TOP > 国内特許検索 > 化合物群表示装置、化合物群表示方法、プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

化合物群表示装置、化合物群表示方法、プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 コモンズ

国内特許コード P06A009678
掲載日 2007年2月23日
出願番号 特願2005-137690
公開番号 特開2006-318048
登録番号 特許第4280831号
出願日 平成17年5月10日(2005.5.10)
公開日 平成18年11月24日(2006.11.24)
登録日 平成21年3月27日(2009.3.27)
発明者
  • 山下 富義
出願人
  • 学校法人京都大学
発明の名称 化合物群表示装置、化合物群表示方法、プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 コモンズ
発明の概要

【課題】 複数の化合物について第1の特性と第2の特性とを関連付けて効率的に表示できる化合物群表示装置であって、第1の特性として4つ以上の特性をも同時に取り扱うことのできる化合物群表示装置を提供する。
【解決手段】 化合物群表示装置1は、化合物を第1の特性情報に基づいて複数の階層的なクラスターに分類する階層分類部13と、これによって分類された階層的なクラスターに基づいた再帰的な入れ子構造となるように、化合物の2次元平面内における配置を決定する化合物配置部14と、これによって決定された配置で、第2の特性情報に基づいた色によって化合物が描画された画像データを生成する画像データ生成部15と、これによって生成された画像データに基づいた画像を表示する表示部16とを備えている。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


医薬品、農薬、化粧品、及びその他の化学工業の分野では、活性や物性等の機能特性が優れた化合物を探索する研究が常に行われている。最近では、例えば、コンビナトリアルケミストリー技術とハイスループットスクリーニング法との組み合わせが頻繁に利用されている。これにより、多数の化合物を同時にかつ高速に合成し、評価することが可能となり、化合物の機能特性に関する大規模なスクリーニングデータが蓄積されるようになった。



このようにして蓄積されたスクリーニングデータを基に、さらに機能特性の優れた新規化合物を合成展開するためには、得られたスクリーニングデータを化合物の構造と対応付けて整理することが不可欠である。



化合物の構造とスクリーニングデータとの関係を整理するためには、まず、化合物の構造を数量的に表現する手法が必要である。この手法として、これまでに数多くの分子記述子が考案されている。その代表的なものとしては、構造キー(Daylight Chemical Infomation Systems社、MDL Information Systems社)、Molconn-Zディスクリプタ(Hall Associate Consulting社)、ClogP(Biobyte社)、ACD/LogD(ACD Labs社)等が挙げられる。



一方、これらの分子記述子を用いてスクリーニングデータを管理する方法についても、これまで多くの方法が提案されている。その方法は以下の二つに大別される。



一つは、スクリーニングデータを目的変数、分子記述子を説明変数として多変量解析を行い、それらの関係を定量的に表現するモデル式として管理する方法である(例えば、非特許文献1)。これにより、未知化合物についても、化学構造から分子記述子を計算し、これをモデル式に適用することによって機能特性を予測することが可能となる。



もう一つの方法は、各化合物の分子記述子とスクリーニングデータ(機能特性)とを対応付けたデータベースを構築するする方法である(例えば、非特許文献2)。構造的に類似すれば機能特性も類似することが予想されるため、未知化合物と構造的に類似する化合物をデータベースから検索すれば、検索した化合物のスクリーニングデータに基づいて未知化合物の機能特性を予測することが可能となる。この場合、類似性/非類似性の評価は、分子記述子に基づいて行われる。



上記の各方法は、何れも統計学又は推計学的なアプローチに基づくものであり、化合物における分子記述子と機能特性との関係を経験的に予測するものである。従って、これらの方法では、機構論に基づく理論的な予測に比して計算結果の妥当性が問われることが多く、妥当性を客観的に評価しうる表現方法が望まれている。これを解決する極めて有効な方法がデータの可視化である。データを可視化すれば、人間が経験によって培った高度な分析能力を活用して適切な判定を行うことができる。また、可視化技術により、大規模な情報リソースを共有することが容易になるため、プロジェクト研究において意思の統一を図り、プロジェクトを効率よく推進することも可能になる。



