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熱化学水素製造方法及び熱化学水素製造装置

国内特許コード P06A009618
整理番号 6458
掲載日 2007年1月29日
出願番号 特願2005-162316
公開番号 特開2006-335602
登録番号 特許第4840900号
出願日 平成17年6月2日(2005.6.2)
公開日 平成18年12月14日(2006.12.14)
登録日 平成23年10月14日(2011.10.14)
発明者
  • 久保 真治
  • 中島 隼人
  • 小貫 薫
  • 清水 三郎
出願人
  • 独立行政法人日本原子力研究開発機構
発明の名称 熱化学水素製造方法及び熱化学水素製造装置
発明の概要

【課題】
熱化学水素製造法を用いて、安定に水素を製造できるように、水素と酸素の発生量を、H2:O2=2:1になるように制御するための、制御変数及び操作変数を装置内に創出する。
【解決手段】
反応装置系内に生じる循環物質の過不足を積極的に利用し、化学プロセスとして扱いが容易な流量、液位を主として用いて水素と酸索の発生量をH2:O2=2:1に制御可能にした。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


水を直接、水素と酸素に熱分解するためには4000℃以上もの高温が必要である。熱化学水素製造法は二つ以上の化学反応を組み合わせることにより、1000℃程度の平衡的に不利な条件においても水分解を有意な速度で進行させる方法として知られている。



一例として、化学反応に必要な化学物質をXとすると、熱化学水素製造法の反応式は
H2O + X = H2 + XO (1)
XO = X + 0.5 O2 (2)
と表すことが出来る。



熱化学水素製造法は、原料は水のみであり、熱を用いて水分解を行い酸素と水素のみを生成するという特徴を持つ。さらに、水以外の反応に必要な化学物質は化学形を変えながら循環し系内に密閉される閉サイクル性という特徴を持つ。この例では、循環物質は、H2O、X、XO であり、反応(1)においてXが消費されXOが生成される。反応(2)においてXOが消費されXが生成される。原料のH2Oは外部から加えられ、反応(1)と反応(2)の両者にてH2、O2に分解される。安定な水分解が行われる場合においては、反応(1)と反応(2)の反応量は等しく、製造する水素と酸素の製造量の比は H2:O2 = 2:1 となる。

産業上の利用分野


本発明は、熱化学水素製造法に係わり、特に、安定かつ連続的に水素を製造する装置の機構に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
循環物質としてヨウ素、二酸化硫黄、水、ヨウ化水素及び硫酸を含む化学物質を使用し、水を分解して水素と酸素を2:1の比率で製造する熱化学水素製造方法であって、
循環物質の組成計測器を備えたブンゼン反応器にて行われるブンゼン反応工程a、ヨウ化水素分解反応を行なうヨウ化水素分解反応工程b、及び硫酸分解反応を行なう硫酸分解反応工程cを含み、
ブンゼン反応工程aから、硫酸相溶液を貯留する貯留容器を経て、硫酸に富む硫酸相溶液を流量Aで硫酸分解反応工程cに供給し、
ヨウ化水素相溶液を貯留する貯留容器を経て、ヨウ化水素に富むヨウ化水素相溶液を流量Bでヨウ化水素分解反応工程bに供給し、
ヨウ化水素分解反応工程bから、ヨウ素を含む溶液を貯留する貯留容器を経て、ヨウ素を含む溶液を流量Eでブンゼン反応工程aに供給し、
水を含む溶液を貯留する貯留容器を経て、水を含む溶液を流量Dでブンゼン反応工程aに供給し、
硫酸分解反応工程cから、二酸化硫黄を含むガスあるいは溶液をブンゼン反応工程aに供給し、水を含む溶液をブンゼン反応工程aに供給し、
硫酸相溶液を硫酸分解反応工程cに供給する流量に相当する流量Aにて単位時問当たりの酸素発生量を設定し、硫酸分解反応工程cあるいはブンゼン反応工程aから製造した酸素を取り出すと同時に、発生した二酸化硫黄をブンゼン反応工程aへ全量戻し、
ブンゼン反応工程aでは、流量Aと同じ量の硫酸相溶液が再生されると同時にヨウ化水素相溶液が生成し、ヨウ化水素相溶液の流量である操作変数たる流量Bが、ヨウ化水素相溶液の貯留容器における制御変数たる液位を一定にするように調節され、ヨウ化水素分解反応工程bにおける反応と硫酸分解反応工程cにおける反応の反応量の不一致により循環物質の過不足が系内に生じた場合に当該過不足を解消するように流量Bが決まり、
ヨウ化水素分解反応工程bでは、流量Bに応じた量の水素が発生し、更に、操作変数たる原料水流量Cが、水を含む溶液の貯留容器における制御変数たる液位を一定にするように調整され、これにより、系内に生じる水の過不足に応じて、流量Cが決まり、
そして水を含む溶液の流量Dとヨウ素を含む溶液の流量Eが、組成計測器からの情報を元に、ブンゼン反応工程aのブンゼン反応の結果生じる溶液の組成を一定にするように調整されることにより、安定かつ達続的に水素が製造される、方法。

【請求項2】
循環物質としてヨウ素、二酸化硫黄、水、ヨウ化水素及び硫酸を含む化学物質を使用し、水を分解して水素と酸素を2:1の比率で製造する熱化学水素製造装置であって、
循環物質の組成計測器を備えたブンゼン反応を行う反応器を含む反応工程部a、ヨウ化水素分解反応を行う反応器を含む反応工程部b、及び硫酸分解反応を行う反応器を含む反応工程部cから構成され、
反応工程部aには、硫酸に富む硫酸相溶液を貯留する貯留容器と、流量Aで反応工程部cに供給する連結管と、ヨウ化水素に富むヨウ化水素相溶液を貯留する貯留容器と、流量Bで反応工程部bに供給する連結管と、が設けられ、
反応工程部bには、ヨウ素を含む溶液を貯留する貯留容器と、流量Eで反応工程部aに供給する連結管と、水を含む溶液を貯留する貯留容器と、流量Dで反応工程部aに供給する連結管と、が設けられ、
反応工程部cには、二酸化硫黄を含むガスあるいは溶液を反応工程部aに供給する連結管と、水を含む溶液を反応工程部aに供給する連結管と、が設けられ、
硫酸相溶液を反応工程部cに供給する流量に相当する流量Aにて単位時問当たりの酸素発生量を設定し、反応工程部cあるいは反応工程部aから製造した酸素を取り出すと同時に、発生した二酸化硫黄を反応工程部aへ全量戻し、
反応工程部aでは、流量Aと同じ量の硫酸相溶液が再生されると同時にヨウ化水素相溶液が生成し、ヨウ化水素相溶液の流量である操作変数たる流量Bが、ヨウ化水素相溶液の貯留容器における制御変数たる液位を一定にするように調節され、反応工程部bにおける反応と反応工程部cにおける反応の反応量の不一致により循環物質の過不足が系内に生じた場合に、当該過不足を解消するように流量Bが決まり、
反応工程部bでは、流量Bに応じた量の水素が発生し、更に、操作変数たる原料水流量Cが、水を含む溶液の貯留容器における制御変数たる液位を一定にするように調整され、これにより、系内に生じる水の過不足に応じて、流量Cが決まり、
そして水を含む溶液の流量Dとヨウ素を含む溶液の流量Eが、組成計測器からの情報を元に、反応工程部aのブンゼン反応の結果生じる溶液の組成を一定にするように調整されることにより、安定かつ達続的に水素が製造される、装置。
産業区分
  • 無機化合物
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2005162316thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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