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量子ドットの形成方法 コモンズ

国内特許コード P06A009654
掲載日 2007年2月16日
出願番号 特願2004-262638
公開番号 特開2006-080293
登録番号 特許第4825965号
出願日 平成16年9月9日(2004.9.9)
公開日 平成18年3月23日(2006.3.23)
登録日 平成23年9月22日(2011.9.22)
発明者
  • 山口 浩一
出願人
  • 学校法人電気通信大学
発明の名称 量子ドットの形成方法 コモンズ
発明の概要

【課題】 高密度かつ高均一な量子ドットの自己形成を実現する。
【解決手段】 GaAs基板上に、GaAsバッファ層を形成し、GaAsバッファ層上に、GaSbAs1-x(0<x≦1)層を導入し、GaSbAs1-x(0<x≦1)層上に、InAs量子ドットを自己形成する。たとえば、アンチモン(Sb)の組成xをx=1にして、0.24~1.52ML厚のGaSb層を導入する場合は、GaSb層上にInAs量子ドットを、1.1×1011cm-2以上のドット密度で、高均一に自己形成できる。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


近年、量子ドットの光電子デバイスへの適用が注目を集め、種々の研究、開発がなされている。3次元的なキャリアの閉じ込め構造である量子ドットは、キャリアの一次元的な閉じ込めである量子井戸構造や、二次元的な閉じ込めである量子細線構造と比較して、キャリアのエネルギスペクトルが非常に鋭く、離散的になる。室温においても、キャリアの遷移が量子準位間で不連続に生じ、鋭い発光スペクトルを得ることができる。



量子ドットの形成には、ヘテロエピタキシャル成長の初期に出現するいわゆるS-K(Stranski-Krastanov)モード成長を利用する方法が、一般的に採用されている。この方法では、ヘテロ界面に生じる歪エネルギを利用するため、リソグラフィやエッチングなどのようなバルク材料の加工を必要せず、簡単なプロセスで量子ドットが自己形成される。一例として、GaAs基板上にGaAsバッファ層を成長し、GaAsバッファ層上に、格子定数の異なるInAs層を1.8分子層成長させることによって、円錐状の成長島(量子ドット)を自己形成(自己組織化)することができる(たとえば、特許文献1参照)。



S-Kモード成長を利用すると、結晶成長のみにより量子ドットが形成されるため、良質な結晶ドットが得られる。しかし、この方法では、量子ドットのサイズや位置、密度の制御が困難であり、S-Kモード成長を利用しつつ、サイズと密度の揃った量子ドットを自己形成する方法は、いまだ実現されていない。



一方、自己形成によらずに、機械的な手法で均一な量子ドットを高密度で形成する方法が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。



この方法は、半導体基板の表面に先端が鋭利な金属構造物を近接させ、これに電気的パルスを印加して、基板の表面に直径、高さが数nm~数十nmの微細突起物を形成する。その後、この突起物を含む基板表面に、半導体の超薄膜をエピタキシャル成長すると、突起物の直上に微細なくぼみが形成される。微細なくぼみを有する超薄膜の表面に量子ドット原材料を供給すると、くぼみの部分にのみ量子ドットが形成される。



走査型トンネル顕微鏡(STM)チップを用いると、50nm~100nnの繰り返し周期で量子ドットの2次元配列を形成することができる。しかし、この方法では、エピタキシャル成長室とSTM加工室の間で、基板搬送しなければならない。量子ドットを積層にする場合は、エピタキシャル成長室とSTM加工室の間の往復を、何度も繰り返す必要がある。量子ドット形成プロセスとして煩雑であるうえに、メタルチップ(カンチレバー、プローブ等)による基板への悪影響が懸念される。

【特許文献1】特開平10-289996号公報

【特許文献2】特開2001-7315号公報

産業上の利用分野


本発明は、量子ドットの形成方法に関し、特に、高密度で均一な量子ドットを自己形成する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
GaAs基板の表面に、GaAsバッファ層を成長して形成し、
前記GaAsバッファ層の表面または前記GaAsバッファ層の上層に、GaSbAs1-xx=1)層を0.24~1.52ML厚に成長して形成し、
前記GaSbAs1-xx=1)層の表面に、InAs量子ドットを成長して自己形成する
ことを特徴とする量子ドットの形成方法。

【請求項2】
前記GaSbAs1-x(x=1)層は、As-Sb交換反応によって形成されることを特徴とする請求項に記載の量子ドットの形成方法。

【請求項3】
前記InAs量子ドットは、1.1×1011cm-2以上のドット密度で自己形成されることを特徴とする請求項に記載の量子ドットの形成方法。

【請求項4】
前記InAs量子ドットの自己形成ステップにおいて、コアレッセンスの発生が抑制されることを特徴とする請求項に記載の量子ドットの形成方法。

【請求項5】
前記InAs量子ドットは、その成長初期において、細線状の2次元島が形成されることを特徴とする請求項に記載の量子ドットの形成方法。

【請求項6】
GaAs基板の表面に、GaAsバッファ層を成長して形成し、
前記GaAsバッファ層の表面に、GaAsSb混晶バッファ層を成長して形成し、
前記GaAsSb混晶バッファ層上にGaAs層を成長して形成し、
前記GaAs層の表面にInAs量子ドットを、前記基板面内の所定の方向に、正方格子状に自己配列させて形成することを特徴とする量子ドットの形成方法。

【請求項7】
前記InAs量子ドットは、(001)基板面内上の<010>方向に沿って正方格子状に配列することを特徴とする請求項に記載の量子ドットの形成方法。

【請求項8】
前記InAs量子ドットは、1×1011cm-2以上のドット密度で正方格子状に自己配列することを特徴とする請求項に記載の量子ドットの形成方法。

【請求項9】
前記GaAsSb混晶バッファ層を、As4/Sb4 照射フラックス比3~9で形成することを特徴とする請求項に記載の量子ドットの形成方法。

【請求項10】
GaAs基板と、
前記GaAs基板上の活性層と、
前記活性層に電流を注入する電極と
を備え、前記活性層は、
0.24~1.52ML厚のGaSb層と、
前記GaSb層の表面に成長したInAs量子ドットと、
前記InAs量子ドットを埋め込むGaAs埋め込み層と、
を含み、前記InAs量子ドットは、1.1×1011cm-2以上の密度で配置されることを特徴とする量子ドットレーザ。
産業区分
  • 固体素子
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004262638thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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