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ネットワークを用いた遠隔多地点合奏システム コモンズ

国内特許コード P06P003970
整理番号 K077P02
掲載日 2007年2月23日
出願番号 特願2005-225878
公開番号 特開2007-041320
登録番号 特許第4422656号
出願日 平成17年8月3日(2005.8.3)
公開日 平成19年2月15日(2007.2.15)
登録日 平成21年12月11日(2009.12.11)
発明者
  • 浜中 雅俊
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 ネットワークを用いた遠隔多地点合奏システム コモンズ
発明の概要 【課題】複雑な遅延時間の補正処理を行うことなく、遠隔地にいる複数の演奏者がネットワークを介して合奏をすることを可能にする遠隔多地点合奏システムを提供する。
【解決手段】 演奏端末装置AからEとして、演奏を演奏信号に変換する変換手段51と、演奏信号をネットワークを介して他の1以上の演奏端末装置との間で送受信する送受信手段53と、受信した演奏信号の遅延時間を測定する遅延時間測定手段55と、変換手段51から出力した演奏信号と受信した演奏信号をミキシングして混合信号を作成するミキシング手段57と、混合信号を再生する再生手段59とを少なくとも備えたものを用いる。演奏端末装置のミキンング手段57を、受信した1以上の演奏信号の遅延時間の長さに応じて、1以上の演奏信号の増幅率を小さくするように構成する。
【選択図】 図2
従来技術、競合技術の概要


従来、ネットワークを介して音楽、音声をリアルタイムで送受信して合奏を実現するシステムが種々提案されている。特開平02-204794号公報(特許文献1)に示された合奏システムでは、遠隔地からネットワークを介して送られてくる演奏情報を端末装置のシンセサイザーで合成してスピーカーから増幅して出力して、遠隔地間での合奏を可能にしている。また別の合奏システムでは、1箇所にミキサを備えた集配装置を設け、この集配装置で各端末装置から送信されてきた演奏情報を混合多重化して、各端末装置に送信し、各端末装置では送信された演奏情報をシンセサイザーで合成してスピーカーから増幅して出力して、遠隔地間での合奏を可能にしている。



また特開平6-35456号公報(特許文献2)に示された電子楽器演奏システムでは、ネットワークを介して送られてくる演奏情報をクライアントに供給するだけでなく、演奏状態、指揮内容をディスプレイに表示する技術を開示している。



特開2005-77485号公報(特許文献3)には、ネットワークを介してカラオケのデュエットを可能にするために、多拠点の空間の映像・音響信号を遠隔地同士の利用者で共有することを内容とする「多拠点におけるデュエット・合唱カラオケ制御方式」が記載されている。またこの公報には、相互の音響信号データの遅延を極小化するために、映像信号ストリーム等よりも音響信号を優先して通信網に配信することが開示されている。



しかし実際に、遠隔地にいる複数の演奏者がネットワークを介して演奏する場合には、通信にかかる遅延時間が問題となる。すなわち遅延時間が長くなるにしたがって、合奏をリアルタイムで実現することは困難となる。そこでこのような問題を克服するための試みとして様々な装置が提案されてきた。例えば、特開2002-207492公報(特許文献4)には、遠隔地にある実演収録装置を数珠繋ぎにして順番を設定し、その設定した順番で演奏信号を順次次の実演収録装置に送ることによって演奏音の同期を可能にしている。しかしこの技術では、先頭の演奏者は、他の演奏者の演奏を聴くことができなかった。



また特開2005-128296号公報(特許文献5)に記載の技術では、正確な演奏操作を即すためのテンポに従った報知音(メトロノーム音)を電波時計に基づき発生させることによって、複数の演奏者の演奏音を同期させてミキシングすることを可能としていた。しかし、この技術では、遠隔地の各演奏者は他の演奏者の演奏を聴くことができず、あらかじめ決められた楽曲を所定のテンポで演奏するだけであった。



さらに特開2004-325775号公報(特許文献6)に記載の合奏用演奏装置の技術では、遠隔地との通信にかかる遅延時間を測定し、その測定した遅延時間に基づき自己の演奏情報を遅延させることで、演奏音を同期してミキシングすることを可能としていた。しかし、この技術では自己の演奏情報を遅延させて相手の演奏に同期させてミキシングするだけであるため、遅延時間の異なる3地点以上の遠隔地でネットワークを介して演奏する場合には、対応できない。



