-633
掲載日 2007年1月29日
出願番号 特願2004-041810
公開番号 特開2005-231459
登録番号 特許第3843299号
出願日 平成16年2月18日(2004.2.18)
公開日 平成17年9月2日(2005.9.2)
登録日 平成18年8月25日(2006.8.25)
発明者
  • 能見 公博
出願人
  • 学校法人香川大学
発明の名称 テザーに連結された機器の姿勢制御方式 コモンズ
発明の概要

【課題】テザー先端に連結された機器を能動的かつ連続的に制御することができ、機器の姿勢を任意の姿勢とすることができ、しかも、機器に設けられたセンサから得られる情報のみによって機器の姿勢を効率的かつ高精度に制御できるテザーに連結された機器の姿勢制御方式を提供する。
【解決手段】テザー1の先端に連結され、回転関節13によって互いに揺動可能に連結された中間部材12と先端部材11とを備えた機器において、中間部材12を先端部材11に対して揺動させることによって先端部材11の姿勢を制御する姿勢制御方式であって、回転関節13が、その中心が先端部材11の質量中心と一致するように配設されており、姿勢制御方式が、先端部材11の姿勢が変化したときに、テザー1に発生する張力によって機器に回転力が加わると、回転関節13に対して、回転力の回転軸周りの減衰回転力が加わるように、中間部材12を先端部材11に対して揺動させる。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


テザーに連結された機器によって様々な作業を行う場合、その機器は、その姿勢の基準となる物体、例えば宇宙船やクレーン等に対して剛体を介して連結されていないため、テザー自体や機器の姿勢制御が問題となる。



従来、宇宙開発で使用されるテザーシステムでは、軌道上の重力傾斜を利用してテザー自体およびテザー先端に連結された機器の姿勢制御が行われており、また、地上におけるクレーンシステムなどでは、地上の重力を利用したり、クレーンアーム側の部材の変更、吊り下げ位置であるクレーンのアーム先端位置の制御、テザーを巻き取る装置のトルク、速度等を制御することによるテザー自体および機器の姿勢制御が行われている。
しかし、吊り下げられた物体の高精度な姿勢制御は、軌道上の重力傾斜、または地上における重力を利用した受動的制御では困難である。
宇宙空間であれば、噴射装置やリアクションホイールを使用すれば、ある程度は能動的に姿勢制御はできるものの(特許文献1,2参照)、噴射装置では高精度な姿勢制御が困難であるし、リアクションホイールはホイールに蓄積できる角運動量に限界があるため制御範囲が狭いという問題がある。
このため、テザー先端に連結された機器によって物体の観測や運搬程度の作業は行うことはできても、ロボットを先端機器として使用する場合のように、高精度の姿勢制御が必要とされる作業は困難であった。



このような背景を踏まえて、テザー先端に連結された機器を、能動的かつ高精度に制御することができる新しい姿勢制御方法として、テザーの先端に連結される機器として、中間部材と先端部材とを有する構造とし、テザーの先端と中間部材、および中間部材と先端部材を、互いに揺動自在に連結し、先端部材に中間部材との連結部分を支点として先端部材を揺動させる方向に外力が加わっている間は、外力によって先端部材に発生する回転力と同じ大きさかつ逆向きの回転力を先端部材に発生させるように、先端部材を中間部材に対して揺動させる技術が開発されている(特許文献3、従来例1)。
従来例1の技術では、先端部材を中間部材に対して揺動させることによって、先端部材に加わる外力をテザーの内部の引張応力として蓄積放出させることができるから、外力による先端部材の姿勢の変化を、能動的かつ連続的に制御することができ、先端部材の姿勢を一定の姿勢に高精度に保つことができる。




【特許文献1】特開平7-81699号

【特許文献2】特開平8-26196号

【特許文献3】特開2003-295962号

産業上の利用分野


本発明は、テザーに連結された機器の姿勢制御方式に関する。テザーは、軽量であり、かつ収納性に優れているため、宇宙開発や地上における様々な作業への利用が考えられる。例えば、宇宙開発においては、テザーを衛星軌道から低高度へと伸展させることによる低高度の観測や、テザーによって連結された二宇宙機を回転させることによる人工重力の発生、軌道上外力を利用した軌道変換、さらには電導性テザーを利用した磁力による発電などが考えられている。地上においては、人間の操縦するクレーンから吊り下げられたテザーの下端にロボットを吊り下げ、超高層ビルディング、航空機、船舶、宇宙船などの巨大構造物のメンテナンス・建造への利用が考えられている。
本発明は、かかるテザーの先端に連結された機器の姿勢制御方式に関する。
なお、テザーとは、一般的には宇宙空間で用いられるケブラー繊維(du Pont社)によって形成されたひも状の部材を示すが、本明細書では、前述したいわゆるテザーだけでなく、地上で使用される一般的なひもやロープ、ワイヤー等、可撓性を有するひも状の部材を全て含む概念である。

特許請求の範囲 【請求項1】
テザーの先端に連結された複数の部材からなる機器において、該機器が、中間部材と先端部材とを有しており、前記中間部材が、前記テザーの先端と前記先端部材とを連結する連結部材となっており、前記テザーの先端と前記中間部材が互いに揺動自在に連結されており、かつ該中間部材と前記先端部材が、回転関節によって互いに揺動可能に連結されており、前記機器が、前記先端部材を前記中間部材に対して相対的に揺動させる揺動手段を備えており、前記揺動手段が前記中間部材を前記先端部材に対して揺動させることによって前記先端部材の姿勢を制御する姿勢制御方式であって、
前記回転関節が、その中心が前記先端部材の質量中心と一致するように配設されており、
該姿勢制御方式が、
前記先端部材の姿勢が変化したときに、テザーに発生する張力によって前記機器に回転力が加わると、前記回転関節に対して、前記回転力の回転軸周りの減衰回転力が加わるように、前記揺動手段によって前記中間部材を前記先端部材に対して揺動させる
ことを特徴とするテザーに連結された機器の姿勢制御方式。

【請求項2】
前記中間部材の質量が、
前記揺動手段によって前記回転関節に対して回転力を加えたときに、前記テザーを伸展している場所に固定された座標系に対し、該中間部材の軸方向がなす角度は変化するが、前記先端部材の軸方向がなす角度は一定に保たれる重さに調整されている
ことを特徴とする請求項1記載のテザーに連結された機器の姿勢制御方式。

【請求項3】
前記回転関節が、
前記テザーが直線状に伸展し、かつ該回転関節の中心が前記テザーの軸方向の延長線上に位置した状態において、該テザーの軸方向と直交する前記先端部材に固定された2軸を有しており、
該先端部材に固定された座標系における現在の先端部材の姿勢角変化速度に基づいて、前記先端部材の角速度ベクトルを算出し、
該角速度ベクトルの前記先端部材に固定された直交する2軸方向の成分から、該回転関節の各軸周りに前記中間部材を揺動させる角度を算出する
ことを特徴とする請求項1または2記載のテザーに連結された機器の姿勢制御方式。
産業区分
  • 航空
  • 工業用ロボット
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2004041810thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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