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燃料電池用電極触媒の製造方法及びその方法で製造された電極触媒並びにその電極触媒を用いた燃料電池 新技術説明会

国内特許コード P06P005107
整理番号 IP17-023
掲載日 2007年2月9日
出願番号 特願2005-204029
公開番号 特開2007-026746
登録番号 特許第4452887号
出願日 平成17年7月13日(2005.7.13)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
登録日 平成22年2月12日(2010.2.12)
発明者
  • 尾崎 純一
  • 大谷 朝男
  • 木村 直文
出願人
  • 国立大学法人群馬大学
発明の名称 燃料電池用電極触媒の製造方法及びその方法で製造された電極触媒並びにその電極触媒を用いた燃料電池 新技術説明会
発明の概要 【課題】 高価な白金や白金合金等の貴金属を担持せずに、高い酸素還元活性を発現させ、また極めて高い電流密度を得る。
【解決手段】 先ず熱硬化性樹脂の前駆体に、貴金属以外の含遷移金属化合物と含窒素化合物とを混合し加熱反応させて重合することにより貴金属以外の遷移金属化合物及び窒素化合物を含有する熱硬化性樹脂を得る。次にこの重合物を熱処理して炭素化した後に、この炭素化物を微粉砕して貴金属以外の遷移金属11及び窒素13が添加された炭素材料12を得る。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


高効率、無公害の燃料電池の実用化は、地球温暖化、環境汚染問題に対する重要な対処手段である。とくに昨今、燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)や家庭用のコージェネレーション電源等に用いられる固体高分子型燃料電池は、低コスト化の可能性が大きく、広く研究、開発競争が展開されている。
こうした固体高分子型燃料電池において、その反応は多孔質ガス拡散電極内で起こる。十分な電流密度I(A/投影電極面積)を得るために、その電極としては、比表面積が大きくかつ導電性のあるカーボンブラックを多孔質構造体兼触媒担体としたものが一般に使用されている。また、その触媒としては白金(Pt)あるいは白金合金系触媒(Pt-Fe,Pt-Cr,Pt-Ru)が使用され、これら貴金属触媒が担体に高分散担持(粒径2~数十nm)されている。



固体高分子型燃料電池では、これまで特に、カソード極で起こる酸素の還元反応が非常に起こりにくいため、標準的担体材料としてのある決まった銘柄の炭素担体に、触媒である白金が、例えば、1mg/cm2の割合で多量に投入されてきた。即ち、白金の標準的担体材料としては、(1)カーボンブラック、例えばカーボンブラック(Carbon Black)B1 Degussa-Huels社(フランクフルト)、(2)ファーネスブラック、例えばバルカン(Vulcan)XC-72 Cabot社(マサチューセッツ)、(3)アセチレンブラック、例えばシャウイニガンブラック(Shawinigan Black)Chevron Chemicals社(ヒューストン、テキサス)などが挙げられる。



しかしながら、従来の標準的担体材料であるカーボンブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラックへの白金の担持の仕方は、白金をできるだけ微分散させることに多くの努力が傾注されてきた。そこでは、カーボンブラック等の標準的担体材料は、単に白金を分散させ易くするとともに、担体自体が導電性を与える媒体に過ぎず、担持された白金の活性化を十分に図ることができなかった。



この点を改良するために、炭化水素系固体高分子電解質膜に、酸化物触媒、大環状金属錯体触媒及び遷移金属合金触媒の少なくとも一つの触媒を添加した固体高分子電解質膜が開示されている(例えば、特許文献1)。このように構成された固体高分子電解質膜では、発電時に酸化剤極で中間生成物として生成され強い酸化性を有する2個の過酸化水素分子のうち、一方の過酸化水素分子が酸化し他方の過酸化水素分子が還元する不均化反応により水になる反応の活性化エネルギが、触媒により下げられるので、固体高分子電解質膜中に侵入してきた過酸化水素を分解することができ、固体高分子電解質膜が過酸化水素により分解されるのを防止できる。また上記固体高分子電解質膜では、大環状金属錯体触媒を添加する場合、この触媒として、鉄フタロシアニン、銅フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン及びコバルトフタロシアニンの少なくとも一つが用いられる。これにより上記不均化反応の触媒効果が特に大きくなる。