一方、特開2003-280644号公報(特許文献7)及び特開2003-323173号公報(特許文献8)並びに非特許文献1に記載の技術では、遠隔地から受け取った演奏を1小節から数小節の音楽的な区切りの長さ時間遅延させて、自分の演奏に同期させることによって、ネットワークによる遅延の影響を吸収していた。しかし、この技術では相手の演奏が自分に伝わるまでに数小節かかるため、相手の数小節前の演奏に合わせて演奏することになることから、合奏という性格が弱い。
【特許文献1】
特開平02-204794号公報
【特許文献2】
特開平6-35456号公報
【特許文献3】
特開2005-77485号公報
【特許文献4】
特開2002-207492公報
【特許文献5】
特開2005-128296号公報
【特許文献6】
特開2004-325775号公報
【特許文献7】
特開2003-280644号公報
【特許文献8】
特開2003-323173号公報
【非特許文献1】
後藤 真孝, 根山 亮: "Open RemoteGIG: 遅延を考慮した不特定多数による遠隔セッションシステム", 情報処理学会論文誌, Vol.43, No.2, pp.299-309, February 2002.

産業上の利用分野


本発明は、ネットワークを介して接続された複数の演奏端末装置を用いて、複数の演奏端末装置がそれぞれ置かれた場所において、他の場所にいる演奏者の演奏と合奏をすることを可能にするネットワークを用いた遠隔多地点合奏システムネットワークに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
ネットワークを介して接続された複数の演奏端末装置を用いて、前記複数の演奏端末装置がそれぞれ置かれた場所において、他の場所にいる演奏者の演奏と合奏をすることを可能にするネットワークを用いた遠隔多地点合奏システムであって、
前記演奏端末装置として、実際の演奏を演奏信号に変換する変換手段と、前記演奏信号を前記ネットワークを介して他の1以上の前記演奏端末装置との間で送受信する送受信手段と、前記変換手段から出力した前記演奏信号を基準にして受信した演奏信号の遅延時間を測定する遅延時間測定手段と、前記変換手段から出力した前記演奏信号と受信した1以上の前記演奏信号をミキシングして混合信号を作成するミキシング手段と、前記混合信号を再生する再生手段とを少なくとも備えたものを用い、
前記複数の演奏端末装置の前記ミキシング手段が、それぞれ、受信した1以上の前記演奏信号の遅延時間を予め定めた基準遅延時間と対比して、前記遅延時間が前記基準遅延時間よりも長い演奏信号をミキシングから除外し、前記遅延時間が前記基準遅延時間内にある演奏信号の増幅率を、該演奏信号の前記遅延時間が長くなればなるほど小さくするように構成されていることを特徴とするネットワークを用いた遠隔多地点合奏システム。

【請求項2】
ネットワークを介してミキシング用サーバに接続された複数の演奏端末装置を用いて、前記複数の演奏端末装置がそれぞれ置かれた場所において、他の場所にいる演奏者の演奏と合奏をすることを可能にするネットワークを用いた遠隔多地点合奏システムであって、
前記演奏端末装置は、実際の演奏を演奏信号に変換する変換手段と、前記演奏信号を前記ネットワークを介して前記ミキシング用サーバに送信し且つ前記ミキシング用サーバから混合信号を受信する送受信手段と、前記混合信号を再生する再生手段とを少なくとも備えており、
前記ミキシング用サーバが、前記複数の演奏端末装置から送信される複数の前記演奏信号を受信する機能と、受信した前記複数の演奏信号の遅延時間を測定する遅延時間測定機能と、受信した1以上の前記演奏信号の遅延時間を予め定めた基準遅延時間と対比し、前記遅延時間が前記基準遅延時間よりも長い演奏信号をミキシングから除外し、前記遅延時間が前記基準遅延時間内にある演奏信号の増幅率を、該演奏信号の前記遅延時間が長くなればなるほど小さくなるように変更して、前記複数の演奏信号を混合することにより前記混合信号を生成する機能と、前記混合信号を前記複数の演奏端末装置に送信する機能とを備えていることを特徴とするネットワークを用いた遠隔多地点合奏システム。

【請求項3】
前記ミキシング用サーバは、ミキシングから除外した前記演奏信号を送信してきた前記演奏端末装置に対して、除外したことを通知する機能を更に備えていることを特徴とする請求項に記載の遠隔多地点合奏システム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ デジタルメディア作品の制作を支援する基盤技術 領域
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