従来、化合物の機能特性を構造情報と関連付けて可視化する方法として、(a)単一の分子記述子、又は(b)複数の分子記述子に基づく総合特性値、を軸とする3次元以下の特性空間に化合物をマッピングする方法が採用されてきた(例えば、非特許文献3、特許文献1)。これにより、データベースに収載される化合物群について、機能特性と構造情報とを対応付けて表示することができる。そして、特性の評価を行いたい未知化合物があれば、構造情報に基づいて未知化合物を特性空間上にプロットすることによって、データベースに蓄積された化合物の機能特性から未知化合物の特性を視覚的に評価することができる。

【特許文献1】特公2002-531894(平成14年(2002)9月24日公開)

【非特許文献1】C. Hansch et al., Chem-bioinformatics: comparative QSAR at the interface between chemistry and biology. Chem. Rev., 102: 783-812, 2002

【非特許文献2】R.P. Sheridan and S. K. Kearsley, Why do we need so many chemical similarity search methods? Drug Discovery Today, 7: 903-911, 2002

【非特許文献3】Y. Takahashi et al., MolSpace: a computer desktop tool for visualization of massive molecular data. J. Mol. Graph Model., 21: 333-339, 2003

産業上の利用分野


本発明は、複数の化合物を分類して表示する化合物群表示装置及び化合物群表示方法と、この装置を実現するためのプログラム、さらには、このプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
複数の化合物それぞれについて、当該各化合物の構造を示す構造情報、および、当該各化合物の機能特性を示す機能特性情報を取得する取得手段と、
上記各化合物を、複数の階層的なクラスターに分類する階層分類手段と、
上記階層分類手段によって分類された階層的なクラスターに基づいた再帰的な入れ子構造となるように、上記化合物それぞれを示すアイコンを重なりがないように2次元平面内における配置を決定する化合物配置手段と、
上記化合物配置手段によって決定された配置で、上記機能特性情報に基づいた色、模様、及び/又は形状によって上記化合物のアイコンが描画された画像データを生成する画像データ生成手段と、
上記画像データ生成手段によって生成された画像データに基づいた画像を表示する表示部とを備え、
上記階層分類手段は、
各化合物がその構造に基づいて階層的なクラスターに分類されるとともに、それぞれのクラスター内の化合物の有する機能特性が一様になるように、上記取得した構造情報および機能特性情報に基づいて所定のアルゴリズムを用いて上記分類を行い、
さらに、
上記機能特性情報に基づいて上記化合物を非階層的な機能クラスターに分類する非階層分類手段をさらに備え、
上記階層分類手段が、上記構造情報を説明変数、上記非階層分類手段によって形成された上記機能クラスターに対応するカテゴリ変数を目的変数として、決定木を作成することによって上記化合物を分類することを特徴とする化合物群表示装置。

【請求項2】
上記機能特性情報が複数の量的変数からなるものであり、
上記非階層分類手段が、上記機能特性情報をパターンベクトルとした自己組織化マップ法によって、上記化合物を非階層的な機能クラスターに分類することを特徴とする請求項1に記載の化合物群表示装置。

【請求項3】
上記構造情報が、
(a)化合物の分子構造の構造フラグメントもしくは構造トポロジーを表す1つ以上の分子記述子;
(b)計算もしくは実験によって求められた物理化学的性質に対応する1つ以上の分子記述子、
の少なくとも何れか一方を含んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載の化合物群表示装置。

【請求項4】
上記機能特性情報が、上記化合物の生物活性、毒性、物理化学的性質、薬物動態学的性質の少なくとも何れかのパラメータであることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の化合物群表示装置。

【請求項5】
上記機能特性情報がカテゴリ変数からなることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の化合物群表示装置。

【請求項6】
請求項1から5の何れか1項に記載の各手段として、コンピュータを動作させるためのプログラム。

【請求項7】
請求項6に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
産業区分
  • 計算機応用
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2005137690thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close