一方、B、N及びPよりなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素を含有する粒子状又はファイバー状のカーボン担体に白金粒子等を含む燃料電池用触媒が開示されている。この燃料電池用触媒は、B、N及びPよりなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素を含有する化合物をガス状態にしてカーボン担体の入っている炉に導入し、そこで600~900℃で加熱処理するか、或いはカーボン担体が設置されている真空チャンバーで放電してプラズマを発生させ、そこにキャリアーガスとともにB、N及びPよりなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素を含有する化合物をガス状態で導入して一定時間反応させることにより、製造される(例えば、特許文献2)。
【特許文献1】
特開2000-106203号公報([0004]、[0008]、[0010]、[0017]、[0019])
【特許文献2】
特開2004- 79244号公報([0010]、[0019]、[0025]~[0027])

産業上の利用分野


本発明は、白金や白金合金等の貴金属を全く担持しない燃料電池用電極触媒を製造する方法と、この方法により製造された電極触媒と、この電極触媒を用いた燃料電池に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
熱硬化性樹脂の前駆体に、貴金属以外の含遷移金属化合物を混合し加熱反応させて重合することにより貴金属以外の遷移金属化合物を含有する熱硬化性樹脂を得る重合工程と、
前記重合物を熱処理して炭素化する炭素化工程と、
前記炭素化物を微粉砕した後にこの炭素化物に含窒素化合物を混合して熱処理することにより前記貴金属以外の遷移金属(11)及び窒素(13)が添加された炭素材料(12)を得る熱処理工程と
を含む燃料電池用電極触媒の製造方法。

【請求項2】
熱硬化性樹脂の前駆体に、貴金属以外の含遷移金属化合物を混合し加熱反応させて重合することにより貴金属以外の遷移金属化合物を含有する熱硬化性樹脂を得る重合工程と、
前記重合物を熱処理して炭素化する炭素化工程と、
前記炭素化物を微粉砕した後にこの炭素化物に含ホウ素化合物を混合して熱処理することにより前記貴金属以外の遷移金属(11)及びホウ素(14)が添加された炭素材料(12)を得る熱処理工程と
を含む燃料電池用電極触媒の製造方法。

【請求項3】
熱硬化性樹脂の前駆体に、貴金属以外の含遷移金属化合物を混合し加熱反応させて重合することにより貴金属以外の遷移金属化合物を含有する熱硬化性樹脂を得る重合工程と、
前記重合物を熱処理して炭素化する炭素化工程と、
前記炭素化物を微粉砕した後にこの炭素化物に含窒素化合物及び含ホウ素化合物を混合して熱処理することにより前記貴金属以外の遷移金属(11)、窒素(13)及びホウ素(14)が添加された炭素材料(12)を得る熱処理工程と
を含む燃料電池用電極触媒の製造方法。

【請求項4】
貴金属以外の遷移金属がCo、Fe及びCuからなる群より選ばれた1種又は2種以上の金属である請求項1ないしいずれか1項に記載の燃料電池用電極触媒の製造方法。

【請求項5】
熱硬化性樹脂がポリフルフリルアルコール、フェノールホルムアルデヒド樹脂又はメラミン樹脂であり、貴金属以外の含遷移金属化合物が遷移金属フタロシアニン錯体、遷移金属ポルフィリン錯体、遷移金属アセチルアセトナト錯体、遷移金属メタロセン錯体又は遷移金属塩であり、含窒素化合物がメラミン、フタロシアニン、アクリロニトリル又はエチレンジアミン四酢酸であり、含ホウ素化合物がBF3錯体、ホウ酸又はホウ酸塩である請求項1ないしいずれか1項に記載の燃料電池用電極触媒の製造方法。

【請求項6】
請求項1ないしいずれか1項に記載の方法で製造された燃料電池用電極触媒。

【請求項7】
請求項に記載の燃料電池用電極触媒を固体高分子電解質膜の一方又は双方の面に層状に形成した電解反応層を有する燃料電池。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 登録
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